法人で下取り交換をした場合の経理・消費税の注意点

下取り交換は便利でメリットがありますが、法人の経理では、気をつけましょう。

※下取りのイメージ by Leica M10

 

下取り交換のメリット

下取り交換とは、今持っている古いモノと交換で、新しいモノを手に入れること。

古いモノを売った金額を新しいモノを買うお金にあてることができます。
下取りすると下取り金額がアップするというメリットもあるものです。

パソコン、スマホ、カメラ、車など、下取りはできるなら、利用を考えてみましょう。
ケースによっては、下取りせずに他のところに売って新しいモノを買ったほうが得な場合あるので注意しなければいけません。
下取り交換は楽なのですが。

スマホは、そういったケースも多く、私は下取り交換せずに、金額が高いところに売るようにしています。
下取り交換の場合も、売却金額を調べることは大事です。
メルカリ、ヤフオクも含めて。

仕事上、下取り交換をしたときには、その経理には、気をつけなければいけません。
法人の場合について取り上げてみました。

 

下取り交換をした場合、収入になる

下取り交換は、古いモノを「売った」ことになります。
「売った」ということは収入になるわけです。

 

古いモノが30万円未満だった場合で、30万円未満のモノと下取り交換した場合

たとえば下取りで古いモノが10万円、25万円のモノを手に入れることを考えましょう。
差し引き15万円をカードで払うとします。

ただしあくまで新しいモノの金額は25万円と記録しなければいけません。

そのときの経理処理は、

消耗品費25万円 雑収入10万円
カード15万円

です。

モノを買ったときに30万円未満であれば、青色申告の場合経費にすることができます。
下取りしたモノは、買ったときに30万円未満だったら「消耗品費」で経理しているはずです。
その場合、売った金額がすべて収入になります。

「雑収入」としてもよいでしょうし、「売却収入」といった項目にしてもかまいません。

この場合、

消耗品費15万円 カード15万円

としても利益は変わらず、間違いじゃないといえば間違いじゃありません。
(消費税を納めていないのであれば)

ただ、経理は、間違えているか間違えてないかだけではなく、データとして活用できるかどうかも大事です。
いくらのモノを買ったかを把握するときに、25万円のモノを買ったのに15万円で記録されていたら困ります。
そのため、やはりこの場合は、消耗品費25万円と記録しておきましょう。

※個人事業主(フリーランス)は、古いモノが10万円未満だった場合、同様の処理です。
(生活に必要なもの、一括償却資産という処理をしたものを除く)

 

古いモノが30万円未満だった場合で、30万円以上のモノと下取り交換した場合

では30万円以上の場合どうなるか。
同じく下取りが10万円で、35万円のモノを手に入れたとして考えます。

工具器具備品35万円 雑収入10万円
カード25万円

この場合は。

工具器具備品25万円 カード25万円

としてしまうと明らかな間違いです。

この工具器具備品は、数年に渡って経費にしていきます。
(パソコンなら4年、車なら6年など。減価償却費といいます)

35万円をもとに、たとえば4年で経費にするのと、25万円をもとに4年で経費をするのとでは、経費にする金額が変わり、利益が変わり税金が変わってしまうのです。

古いモノが30万円以上だった場合で、30万円未満のモノと下取り交換した場合

下取りに出した古いモノが買ったときに30万円以上なら、「工具器具備品」で記録され減価償却をしているはずです。
たとえば40万円で買ったモノがを減価償却費で徐々に経費にし、そのときに残っている金額が12万円、下取り金額が10万円だとしたら2万円損したいうことになります。

25万円のモノを買ったとすると、

 

消耗品費25万円 工具器具備品12万円
固定資産売却損2万円 カード15万円

 

という処理です。

25万円のモノを買って下取り金額が10万円なのですから、カードで払うのは15万円。
そのときに手元からなくなるモノは、12万円で記録されていますので、まずその12万円を失くし損の2万円を入れると左と右が一致するわけです。
(経理上、左右は一致させなければいけません)

こういった取引を会計ソフトに入れるには、「振替伝票」というところで入れると楽ですが、1行ずつ入れることもできます。

もし3万円の利益が出た場合は、こうなります。

消耗品費25万円 工具器具備品   12万円
固定資産売却益  3万円
カード            10万円

新しく買ったモノが30万円以上の場合は「消耗品費」が「工具器具備品」となります。

そして、消費税を納めている場合は、考えるべきことがさらに増えます。

※個人事業主(フリーランス)の場合は、10万円超のものを売り(一括償却資産というものを除く)、固定資産売却益が出た場合は、事業の収入(事業所得)ではなく、譲渡所得というものになります。
譲渡所得は年50万円まで税金がかかりません。

3万円の利益が出た場合、処理は、

 

消耗品費25万円 工具器具備品   12万円
事業主借  3万円
カード            10万円

となります。
「固定資産売却益」ではなく、「事業主借」として、事業と関係なくするわけです。

 

下取り交換をした場合、消費税がかかる

下取り交換した場合、売上となりますので消費税がかかります。
(国内で、仕事として、モノを売る、貸す、サービスを提供すると原則として消費税の対象になります。)

消費税は
・原則的な売上と経費から消費税を計算する方法(原則課税)
・簡易的な売上から消費税を計算する方法(簡易課税)
がありますので、それぞれについて考えてみましょう。

 

消費税が原則的な計算の場合

自分が使ったモノを売った場合、消費税がかかるのは入ってきた金額です。
買ったときに30万円未満だったモノを売った場合、

 

消耗品費25万円 雑収入10万円
カード15万円

 

 

となり、この雑収入が消費税の対象となるのです。
消費税が10%なら、10万円のうち10/110が消費税ととして計算されます。

買ったときに30万円以上だったモノを売った場合、先ほどの事例で見ると

 

消耗品費25万円 工具器具備品12万円
固定資産売却損2万円 カード15万円

 

となり、気をつけなければいけないのは、消費税の対象となるのは売った10万円だけです。
この処理は複数のやり方があり、私はこうしています。

 

消耗品費25万円 工具器具備品(消費税対象 課税売上)10万円
固定資産売却損 2万円 工具器具備品(消費税対象外)      2万円
カード 15万円

 

12万円のうち、売った金額である10万円とそれ以外に分けて10万円のほうは、消費税の対象=課税売上として記録するのです。

下取りで利益が出た場合も同じように考えます。

 

消費税が簡易的な計算の場合

消費税を簡易的に計算する場合には、売上だけで消費税を計算します。
その場合、その売上の種類ごとに処理を分けなければいけません
第1種 卸売業
第2種 小売業
第3種 製造業
第4種 その他
第5種   サービス行
第6種   不動産業
という区分です

下取り=自分が使っていたモノを売った場合は、「第4種その他」に該当します。
サービス業で、自分が使っていたモノを売ったら、「第4種 その他」としてわけなければいけないのです。

これを間違えて、すべて「第5種 サービス業」した場合は、消費税を多く払い、損することになります。
小売業で、これを間違えた場合は、得をしてしまうので、税務署的には由々しきことです。
どちらにしても気をつけるようにしましょう。

先ほどの例で考えると

 

消耗品費25万円 雑収入10万円(消費税対象 第4種その他)
カード15万円

 

や、

 

消耗品費25万円 工具器具備品(消費税対象 第4種その他)10万円
固定資産売却損 2万円 工具器具備品(消費税対象外)      2万円
カード 15万円

 

となります。

下取りした場合は経理処理に気をつけましょう。

特に消費税を納めている場合は注意が必要です。



■編集後記

ここしばらくかかっていた仕事が昨日無事終わりました。
次!です。

「1日1新」

夜にアウトドアフェスタへ

■娘(3歳5ヶ月)日記

昨日は保育園の後、近所にちょっとでかけました。
娘がお気に入りのフェスタがあり、8/30まで。
今日で3回目でした。
土日は混んでいるからいかないでしょうが、ダメ元で土曜日に行くかもです。

■YouTube更新情報
Googleカレンダーに声で登録する方法 – YouTube