社会保険料の概算

「社会保険料」は,
健康保険料,介護保険料,厚生年金,雇用保険等の総称です。
通常,給料から差し引くものを指します。
よくある質問として,
「給料を○○円にしたら,どのくらい保険料かかりますか?」
というものがあります。
ざっくりと計算するならば,
給料等の金額(通勤費を加算)の12%が給料から差し引く個人負担分の保険料であり,
13%が会社負担分の保険料です。
このざっくり計算について,書いていきます。

社会保険料の特徴
社会保険料は,本人が負担する分と勤務している会社が負担している分があります。
その割合はほぼ半分ずつです。
健康保険料・厚生年金→半分ずつ負担
雇用保険→4/1000が本人負担で7/1000が会社負担(一般の事業の場合)
社長が人件費を考える場合,
この会社負担も含めて考えなければいけません。
会社負担分の考慮
年齢30歳,給料が月々29万円,通勤手当が月々1万円の方を雇った場合,
毎月の社会保険料は次のようになります。
健康保険料は,12,270円
厚生年金保険料は,23,556円
雇用保険料は1,200円
合計 37,026円
会社が負担する金額は約3.8万円になります。
給料等を30万円,会社負担の保険料が3.8万円,合計で33.8万円の経費がかかるということです。
なお,
本人負担の社会保険料3.7万円÷給料等30万円=12.3%
会社負担の社会保険料3.8万円÷給料等30万円=12.6%
となりますので,
前述のように給料等の金額に12%,13%をかけるとざっくりと計算できます。
具体的な計算方法
社会保険料は,支給する金額(給与,通勤手当)により,
基準となる金額が決まります。
その金額にかける率について,
健康保険料は都道府県によって率が若干異なり,
厚生年金保険料は,一定です。
また,基準となる金額を標準報酬月額といいます。
例えば,30歳の方で,給料が月29万円~31万円の場合は,
標準報酬月額が30万円であり,健康保険料は12,270円です。
一覧表はHPから入手できます。
厚生年金保険料

健康保険料
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,0,120.html
Excelファイルもありますので,私はダウンロードしたものを加工し,
給料等の金額を入れると,
社会保険料,源泉所得税等が計算できるシートを作成し,使っています。
社長が自分自身の給料の金額を決める際や
事業計画の際のシミュレートにも利用できます。
もう少し改善したものをExcel本にも計算する予定です。
概算計算の注意点
社会保険料は金額の上限があります。
給与等の金額が,次の金額以上だと一定の保険料となります。
・健康保険料     117.5万円
・厚生年金保険料   60.5万円
この金額までだったら,冒頭の給与等×12%(13%)という概算計算が利用できます。
なお,雇用保険料は社長自身は加入できません。
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【編集後記】
今朝,ルビン・カザン vs バルセロナを観戦しました。
サッカーです。
ルビン・カザンは,ロシアのチームで,意外に強い。まあ,昨年のロシアリーグ1位ですからね。
敵地ロシアは非常に寒そうでした・・・。
ロシアのチームには,ブラジル人やアルゼンチン人の選手が多いのは不思議です。
適応できるのでしょうか・・・。
【読み終わった本】

プロジェクトGT‐R―知られざる成功の真実/水野 和敏
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私は車は買ったことありませんが,10年くらいF1を見ていたので,多少知識があります。
そのことを割り引かなければいけませんが,仕事の考え方,マネジメント,本当のお客様視点など参考になることも多く,非常にすばらしい本でした。