決算書の図解で見る支払ったお金が費用にならないケース

利益が出ているのに会社の資金が不足することがあります。
その原因の1つは,
支払ったお金が費用にならないこと
です。
通常であれば,お金を支払った分が費用になります。
次の図のような状態です。
お金が出ていく場合は,
B/S(貸借対照表),P/L(損益計算書)の
左側に表示されます。
B/Sの資産又はP/Lの費用です。
(後述するケースのようにB/Sの負債が減る場合もあります。)
EX-IT|
しかし,次の4つのケースでは,
支払ったお金の全額又は一部が費用となりません。
ケース1 支払った金額全額がB/Sの資産となる場合
EX-IT|
  このケースでは,全額がB/Sの資産となります。
  例えば,
   保証金や敷金
   貸付金,
   株式
   土地(減価償却がないため)
  です。

ケース2 支払った金額の一部がB/Sの資産,一部がP/Lの費用となる場合
EX-IT|
   このケースでは,支払った金額が資産と費用に分かれます。
   例えば
  ・仕入
     →売れた商品はP/Lの費用,
        売れ残った商品はB/Sの資産
  ・車,備品(30万円以上)
     →原則としてB/Sの資産,
        減価償却費はP/Lの費用
  ・生命保険料
     →一定の生命保険は,B/Sの資産,
         P/Lの資産それぞれに計上
   などがあります。 
ケース3 支払った金額がB/S負債の減少となる場合
EX-IT|  このケースでは,B/Sの負債が減少します。
  
  例えば,
   ・借入金の返済
   ・預り金の支払(源泉所得税など)
   ・前受金・預り保証金の返金
  などあります。
  
ケース4 支払った金額が決算書ではP/Lの費用となるが,税金上費用とならないもの
EX-IT|
    このケースでは,税金上費用とならないため,
    費用×税率の部分の資金を税金として
    支払う必要があります。
       
    例えば
    ・ 役員への給与で期中に増やした分
     (法律の規定外のもの)
     ・役員へのボーナス
    (法律の規定外のもの)
     ・罰金等(延滞税,交通反則金)
     ・交際費の金額の一部
    などがあります。
    
上記のようなケースを考慮しながら,資金繰りをしなければ,
「利益が出ているのに資金が足りなくなる」
という状態に陥ってしまいます。
P/Lは利益に関係するのですが,
B/Sは利益と関係ありません。
B/Sに変動がある支出には注意が必要です。
==========================
【編集後記】
昨日は,新宿で税務・会計の個別コンサルティングを行いました。
EX-IT|
詳細及び個別コンサルティングの受付開始については,後日記事にします。
【読み終わった本】

3時間で手に入れる最強の交渉力ー読んですぐに使える説得の裏ワザー/荘司 雅彦
¥1,575
Amazon.co.jp

弁護士の荘司雅彦さんの本です。
「MBA<交渉力」として,ビジネスやプライベートで使える交渉のテクニックについて書かれています。

不況でも利益を生み出す会計力/中村 亨
¥1,680
Amazon.co.jp
■スポンサードリンク

著者は公認会計士の中村亨さん。
会社の会計=決算書を活用し,不況期に事業の再構築を行うノウハウについて書かれています。