【会社員向け】会社の数字にはまだ見ぬ世界もある。本当の利益とお金の世界。

会社の数字は、経営者が見る世界と社員が見る世界で、見えるものが違うことが多いです。
今回は、会社員の方向けに、会社の数字の考え方をまとめてみました。
3つの世界

会社員にとっての会社の数字

会社員にとっての会社の数字は、次の図のように粗利までで考えることもよく見受けられます。
これが1つ目の世界です。
「会社員の会計」の世界ともいえるでしょう。

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たとえば、月に100万円売り上げて、仕入(原価)が30万円だったとしたら、粗利は100万円ー30万円=70万円になります。
70万円全部といわなくても、50万円くらいは、給料として受け取ってもいいんじゃないか?という不満につながることもあるでしょう。

しかし、ここで気をつけなければならないのは、「原価」です。
「原価」といっても仕入だけではありません。発送にかかる費用、そのためにかかった交通費・出張費、獲得のために費やした飲食費、ゴルフ代、広告費用などといった顧客獲得コストもすべて含まれるのです。

「原価」を厳密に考えると、実質的な粗利はもっと低くなります。

会社の本当の利益

さらに、「会計」の世界は、粗利で終わりではありません。本当の会社の利益は、粗利からさらに、経費を差し引いたものなのです。
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会社を運営するには、次のようなものが必要です。
・人件費(直接利益を上げる部署の人件費、管理部門の人件費)
・家賃
・光熱費、通信費、営業交通費、
・PCや事務用品費など
・借入をしている場合には利息
・その他原価として考えない経費

粗利からこういった経費を差し引いて、残ったものが本当の会社の利益なのです。
図のように、ほんのわずか、又はマイナス(赤字)である可能性もあります。


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------※この記事は、投稿日現在の状況、心境、法律に基づいて書いています。---------

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社長が思うように給料を出せないのは、こういった粗利以降の世界があるからなのです。
(もちろん、不当に人件費を削って「経費」を減らしているケースもあります)

会社の経費だからといって、ガンガン使っていると、「経費」は無駄に増え続けます。
それがまわりめぐって、給料が思った以上に上がらないという結果に結びつくこともあるのです。

中小企業では、会社全体の会計を見ることは、機密上なかなか難しいのですが、それでも全体の会計を意識しておく、自分の力で何かできることがあれば、工夫することが欠かせません。

全体をみると、粗利率(売上に対する粗利の比率)より、粗利額(いくら粗利を挙げたか)が重要となります。

会社全体の数字を予測してみるのもおもしろいでしょうね。

※もちろん、この「会計」には、利益を導き出す損益計算書(P/L)とともに、貸借対照表(B/S)も大事です。
今回は割愛します。

会計とお金は違う

実はもう1つの世界もあります。
それは、「お金」の世界。

利益がマイナスでも会社はつぶれませんが、お金がなくなると会社はつぶれます。
「お金」の世界は次のようなものです。

3つの世界

入金があって、その中から支払をし、借入金があれば返済し、税金を払って、黄色い部分が残ります。
借入・税金については、社員の方がどうこうできる余地は少ないのですが、入金と支払は、特に営業部門でできることは多いです。

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次のようなポイントに注意しましょう。

・売上がきちんと入金されているか

「売上」というのは、信憑性の低い状態です。
請求書を出した、納品したからといって、必ずお金が入ってくるとは限りません。

請求書が正しく、もれなく発行されているかどうかも第一関門となります。
取引先があやしくないか(きちんとお金を払ってくれるか)のチェックも必須です。
「信頼せよ。されど検証せよ」という言葉がありますが、まさにそのとおりで、検証は必ずやりましょう。
信頼とは別問題です。

入金が支払より先か、又はそれほど時間差がないか

「きちんと入金され、きちんと支払った」

一見、何も問題がないように見えますが、必ずしもそうではありません。

支払を今月末にやり、入金が再来月の末だと、その分、お金を立て替えておかなければいけません。
たとえば、売上1億円、支払(仕入)が7,000万円だとすると、粗利は3,000万円です。

粗利が3,000万円!というと、すごい成果のように見えますが、7,000万円を今月払い、1億円は再来月に入ってくるのであれば、7,000万円を立て替えている状態と同じことになります。
こういった案件が、複数あれば、会社の資金繰りは苦しくなり、借入をせざるを得なくなってしまいます。

「入金はできるだけ速く、支払はできるだけ遅く」が鉄則です。

「そんなことできない!」と思われるかもしれませんが、この交渉も含めて仕事といえます。
一方的に不平等条約を結ばされるのなら、取引自体を考え直すべきです。
ここは経営者の仕事であることが多いのですが、ケースによっては、営業部門の長がやるべきことでもあります。

ーーーまとめーーー
小規模で起業される方は、起業した途端に、これらをすべてやらなければいけません。
会社員のときと比べ、急に世界が広がり、自分の選択の重要性も増します。

売上をガツンと上げられる資質があれば、こういった細かい問題は無視しても大丈夫ですが、そうでない場合は、やはりしっかりと理解しておくべきでしょう。

事前にやるより、走りながら勉強していくのがベストです。
自分ごとで勉強するのが一番ですから。





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【編集後記】
今回、那覇への往復はジェットスターを利用しました。
エアアジアとは違い、大きな遅れもありません。
シートが狭かったり、乗り降りのときにバスを使わなければいけなかったり、飲み物(有料)が冷えてなかったり、いろいろとあるにはありますが、安いし、時間通りであれば、問題ないです。




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