幼少の頃よりコミュニケーションが苦手な私が、独立してしまいました。
その私が独立で失敗して捨ててきたものがあります。
やりようはあるということです。
そのやりようを新刊『税理士は「話せなくても」うまくいく独立がより楽しくなるコミュニケーション思考―』で書きました。
※妻に似てコミュニケーションは得意なほうな娘 by Sony α1 Ⅱ+50-150mmF2



交流会・夜の付き合い・ゴルフ

営業の王道には、交流会に出て名刺交換をするというものもあります。
もっとストレートに名刺交換会みたいなものも。
ずらっと並んで一斉に名刺交換……悪夢でした。

コミュニケーションが苦手なので、自分のことはうまく話せず、かといって向こうのマシンガントークでのアピールを聞くのも苦痛で。……。

夜の付き合い、お酒も王道です。
飲んでこそ営業という考えもありますし。
二次会、三次会、カラオケ、夜特有の店……。

飲めるほうでもないし、飲めたとしても時間が長すぎます。
17時から24時だと7時間ですから。
ここでもコミュニケーションを取るのは苦手で、トイレにこもったり、外に行ってスマホをさわっていたり。
帰れるものなら帰っていました。
先にお金を払っていればいいので。

時間ももったいないし、お金ももったいないものです。
おいしくないお店で、5000円、1万円……。
付き合いも大事かなぁと思って、旅行混みの研修に行ったことがありますが、最悪でした。

ゴルフで交流を……というのもやっていません。
時間が長いし、朝早いし、遠いし。
何よりもゴルフに興味がありません。
ボールが小さいほど苦手な運動音痴ですし、「走る」という要素がないスポーツは好きではないので。
丸1日一緒というのも、しんどいなと。

独立前に雇われていたところで、仕事を任せてゴルフに行く(営業という名目もあるのでしょうが)ことにいいイメージがなかったのもその理由です。

こういったものを一切捨てました。

 

紹介

コミュニケーションが苦手なので、コミュニケーションをとらずに、紹介してもらえればいいなーと思っていました。
「紹介だけで仕事が増えていく」というものに憧れもあったのです。

しかし紹介も苦痛でした。
紹介していただいたから断りにくく(少なくとも当時は)、自分の軸からズレた仕事も受けたことがあります。
「安くしといてよ」と紹介されて、自分の値付けができなかったことも。

紹介者が同席の上での打ち合わせがあり、それが終わったあと、「ちゃんと売る気がありますか」と怒られたこともありました。
そういう場で話すのも苦手です。

そして紹介による継続的な仕事をやめるということもできません。
コミュニケーションが苦手ということは、言いたいことが言えないのですから。

紹介も一切捨てました。

商談

じゃあ、ネットで問い合わせを受けることができればと思い、独立当初からブログを書き続けていました。
ただ、その発信の軸はぶれていたので、やはりご依頼もブレていたのです。

どこかきれいなことを書いていたり、表現力が足りなかったりしていたので、当然成果は出ません。
それでいて、「気軽にお問い合わせください」と、本当に気軽にお問い合わせをいただいて、商談はありました。
しかしながら、その商談後は、返信なしだったり、お断りだったり。

それも当然のことです。
コミュニケーションが苦手なのですから。
商談でうまくしゃべれるわけがありません。

そもそも面接で全滅して就職浪人したくらい話せませんし、表情も暗いし、声も低いし、世の中が求める明るさはないのです。
商談をやっても無理だなぁと、商談も今はやっていません。
直接ご依頼いただける形にしました。

今というよりも、ここ10年ほど、営業目的で交流会に行かず、夜の付き合いもせず(楽しい会は行きますが)、名刺交換もせず、ゴルフも全くせず、紹介も受けず(発信やメニューを直接ご覧いただいて、ご依頼いただくようお願いしています)、商談もせず(無料相談なし)、営業をしています。

コミュニケーションから逃げた先に道があったのです。
そのかわりこのブログをはじめ、日々発信しています。

独立後は、何かしらコミュニケーションはしなければいけません。
ひとりで仕事をしていれば、自分がその担当です。

コミュニケーションが苦手でも、望むお客様から望む仕事のご依頼をいただける道はあります。

そういったことを今回の本では、書きました。
こういった目次です。

参考にしていただければ。

第1章 コミュニケーション苦手は克服できるのか

01 「コミュニケーションが苦手」とは
02 こんなにダメだった……コミュニケーションの失敗談
03 独立後はやりようがある

第2章 コミュニケーションを捨てる

04 すべての人とはわかりあえない
05 嫌な思いをしたコミュニケーションをヒントに
06 交流会というルートは捨てる
07 飲み会が苦手なら捨てる
08 明るくならなくていい
09 スタッフとのコミュニケーションを捨てる
10 繊細な性格をガサツにしなくていい
11 独立前、独立当初の人間関係を捨てる
12 税理士とコミュニケーションをとらない
13 コミュニティと距離を置く
14 「叱る」と無縁の世界へ
15 人間関係は何歳から絞るべきか
16 仕事をする女性・家事をする男性
17 コミュニケーションの優先度
18 仕事を減らす
19 商談を減らす・紹介を受けない
20 電話・Zoom・対面を避ける
21 メール・チャットを減らす
22 エネルギーを温存する
23 しゃべらない仕事を増やす
24 場を選ぶ
25 発信でコミュニケーションを選ぶ
26 コミュニケーションが「下手」な人との距離のとり方
27 解約メーターをチェックしよう

第3章 コミュニケーションスキルを鍛える

28 言いたいことを事前に出しておく
29 言いにくいことを言えるようにしておく
30 知っていることすべてを伝えない
31 発信メディアの選び方
32 発信で自己と対話
33 コメント、返信の作法
34 クレームではなく意見を伝える
35 ワンクッションを入れないよう鍛える
36 主催してみる
37 ランチに誘ってみる
38 信用していただくために行動する
39 マウンティングを意識
40 嫌いな人に引っ張られすぎないように
41 コミュニケーションNG集をつくる
42 はじめての人と話せるようになる鍛錬
43 挨拶の鍛錬
44 お礼を意識する
45 孤独を極める
46 話し方を習うべきか
47 長くお付き合いできているお客様を分析する
48 業界外の人と接するには
49 鍛えるのは、口か目か
50 何が専門用語か
51 話が長い税理士にならないように
52 気にしない練習

第4章 自分を守るコミュニケーション

53 テキストというバリア
54 友人、家族というコミュニティ
55 ゆるいつながりをつくる
56 基本はツンデレ
57 ありがたいお声掛けにどう対処するか
58 「音沙汰なし」がなくなった理由
59 断るなら、すぐ・理由なく
60 迷惑営業メールとの戦い
61 無用なアドバイスから身を守る
62 謝罪はシンプルに即
63 「いい人」に注意
64 「お世話になっている」に注意
65 会うかどうかの見極め
66 ただで聞かれたら負け
67 メール返信が遅い方への対処方法
68 連絡が途絶える場合の対処
69 打ち合わせでコミュニケーションの効率アップ
70 顧問料の見直しと交渉
71 入金が遅れたら即催促
72 資料がギリギリになる場合の対応
73 「売上をごまかしたらやめます」と伝える一線

第5章 コミュニケーションというサービス

74 迷いがちなお客様にどう対応するか
75 口を堅く
76 打ち合わせとはコミュニケーション
77 簿記や税金をどこまで伝えるか
78 お客様をバカにしない
79 触れないことも大事
80 間違いやネガティブな情報の指摘・伝え方
81 メール・チャットをやわらかく
82 メール・チャットのマナーのバランス
83 メール・チャットの効率とコミュニケーション
84 すぐに返信するかどうか
85 「時間があるとき」と言わない・書かない
86 やわらかく話す
87 相手に興味を持つには
88 オンラインでのコミュニケーションの注意点
89 1対多のコミュニケーション
90 お願いしてみる
91 お客様の手間を減らすには
92 対等なコミュニケーション
93 データで受け取るためのコミュニケーション
94 お客様を増やしすぎない
95 AI時代の相談への答え方
96 お客様のニーズの捉え方
97 「お客様はあなただけ」という配慮
98 堅い士業との付き合い方
99 税金を払う痛みを理解し、共感する

第6章 コミュニケーションを楽しむ

100 お客様とのコミュニケーションを楽しむ
101 家族とのコミュニケーションを楽しむ
102 税理士とのコミュニケーションを楽しむ



■編集後記
昨日は、娘の学校公開に行きつつ、カフェに行きつつ。
社長メルマガ、本の執筆、出張準備など。
戻って税理士業、Zoom打ち合わせを。

1日1新Kindle『1日1新』
SLICKの三脚をアルカスイス対応に
娘の体育館の授業
WatchOS26

■娘(8歳)日記→Kindle『娘日記』・ Kindle『娘日記Ⅱ』
学校公開で、体育、図書、社会、算数の授業を。
社会では、iPadを使ってGoogleスライドでスライドを。
「パパもよくつくっているよ」と帰ってから改めて見せてみました。