失敗は避けられないから失敗から学ぶ。独立当時の5つの失敗事例

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独立・起業したときに失敗はつきものです。
ただ、失敗しないようにするのは難しく、その失敗から何を学ぶかが大事でしょう。
独立

 

誰もが失敗したくない

私が独立したのは、2007年8月1日。
そのとき持っていたお金は100万円ほど。
生活に、住宅ローン含めて、12万円〜15万円ほどかかるので、6ヶ月〜8ヶ月くらいしか持たない金額です。
このタイミングで独立となったのは、当日勤めていた税理士事務所を急に辞めることになったからでした。
(「将来的に独立したい」と話した2週間後に、「それなら今月で辞めていいよ」と言われました(汗))

独立したら、「失敗したくない」と誰もが思うはずです。
私もそう思っていました。

それまでの悶々としていた会社員時代を捨て、悠々自適に稼いで自由に暮らしたいと思いつつも、そうそううまくいかなかったのです。
数々の失敗を繰り返し、無駄金も使いました。

2007年8月から12月まで、つまり最初の確定申告では、売上が100万円ちょっと、経費は300万・・・。
そのほかにも経費に落ちない支出がありますので、400万ほどは使っていました。
使いすぎな部分もありますし、このうち300万くらいは無駄遣いだったといえます。

 

 

独立当初の失敗事例

こんな失敗をしてきました。

1 お金を借りて気が大きくなった

税理士事務所で働いていたとき、「お金を借りても自分のお金と思わず、無駄遣いをしないようにしましょう」と担当のお客様によく話していました。

しかし、自分が独立したときに、その過ちをしてしまったのです・・・。
気が大きくなってがんがん使ってしまっていました。

大手R社のサイトAに独立志望者向けの広告。
これが40万円ちょっとでした。
「1件とれれば元が取れる」という浅はかな計算をしていましたが、これも間違いです。
全国規模の広告を出しても意味がありません。
結果的に、3件ほどの問い合わせが来て、終わりました。。

HPを作ろう!とセミナーへ。
その後に申し込んだのは、初期費用40万円ほどと、月5万円の契約。
コンサルも込みの値段でした。
ただ、これといったアドバイスもなく、効果もなく・・・。

売上が月5万円のときに人を雇いました。
これも気が大きくなっていたからです。

税務会計のシステムT○○と契約し、サーバーを導入してしまい、5年リースで120万円を契約してしまいました。
その他月額の費用もいろいろかかり、その後の資金繰りを圧迫することに。。

最初から秋葉原に月10万円のオフィスを借りました。
敷金3ヶ月、礼金2ヶ月、仲介手数料なども含めて、64万円ほどが出て行っています。

これらのものはすべて、お金を借りて気が大きくなっていたからこそやってしまったことでした。
「お金を借りても自分のお金と思わず、無駄遣いをしないようにしましょう」

 

2 見栄をはった

システム、人、オフィスなどの固定費を増やしていったのは、見栄をはっていたからです。
「売上が少ないうちに人、モノに投資した」っていうのがかっこいいと勘違いしていました(汗)
「これくらいは必要だろう」という見栄をはると、失敗します。
今なら、もっとお金がかからない時代になっていますので、お金をかけない独立・起業ができるはずです。

今考えると、
・自宅でよかったじゃん!
・システムのお金をかけなくてよかったじゃん!
・人雇わなくてよかったじゃん!
といえます。

 

3 仕事の取り方がわからなかった

いざ、独立しても、仕事の取り方がわからず、困りました。
もともと仕事を取ったことがないのですから、わからないで当然です。
当時のプレゼン資料を見ると痛々しく、せっかく紹介してもらってプレゼンするも契約に至らないことが多かったです。

 

4 休まず仕事をした

独立後の不安から、土日も夜も休まず仕事をしていました。
それでも、独立後数ヶ月の売上は100万円です・・・。
休まず仕事をして、疲れたら休むという働き方をし続け、2008年4月くらいに、体を壊し、まともにご飯を食べられなくなりました。

 

5 思った以上に雑務が多かった

4のように働いたのは、思った以上に雑務が多かったことも理由です。
宅急便を受け取る(当時、宅配BOXがない物件だったので)、郵送する、事務用品を買う、電話に出る、メールで対応する、自分の経理、顧客獲得などをこなして、仕事もやらなければいけません。
お金を生んでいないのに、時間ばかりが過ぎていく焦りがあり、悪循環に陥っていました。

 

 

失敗から学べばいい

こういった失敗を繰り返しながら、得るものも多く、今となっては活きています。
失敗を避けることはできません。
失敗から学べばいいのです。
(強がりですが・・)

こういったことを学びました。

1 お金をコントロール

独立・起業すると、今までにない量のお金が動きます。
会社員で、手取り500万円だった人が、独立すると、年間で1,000万円入ってきて、700万円出て行くというお金の動きを経験すると、あわてるのは当然です。
お金のコントロール、欲のコントロールは欠かせません。

お金を借りて、浪費したことでお金のコントロールができるようになりました。
100%無駄にしないことはできず、投資として、今後に残る使い方をするようにしています。
当時の教訓を活かして、お金の管理も徹底しました。
それが今に活きていますし、その教訓をサービスにも取り入れています。
(お金の苦労をしないと税理士としての真価は発揮できません。だからこそ税理士の独立をサポートしています)

オフィスを借りた、人を雇ったことからも学ぶことはたくさんありましたので、一概に失敗とは言えませんが、広告、HP、システム関係は無駄な部分が多いです。
ポイントは
・継続契約はより慎重に
・広告費はかけない
ということでしょう。

システムは2年弱で使うのをやめましたが、リース契約なので解除できず、5年間リース料は払い続けることになってしまいました。
もったいないからといって、リース契約期間いっぱい使い続けていたらもっと損害は増えたでしょう。
また、その後、広告費はいっさいかけていません。

独立時にお金はあった方がいいのは確かです。
日頃から生活コストを下げ、無駄遣いを避け、来るXデーに備えておきましょう。
独立しなくても役立つことです。

 

2 見栄の浪費をなくす

「これくらいは必要だろう」という見栄の浪費は危険です。
かっこいいオフィス、たくさんのスタッフなど、特に固定費となる家賃、人件費には気をつけましょう。

 

3 仕事の取り方をまじめに考える

いいことをやっていれば仕事が来る、コツコツやっていれば仕事が来るというのは間違いです。
「仕事の取り方」、マーケティングの力は欠かせません。
資格があるから大丈夫、実績があるから大丈夫というわけではなく、仕事を取り方を知っている人が、仕事を取れるということを痛感しました。

好きな仕事、好きな人を望むなら、さらなる努力が必要です。
私が学び、実践していることは、『フリーランスのための一生仕事に困らない本』にも書きました。
いまだに仕事をがんがん取ることはできないので、自分なりに工夫しています。

4 時間をコントロール

独立、起業するとお金のコントロールとともに、時間のコントロールも欠かせません。
休みを決め、1日の仕事時間も決め、自分のルールを厳格に守るようにしました。

 

5 雑務をコントロール

人を雇わない以上、雑務も自分でやらなければいけません。
・HP、問い合わせフォームを工夫する(営業、ひやかし、相見積もりが来ないようにする)
・電話をやめる
・宅配BOXがある物件を選ぶ
・徹底して効率化する
・ペーパーレスにする
・ネットサービスをうまく使う
などといったことをやり、雑務をコントロールしています。

 

まとめ

まあ、いろいろと失敗しますし、そのときは笑えなくても、こうして数年後にネタにできると思えばおいしいものです。
失敗を恐れて、縮こまっているのが一番の失敗でしょう。

いまだに失敗していますが、「いいネタ」になると思って糧にしています。

最後に、独立当初からやっていてよかったと思うのは次のようなものです。

・値下げをしないと決めていた(例外的に初年度に2件だけ値下げして契約しました)
・HPを最初から作った(依頼先は失敗でしたが、初年度の売上の80%は、HPからの問い合わせでした)
・ブログを毎日書いていた(独立が決まった7月9日から今日まで毎日更新しています)
・セミナーや本への投資は欠かさなかった(独立前はろくに本を読んでませんでしたが)
・セミナーをやった
・本を出したいと最初から狙っていた
・PCへの投資は妥協しなかった(当時レッツノートのいいやつを使っていましたし、デュアルディスプレイ、スキャナーもそろえました。)

これらは、もし生まれ変わって独立したとしてもやります。





【編集後記】
昨日は引き続き京都にいました。
午前中はホテルでストレッチレッスンや朝食、仕事など。
午後からは、京都を観光して、夕方の新幹線で帰ってきました。

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

伏見稲荷
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祇園

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