・ようやく下がった法人税の税率【平成23年税制改正解説その1】

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先ほど、平成23年税制改正の内容が発表されました。
発表の内容は、審議の段階で報道されていましたので、ご存じの方も多いかもしれません。
数回に分けて、この改正内容を解説していきます。
今日は、「ようやく下がった法人税の税率」というテーマです。
対象となる方
すべての法人
現在の制度
普通法人 
 法人税=所得×30%
※所得とは、会計上の利益に調整を加えたものです。
ほぼ税引前当期純利益と考えていただいて結構です。
中小法人(原則として資本金が1億円以下の法人)
 法人税=所得×30%(ただし、年間800万円までは18%
 例)所得が1,000万円の場合
  800万円×18%+200万円(1,000万円のうち、800万円を超える部分)×30%
  =204万円
改正後
普通法人
 法人税=所得×25.5%
中小法人
  法人税=所得×25.5%(ただし、年間800万円までは15%
 例)所得が1,000万円の場合
  800万円×15%+200万円(1,000万円のうち、800万円を超える部分)×25.5%
  =171万円
いつから?
 平成23年4月1日以降に開始する事業年度から適用されます。
 (例)3月決算の場合、平成24年3月期から
解説
 再三、要請があった法人税の引き下げがようやく実現しました。
 民主党のマニフェストにもありましたが、スルーされましたしね。
 すべての法人に関係します。
 上記の例だと、33万円の減税です。
 合わせて住民税や事業税なども下がるため、全体でだいたい5%程度、税金が減ることになります。
 詳しい試算は、後日改めて行います。
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※平成23年の税制改正は、国会で正式決定してからの実施されますが、例年、ほぼ、この案どおり決定されております。
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【編集後記】
先日、タスク管理のソフトを変更しました。
最近はMac専用のOmniFocusというソフトを使っていましたが、さすがに気軽に勧められるものではありません。
高いですしね。
今はWindows、MacにかかわらずWeb上で管理できるToodledo(無料)を使っています。
前に使っていたソフトです。
考え方は同じなので、このソフトをベースにタスク管理手法を紹介していこうと思っています。
まだ設定が完全ではなく、設定ながら使っているところです。

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