「税務署からの【未払い税金のお知らせ】」というスパムメールから税金とITを学ぶ

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「税務署からの【未払い税金のお知らせ】」というスパムメール(迷惑メール)が出回っています。
ツッコミどころはいろいろあるので、これを機会に税金とITを学んでみましょう。

※ようやく来たスパムメール by Leica M10+35mmF2

 

「税務署からの【未払い税金のお知らせ】」というスパムメール

税務署からのスパムメールが増えていることは知っていましたが、私のところに来たのはつい最近です。
それ以降、毎日のように来ていますが、Gmailのフィルタで削除しているのでストレスはありません。
ただ、好ましいことではないので、逆にネタにしたろかと。

こういったメールが来ます。
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e-Taxをご利用いただきありがとうございます。
あなたの所得稅(または延滞金(法律により計算した客勛 について、これまで自主的に納付されるよう催促してきま したが、まだ納付されておりません。
もし最終期限までに 納付がないときは、税法のきめるところにより、不動産、自動車などの登記登録財産や給料、売掛金などの值権など の差押処分に着手致します。
納稅確認番号:****8160

滯納金合計:40000円

納付期限: 2022/10/19

最終期限: 2022/10/19(支払期日の延長不可)

お支払いへ→ https://www.nta.go.jp

※ 本メールは、【e-Tax】国税電子申告?納税システム(イータックス)にメールアドレスを登録いただいた方へ配信しております。

なお、本メールアドレスは送信専用のため、返信を受け付けておりません。ご了承ください
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「税金を払っていないので、払え」というものです。
税理士としても、効率化コンサルタント、ITを生業とする側からすると、ツッコミどころ満載ではあります。

まずは、税金、税務署のしくみについてです。

「税務署からの【未払い税金のお知らせ】」というスパムメールから税金を学ぶ

所得税を払うケース

このメールでは、「あなたの所得稅」という表現をしています。
所得税を払うケースは、それほどありません。
会社員なら、会社で年末調整というものがあり、所得税を直接払うことはないはずです。

もし払う必要があるなら、確定申告というものをしなければいけません。
確定申告をしていなければ、所得税を払うこともないのです。
動じないようにしましょう。

確定申告をしている方が、こういったメールを受け取ると、あれ?と思うかもしれません。
ただ、後述するとおり、それを心配する必要はないのです。

税務署がメールを使うことはない

税務署、国税庁がメールで個別に連絡することはありません。
これは、「残念ながら」ではありますが。

セキュリティの関係からか(ITスキル的な事情なのか)、メールでの連絡は一切していないのです。
e-Taxというしくみがあり、ネットで確定申告ができ、ネットでクレジットカードを使って納税できる時代ですが、連絡手段はそうではありません。
税理士業でも、電話・郵送のみ。
(たまにFAX)

e-Tax=ネットで提出して、何かあれば、電話がかかってきます……。
私が税理士業を増やしすぎない理由の1つです。

こういった事情ですので、督促も郵送、電話しかありません。
メールである時点で、嘘、スパムということです。

こういうことがあると、メールを使うということはますますなくなるような……。

税金を払わないとどうなるか

税金を払わないとどうなるか。
このメールの書いてあるように、督促→差押という手順はあります。
ただ、差押は手間もかかるもの。
そうそうあることではありません。
(だから払わなくていいということではなく)

その前に何度も督促が郵便(封書)であります。
「郵便を見落としているかも」と思われるかもしれませんが、慌てないようにしましょう。

督促があったら、何の税金の督促か、それが確かかどうかを税務署に確認しておきたいものです。

「税務署からの【未払い税金のお知らせ】」というスパムメールからITを学ぶ

ITに関しては次のようなことに気をつけましょう。

日本語がちゃんとしているかという判断

スパムメールは日本人以外が送っていることもあります。
日本語がおかしいことがほとんどです。

私が日本人以外でスパムメールを送るなら(送りませんが)、日本人にその文章をチェックしてもらいますけどね。

ただ、こちらとしても、日本語がちゃんとしているかの判断はしっかりしておきたいものです。

—–
あなたの所得稅(または延滞金(法律により計算した客勛 について、これまで自主的に納付されるよう催促してきま したが、まだ納付されておりません。
もし最終期限までに 納付がないときは、税法のきめるところにより、不動産、自動車などの登記登録財産や給料、売掛金などの值権など の差押処分に着手致します。
——

・かっこがとじられていない
・「客勛 」という、額という意味だが一般的には使わない言葉がある
・税法のきめるところにより→無駄にひらがな

税務署、役所の文章も、一般的には使わない言葉、難解な表現がありますが、このような、ちゃんとしていない日本語ではありません。
読解力とまでいかなくとも、日本語として何か変ということには気づくようにしておきたいものです。
これもITスキルの1つといえます。

文字ではなくリンク先に注意

このメールでは、「お支払いへ→ https://www.nta.go.jp」と、国税庁のホームページ(役所関係はgo.jp。国税庁はhttps://www.nta.go.jp)にリンクがあるように見えます。
しかしながらリンクは、見た目とリンク先を分けることができるのです。
不用意にクリックしないようにしましょう。

カーソルをあてると、リンク先が左下に出てきます。
国税庁ではありません。

クリックしてみました。
(よい子は真似をしてはいけません。)

こういったサイトに飛びます。

個人情報をこうやって抜き取られ、

支払いは、プリペイド(前払い)の電子マネーです。

 

クレジットカードだと足がつきますし、このあたりは考えているなと。
また、ネットでカード決済を導入するのは少々大変で、詐欺には向いていません。
こういったことも自分でネットでのカート決済を導入しているとわかります。

 

コンビニでプリペイドカードを買い、そのコードを入力すれば、相手にお金を送ることができるのです。

 

仮にクリックしても、このサイトが、https://www.nta.go.jp/でないことで気づくようにしましょう。
ウイルス対策ソフトを入れていれば、このあたりに気づいてくれます。
ただ、そのかわり、ソフト代はかかり、パソコンが無駄に重くなり、他のソフトのトラブルで問い合わせると「ウイルス対策ソフトでは?」と疑われるという手間がかかるのです。
自分で見分けられるようになったほうがいいかと。

送り主のメールアドレスに注意

スパムメールは送り主のメールアドレスに気をつけましょう。
だいたいこういう適当なものです。
Yahooメールを税務署が使うことはありません。

そして、なりすましもできます。
これだと、@nta.go.jpで国税庁のメールアドレスっぽくできるのですが、なりすましです。
 

 

最近のスパムメールはこのあたりは工夫してきているなという印象です。
日本語がちゃんとしているものも増えてきています。
このメールはめちゃくちゃでしたけど。

スパムメール、Gmailを使っていれば高い精度で弾いてくれます。
ただ、自分で見分けられるようにしておきたいものです。

「国税庁」「税務署」「銀行」「カード会社」「えきねっと」などといったところからのメールが来たら、気をつけましょう。

 



■編集後記
昨日は、所用のあと、買い物。
カメラのストラップとバッグを探しに。
無事手に入れました。
ストラップは使ってみたかったアルティザン・アンド・アーティストのレッドに。

その他、プールや写真展も。
プールでは力を抜いたいいフォームで泳げていい感触でした。

1日1新Kindle『1日1新』
アルティザン・アンド・アーティスト ストラップ
ピークデザイン  スリング
キャノン Sタワー

■娘(5歳)日記→Kindle『娘日記』・ Kindle『娘日記Ⅱ』
トランプのスピード、先生にも勝っているそうです。
パパはしばらく勝っていません。
反射神経は、子どものほうが有利でしょうね。
駆け引きが必要な7ならべは、パパのほうが強いのですが。

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