貸借対照表と損益計算書の関係

前回の記事の図から貸借対照表(B/S=Balance Sheet)と
損益計算書(P/L=Profit and Loss Statement)の関係を考えてみます。
1 2009年7月1日に資本金1,000万円を預金口座に振り込んで,会社設立
2 7月5日に経費100万円を預金から振り込み  
3 7月31日に売上300万円が預金に入金
という最初の1ヶ月間の取引が完了した会社と仮定します。
この会社の1ヶ月間の取引を記録したのが次の図です。
簿記の原則どおり,左と右の合計は一致しています。
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上の図は,2種類の項目が含まれています。
1つは,この1ヶ月間(2009年7月1日~7月31日)の業績を示すもので,
売上300万円と経費1,000万円が該当します。
これを切り離してみると,こうなります。
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左と右で200万円の差額があります。
その差額の200万円が利益となります。
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これが一定期間(この場合は7月)の業績を示す
損益計算書です。
実際は,
 売上 300万
 経費 100万
---------------–
利益 200万
と表示します。
もう1つは,一定時点(2009年7月31日)の財政状態を示すもので,
預金1,200万円と資本金1,000万円が該当します。
これを切り離してみると,次のようになります。
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左と右では200万円の差額があります。
この差額を剰余金といいます。
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剰余金(繰越利益剰余金)とは,利益が蓄積されたものと考えてください。
会社を設立して5年の会社は,5年分の利益が蓄積されます。
今回例として取り上げているのは,設立1ヶ月目の会社ですので,
この剰余金は1ヶ月分の利益が蓄積(この場合は一致)されています。
これが一定時点(2009年7月31日)の財政状態を示す貸借対照表です。
これらをまとめると次のようになります。
(説明のため他の要素は考慮せず簡略化しています。)
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このように貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)はつながっています。
別の角度からつながりを示すと次のような図になります。
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B/S(貸借対照表)→ 一定時点の財政状態 例 2009/7/31
P/L(損益計算書)→ 一定期間の経営成績 例 2009/7/1~7/31
この一定期間は,1ヶ月単位だと月次決算となり,
 1年だと,通常の決算書になります。
 決算とは,決算日時点の財政状態(B/S)と決算日以前1年間の経営成績(P/L)
を明らかにするものです。
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