・【オススメ本】日本人へ リーダー篇

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iPhoneを買ったときに,自分に言い聞かせたのは,
「電車の中でiPhoneを使うことで,読書の時間を減らしてはいけないぞ!」
ということでした。
ついつい,iPhoneでネットを見たりすると時間があっという間に過ぎていきます。
iPhoneを買った当初は,そういったことも起こっていましたが,今では通常通り電車内は読書の時間に充てています。
最近読んだ本でオススメなのはこの本です。

日本人へ リーダー篇 (文春新書)/塩野 七生
¥893
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ある日,友人に「小説でオススメは?」みたいな話題をメールしたら,その返信にあったオススメ本に塩野七生さんの名前がありました。
その日に行った書店で目に入り,購入したのがこの本です。
こういった巡り合わせってよくあります。
ありがたいです
本書は,文藝春秋の連載をまとめたものです。
帯の一文は「なぜリスクをとるリーダーが出ないのか」
『ローマ人の物語』などで知られている塩野さんが,日本の政治,日本人の考え方をばっさりとした切り口でとらえています。
イタリアに長年在住し,外から日本を見ているからこそ書けるのだと思います。
本書に収められている連載時期は2003年~2006年とやや古いのですが,感銘を受ける文章が多い本でした。
読書メモからいくつか抜粋します。
○相手の立場に立って
自分を白紙に戻すのはむずかしい。ほんとうに相手の立場に立つとなれば自分を完全に捨てなければいけない
→だからこそ自分だったら何をしてもらいたいかが重要であり,想像力が必要。
○プロとアマ
プロとアマを分ける条件「絶対感覚」それを磨くことと反省を怠らないこと。 反省は孤独に行う。
○アマチュアがプロを越える
 プロならば考えもしなかったことをやる→徹底した現状直視と,それまでの方式,常識にとらわれない自由な発想。

○人間とは勝った後に2種に分かれる
 過去の誤りを冷徹に見極め,勝ったことで確実にした地位と権力を活用して,軌道修正に踏み切れる人
 勝利は過去の誤りがなかったことの証しと思いこみ,これまでの軌道を,これまで以上の頑固さで突き進む人
○必要限度ぎりぎりの悪
お汁粉に入れる微量の塩のようなもので必要不可欠
○マキャベリの言葉より
武器を持たない予言者は,いかに正しいことを言おうが聴き入れてもらえないのが宿命だ
○ローマ帝国がなぜ繁栄したか
ローマ人は持てる能力の徹底活用した。 ライバルたちの持つ能力さえ活用している。
○カエサルの言葉より
人間ならば誰にでも,現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は見たいと欲する現実しか見ていない
この表現力と,切り口が非常に響くものでした。
かなりの長編ですが,『ローマ人の物語』も是非読んでみようと思います。
なお,『日本人へ』は,もう1冊あります。
こちらもオススメです。

日本人へ 国家と歴史篇 (文春新書)/塩野 七生
¥893
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【編集後記】
以前,単発で確定申告業務を受けた方から,再度連絡をいただきました。
本日,税務相談ということでお会いすることに。
お会いしていない間もブログを読んでいただいていたようで,非常にうれしいです。
税務以外にも,iPadやトライアスロンの話題も。
私も,近況を聞くことができ,楽しい時間を過ごさせていただきました。
クライアントと税理士という関係以前に,一緒に悩んだり,笑ったりする人と人とのつながり,つまり,お互いが楽しくコミュニケーションできることが重要だと改めて感じます。

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