独立後に必要な「税金の痛みのコントロール」

独立すると、税金の考え方を切り替えなければいけません。
これまでとはまた違う世界です。
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※カフェにて iPhone X

独立前は税金が痛くない

独立前、会社員であれば、税金について考えなくてもすみます。
むしろ、考えないようになっているのです。

毎月の給料から税金が引かれて、年末調整で戻ってくるように設計されています。
年末調整で払うとなると、「うわっ」となるので、多めに引き、年末に戻し「あ、戻ってきた!ラッキー」と思わせる制度です。
この天引き(源泉徴収)は、戦後、GHQのもと、どれだけ痛みを感じさせずに税金をとるかと考え導入されたとも言われています。

10・5・3・1(トーゴーサンピン)という言葉もあります。
税金の捕捉率が、会社員(給料)10割、自営業主5割、農林水産業3割、政治家1割というものです。
会社員つまり給料は10割、つまり100%補足されています。

そのかわり、税金の痛みを感じずにすむわけです。

独立後は、税金をなんとかできるから、余計に痛い

独立前は、税金を会社が計算してくれ会社が納税してくれていました。
(原則として、天引きした税金を翌月10日までに税務署に払っています)
独立後は、自分で計算して納税しなければいけません。

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できれば払いたくない、少なくしたい税金を自分で計算し払わなければいけなくなるのです。
こんなに痛いことはありません。
嫌いな人におごるようなものと考える人もいるのではないでしょうか。
(おごられても嫌いな人と食事は嫌なものですが)

そして、独立後は、その税金をなんとかできてしまいます。
といってもごまかす、払わないというわけではなく、自分でなんとかできる余地があるのです。

税金は、収入から経費を引いた利益をもとに計算します。
独立後は、この経費の幅が広いがゆえに、悩み、痛むわけです。
経費が増えれば増えるほど、税金は減りますので。


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とはいえ、変な経費、架空の経費は入れられませんので、その苦悩は続きます。
独立までは天引きですし、どうしようもないという、いい意味での諦めがありました。
(会社員の経費は年収から計算し、一律です。年収500万円だと154万円が経費です)

独立後は、その諦めがつかないわけです。
これが独立前後の税金に対する考え方の大きな違いであり、切り替えなければいけません。
税金の痛みをコントロールしなければいけないのです。

独立後、税金の痛みをコントロールするには

独立後に税金の痛みをコントロールするには、税金をこう考えましょう。

今までの自分を責めない

まず、今までの自分を責めすぎないようにしましょう。
税金が余計に痛くなるからです。

「すいません、(税金のことが)わからなくて」とおっしゃる方が多く、そんなとき私は「しかたのないことです、気にしないようにしましょう」と言っています。
教育課程で、利益を計算し、税金を計算するなんてことは教えられません。
そして、前述の通り、会社に勤めればその痛みを感じずに税金を納めています。
そんな中独立して、何もわからないのは無理もないです。

私自身、税理士といいう仕事を独立前にもしていましたが、実際に自分でやるとまったく違いました。
「税金は払わなければいけないものなので」なんて独立前に言っていましたが、独立後は「なけなしのお金からなんで払わなきゃいけないんだ!」と(笑)

独立前に、ある程度税金の知識を身につける方法もあるのでしょうが、限界はあります。
自分事ではないからです。
一般的な事例を積み重ねても税金に対して真剣に考えられるとは限りません。

となると、独立後に、自分事で、必死に勉強するのが一番です。
独立後は、仕事をとっていく、こなしていくのを優先にしがちですが、そのままだといつまでたっても税金を恐れるだけになってしまいます。
仕事をとる、仕事をこなす、そして税金の知識をつけて守りを固めることも意識しましょう。

だからこそ、私は、税金を教える仕事を続けています。
個別コンサルティング
丸ごと受けて、私がささっとやってしまったら、税金に対してまた痛みを感じないまま、不安を抱えているままになってしまうからです。

先日、こういった声をいただきました。
涙がちょちょぎれるとはこのことです。

よし、自分でやってみよう!」と決断した理由は主に2つです:

  • 税理士費用を節約できる
  • 自分の事業についての売上や経費について把握できる

私にとってのはじめての確定申告は2/19に終了しました。思っていたよりもはるかにラクチンでした。そして、節目節目で専門家にお手伝いをいただきましたが、ほとんど「自分でやる」ことができました。来年は2回目で慣れているはずなので、「自分でやる」割合はもっと増えるはずです。

#506 フリーランスとしてのはじめての確定申告 〜税理士に丸投げせず経理を「自分でやる」ための工夫・手順 | S&Cつれづれ

従来だと、独立して数年してはじめてプロにお願いするという形が常でした。
通常は顧問契約を結び、毎月の顧問料と決算料を払わなければいけないからです。
しかし、それだとその数年は手探りで、不安なままでしょう。

そうではなく独立直後の方にこそ来ていただき、税金に向き合っていただきたいので、顧問料という形ではなく、単発の教える仕事をしています。

税金より前の経理を考える

税金を考える際には、その前段階の経理が大事です。
前述の通り、税金は、収入ー経費=利益をもとに計算されます。
その利益を計算するのが経理であり、税金を左右するわけです。

独立前は、当然経理もやりませんので、独立後は経理とも向き合わなければいけません。
独立前に経理を勉強する方法をあえていうなら家計簿です。
家計簿をしっかりつけていれば、経理に応用できます。
とはいえ、家計簿はその結果が税金に影響しません。

やはり経理は経理で独立後にしっかり身につけるべきものです。
税金のしくみ、中身である経理を自分でやることで、税金の痛みは減らせます。

自分なりの腑に落ちる理由をみつける

税金の痛みはゼロにならないもので、コントロールできないと、道を外します。

・経理を日々やって自分の状況を把握する
・後々税務署から指摘されて無駄な罰金を払わなければいけなくなるから、無理な経費は入れない
・税金が30%とられたとしても、70%残る
・税金を減らしたいために、無駄遣いすると、むなしさが残り、お金は残らない
・規模を拡大すると、それだけ税金も増えるので、無理に拡大しない
・節税を徹底的にやり、いい意味で諦める
・現金で払うと余計に痛く感じるから、カードや振込で払う
・経費に入れないものを決める(家族関係)
・架空の経費は絶対に入れない
・売上はごまかさない
などなど、税金と向き合って考えていきましょう。

税金は世の中のために必要というきれいな観点でもいいのですが、それはそれ、これはこれかと思います。
ひとりで仕事をして入れば、なおさらで、身銭を切るような思いでしょう。
ただ、税金からは逃げられませんので、考え方を切り替えるしかありません。

・独立後の数々のメリットを受けるための手数料という考え方
・税金をごまかす、税金を払わないことは、売上としてお金を支払っていただいているお客様への裏切りと考える
・利益を上げるために仕事をしているわけなので、税金を払うのは当然と割り切る

自分の腑に落ちる理由をつけて、税金の痛みをコントロールすべきです。


【編集後記】

昨日は、法事。
その後、ドローン飛ばしたり買い物に行ったり。
ドローンは、妻の叔母さん宅を撮影しました。
うちの実家も妻の実家も飛行禁止区域なので、こういう形で役に立つのははじめてです。

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

西条でドローン
スマホ版ヴァルキリープロファイル
西条の魚屋・パン屋
娘と法事に参加

【昨日の娘日記】

娘と法事に参加。
私がだっこして。
思いの外、静かで、びっくりです。
数珠がめずらしく遊んでいたからでもあるのですが。
さすがに途中、飽きてきてしましました。


■スポンサードリンク ■井ノ上陽一のプロフィール
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井ノ上陽一のVALU
■著書
【監修】十人十色の「ひとり税理士」という生き方
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