消費税インボイス2割特例終了→3割特例でやるべきこと

消費税のインボイスの2割特例が、2026年（年度）に終了し、フリーランスは、3割特例に変わります。
どう変わるか、どうすべきかについて抑えておきましょう。

※消費税のソフト　by　Sony α1 Ⅱ+35mmF1.4

インボイス2割特例とは

消費税インボイスの2割特例とは、特別に、消費税額の2割を納めればいいというルールです。
その条件は、
・2年（年度）前の売上が1000万円以下である場合その他の要件があり、インボイスに登録
・フリーランスの場合は2023年から2026年まで
法人の場合は2023年10月1日から2026年9月30日までの日の属する年度
というもの。

2年（年度）前の売上が1000万円以下だと、消費税を本来納めなくていい範囲です。
（消費税込で請求するかどうかはまた別の話です）
その状況で、インボイスに登録すると、必ず消費税を納めなければいけません。

たとえば、売上が880万円で消費税が80万円、経費が330万円で、消費税が30万円だとすると、80万円-30万円＝50万円が収める税金です。
これが原則的な方法。

簡易課税という方法（届け出が必要）で、サービス業（業種ごとに率が変わります）だと、80万円×50％=40万円が納める税金です。

2割特例だと、80万円×2割（20％）＝16万円となります。

特例のおかげで納める消費税が減るわけです。

ただし、あくまで特例を選べるだけであり、そのときに2割特例か、原則的な方法かを選べます。
どっちが少ないかは毎回検討しなければいけないのです。；
実際に、2割特例を使わないほうが、税金が少ないケースも多々ありました。
消費税が戻ってくるというケースもありますし。

もちろん、インボイスに登録しなければ消費税は0になります。
いろいろ騒がれたインボイス。
別に登録しなくても大丈夫であれば、登録しなくてもかまいません。
熱は覚めている感じはありますし。

今、インボイスに登録している方も、必要なければ、やめるということもあります。

この2割特例が2026年（2026年度）に終了するのです。

2割特例終了→3割特例

この記事執筆時、2025年12月時点では、2割特例は、
・フリーランスの場合は2026年
・法人の場合は2026年9月30日の属する年度
に終了します。

法人で9月決算だと、2026年10月1日からの年度は2割特例がないということです。
12月決算だと2027年1月1日からの年度、3月決算だと2027年4月1日からの年度は2割特例がなくなります。

法人の場合は、今のところ完全に終了する見込みです。
前述の例で、
・2割特例だと16万円
・それがなくなり、簡易課税50％（届け出していれば）だと40万円
と、納める税金が増えます。

その分の資金をどうするかを考えましょう。


フリーランスの場合は、先日発表された案だと、3割特例となり、2年間、2028年まで特例が使えるということです。

前述の例で、3割特例だと24万円。

個人だと24万円、法人だと40万円と、納める消費税が変わります。
じゃあ、どうするかということです。

法人にしない？法人をやめる？

フリーランスで法人化するというケースもあります。
その場合の3割特例を、どのぐらい考えるか。

税金だと、40万円と24万円で、16万円の差があります。
それが2年間だと32万円。

法人化をするときに影響があるかどうか。
もちろん考えてもいいでしょう。

法人をやめて、個人に戻す、フリーランスに戻るということも考えられるかもしれません。
ただ、それだけのために、法人をやめるのがどうか。

その先、3割特例は終わるのか、延長になるのか、3割特例が4割特例になるのかはわかりません。

納める税金よりも、法人にするメリットがあるかどうか、必要性があるか、法人にしたいか総合的に検討しましょう。

この特例は、売上が1000万円を超えたら関係なくなりますので、今後売上がどうなるかも含めて考えたいものです。

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■編集後記
昨日は、午前中に、井ノ上陽一税理士事務所見学会＆セミナーを開催。
第1部は私、第2部は見学、第3部は妻という構成です。
ご夫婦で、娘さんを連れてご参加いただき、うちの娘と遊んでもらいました。

p>■1日1新→Kindle『1日1新』
税理士事務所見学会を開催
妻とのセミナー
笑笑でランチ会

■娘(8歳）日記→Kindle『娘日記』・ Kindle『娘日記Ⅱ』
午前中に私と妻がセミナーだったので、娘のミッションは、ご参加いただいた方の娘さんと遊ぶこと。
セミナー会場の端で楽しく遊んでいたようで、その後ランチも。
「もっと遊びたかった」とのこと。
また遊べれば。