Excelで手書き時代の名残を解決する方法ー手間がかかることに疑問を持つー

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Excelセミナー参加者の方からの質問事例です。
手書きの延長でExcelを使うと、困ることがあります。
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手書きの名残

事例はこういったものです。
次の画像のように、上の同じところには、「〃」が入っています。
手書きだと、「〃」といれることが多いのですが、その名残でExcelデータが作られているのでしょう。
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これは、Excelを活用する際、非常に困ります。
Excelでは、「1行で1つのデータ」が大原則の1つです。
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・オートフィルターでデータを抽出するとき
・並べ替えるとき
・ピボットテーブルで集計するとき
など、「〃」があると、支障があります。

人間の目では、「上と同じもの」という意味で「〃」を入れていますが、Excelには関係ありません。
「〃」というデータの一部となります。

「Excelは融通がきかない」という考えもあるかもしれませんが、Excelを最大限に活用するには、Excelの事情を考え、Excel上のルールに沿うのが原則です。

そもそも、この「〃」を入力しない方法もあります。
Ctrl+Dを押せば、上のセルと同じものを入れることはできますし、「〃」を入れずに空白にしておいて、一括して入力することもできます。
※こちらの記事に書いてあります。
単純作業で役に立つExcelテクニック10 | EX-IT

 

 

 

 

 

 

解決策

解決策として最も簡単なのは、置換を使うことです。

Ctrl+Hを押し、置換のボックスを表示させ、次のように入力します。
「〃」を「=a2」(上と同じセルを参照する数式。データの形式により変わります)に置き換えるのです。

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[すべて置換]をクリックすれば、「〃」が上のセルに置き換わります。
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※「〃」があったセルには、数式が入っていますので、取扱注意です。全体をコピーして値のみ貼り付けておくと安心でしょう。

IF関数を使う方法もあります。

IF関数を使うときは、頭の中でまず文章を考えます。
もちろん、何かに書いても大丈夫です。

セルB26で考えてみましょう。
もし、A26が「〃」だったら、セルB25の[経理部]を表示させます。
そして、もしA26が「〃」でなかったら(部署が普通に入っていたら)、セルB26には、そのままA26を表示させます。
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これは、IFで表現すると、次のようになります。
すべてのデータにコピーすれば完了です。
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うまく思い浮かばない方は、適当に入れてみてコピーし、きちんと表示されるかを確認することを繰り返しましょう
別に間違ってもかまいませんし、リスクはありません。
今でも、適当に関数を入れて、試してみることも多いです。

データが他の列にある場合は、B列に列を挿入して、関数を入れ、B列をA列に値のみコピーします。
(コピー→形式を選択して貼り付け→値)

 

 

「こんなに手間がかかるのはおかしい!」

この事例で置換や関数を使わないと、めちゃくちゃ手間がかかります。

この手間がかかったときに、
「こんなに手間がかかるのはおかしい!」
と思うこと、腹が立つことが重要です。

ネットで検索して解決することも多いのですが、日々、スキルを磨いておくことも欠かせません。

検索結果やスキルを組み合わせるのが効率化の醍醐味です(^^)

 

15年ほど前、Excelを使い始めたときは、誰も教えてくれず(というより使いこなしている人が周りにいなかった)、何もわからない状態でしたが、「あのマイクロソフトが作った、仕事を便利にするソフトなんだから、こんなにめんどくさいことをさせるわけない、手間がかかるのはおかしい」と常に思っていました(^^;)

ときには、本当にできないことやマクロが必要なこともありますが、その場合でも、そもそものデータの作り方が悪いケースが多いです。

現状のExcelデータ、資料に疑問(憤り)を感じることが効率化の第一歩と言えます。

セミナーに参加していただいて、現状に疑問を感じていただいたことが非常にうれしいです(^^)

 

 

 





【編集後記】
昨日は、お客様の税務調査立ち会いでした。
引き続き、今日も行われます。

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