・『上達の法則』 ーいつまでも上級者ではいられないー

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日々、私が心がけていることの1つに、
・いかにスキルを上げていくか?
というものがあります。
スキルというのは、仕事上だけではなく、プライベートも含めて、物事をこなす能力です。
読む、書く、話すという基本的なスキル、税理士としてのスキル、PCのスキルなど多岐にわたります。
最近は、走る、泳ぐ、テニスといったスキルの向上も目指しています(^_^;)
今日は「いつまでも上級者ではいられない」というテーマです。
先日、『上達の法則』という本を薦めていただき、即購入、即読んでみたところ、そのスキル向上に関するヒントが多く載っていました。
本書は、この「上達」について、
“上達の法則に合った鍛錬が上達を生む”
として、上達するための法則について書かれています。
著者は、社会科学者の岡本浩一さんです。
私がなんとなく、「スキルの向上」と考えていたことは本書では、「上達」と表現されています。
その「上達」とは、
“上達というのは、ふつうの生活をしている私たちが、人並みの適正のある技能に、そう無理ではない練習量で、まあまあ一人前のレベルに達しようとする課程である”
ということです。
当然その先のレベルもありますが、まずは自分の技能を普通のレベルにすることを意味しています。

中級者と上級者の違い

上達の課程は、初心者→中級者→上級者があり、中級者と上級者は、質的な差があるということです。
その差とは
“見え方が変わる””センスがそなわる”
と表現されています。
自転車に乗れるようになった感覚でしょうか。
確かに、税理士業務にしても、見え方が変わったときがありました。
感覚的には複数経験したことがあり、今でも、特定の分野ではさらに見え方が変わることがあります。
これは仕事のやり方、本の読み方、文章の書き方など他の分野でも同じです。

上達しても安心してはいけない

ただ、「上達」したと思われることも、細分化するとまだ中級者、初心者である事項もあると思いますし、「上達」にも多くのレベルがある気がします。
上級者になったからと安心しているのは非常に危険です。
本書にも同様の記述がありました。
“一番要注意なのは、これまで築いた地位に心理的に安住し、上達の対象をなにも持たない状態でいることだ。”
“いつの間にか、専門の仕事に関する判断も、新しいことを避ける保守的な傾向に染まっていく可能性がある”
1つのスキルについて上級者になっても、そのときどきの考え方、環境、新しい技術の出現により、中級者の位置に戻ってしまうことがあるのではないでしょうか?
もちろん自転車の乗り方が中級者に戻ることは考えにくいのですが、ビジネス上のスキルや知識はそうなる可能性が高いです。
ずっと上級者のままでいると勘違いすることが一番怖いことでしょうね。
今は、変化の激しい時代ですので、上級者になったと思っていたスキルや知識が陳腐化したり、ときにはもう役に立たなくなってしまうことがあります。
例えば、税金の知識も、その法律が廃止されたり、変更されたり、さらには新しい法律が出てくると、上級者ではなくなってしまいます。
PCで言えば、タッチタイピングのスキルがあっても、もし音声認識の技術が飛躍的に進めば、もう必要なくなるかもしれません。
そうなったときに時代にあったスキルを再度身につける、つまり初心者から始めて中級者、上級者となる「上達」が必要となってきます。
「学び方を学ぶ」と言われるように、「上達」の法則を身につけておくことこそが必須のスキルだと思います。

上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)/岡本 浩一
¥714
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【編集後記】
昨日は、なぜか3:30に目が覚め、しばらく自宅で過ごした後、皇居ラン。
その後5歳の甥っ子のお遊戯会。
おじ馬鹿としては感動して、涙が出そうでした・・・・・・。
もっとセリフを増やして欲しいという親心が分かります(笑)
今考えると3:30に目が覚めたのは「遠足前の子供」と同じ状況だったのでしょう。

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