悩ましく難しい値段。
その値段を上げるときに、理由は必要かどうかを考えてみました。
※ハワイの屋台のメニュー iPhoneX
値上げの理由
値上げ。値段を上げるいうのは簡単ではありませんし、ときには怖いと感じるものではないでしょうか。
なぜなら値上げすることによってお客様に買っていだだけない可能性もあるからです。
「高い」というのが買わない理由の1つであるのは間違いありません。
だからこそ値上げするときは、何かしら理由をつけることが多いものです。
・原価高騰のため
・より良い品質にするため
・以前よりも品質が上がったため
などといったことがよくみられる理由ではないでしょうか。
値上げは悪。値上げをするのなら正当な理由が必要だという考え方です。
ただ、どんな理由を述べられたとしても自分が買う側で考えると、関係ないかなと思っています。
いいものだったら使い続けますし。
最近だと、Adobeの価格改定が発表されましたが、まったく問題ありません。
満足していますので。
今使っている税務ソフトが値上げしたら怒りますが。
安いから使っているだけなので。
通っている整体や美容院が値上げしても通い続けます。
むしろ、値上げしたら?と言っている方です。
最近利用したコンサルティングが値上げしてもやはり頼みます。
その人からしか学べませんので。
先日申し込んだセミナーが、2倍の値段でも申し込みます。
安すぎると思いますので。
お気に入りのPCを最近買おうとすると、30万円近くなりますが、値段で選んでないのでやはり買います。
欲しいなと思うゲームソフトが、通常7000円前後のところが9000円だとしてもそれが欲しいなら買うことに迷いません。
出たいトライアスロンの大会が値上げしても、そこに出たいなら申し込みます。
だからこそ値上げの理由というのは、いらないんじゃないからなという考えです。
値段が理由だったら、安いものが出たときに、値上げがなくてもそっちに変えるでしょう。
何か理由がないと値上げできないと考えてしまうと値上げができなくなってしまいます。
値段で勝負していないのだったら、値上げはあってしかるべきです。
値上げするのは、継続なメニューかどうか
ただ、値上げするのが継続的なメニューかどうかによってその状況は変わるものです。
例えば毎月料金が発生するもので、今月からいきなり値段が上がるというのは好ましくないでしょう。
当然契約によって値段が決まっているでしょうから、その契約期間内に値上げをするのであれば、しかるべき理由が必要ではあります。
店舗で商売する場合も継続的ですので、 前回よりも値段が上がっていると「何で?」と思われるかもしれません。
継続的なメニューであるのならば、事前に通知することは欠かせないでしょう。
逆に言うと継続的なメニューでなければ値上げしやすいという考え方もできます。
ということは、
・事前に通知できる
・継続的ではない
というものは値上げがしやすいということです。
事前に通知ということは、口頭でもいいでしょうが、ネットという方法もあります。
例えばネットで申し込みなら、申し込み前に当然値段がわかります。
そういったものの値段を変えることは、難しくはありません。
「こないだまだ〇円だったのに……」と思われるかもしれませんが、単発的なメニューはそういうものですのでしかたがないでしょう。
「高い!」というときはお申し込みはなくなりますので、こちらとしてもシンプルに考えることができます。
値上げをした場合それで仕事がなくなるのであればそういった評価ということです。
もし値段だけが決め手であるのであれば、安くしないと食べていけなくなります。
食べていく、つまり売上は単価(値段)×数です。
数を増やすか値段を上げるかしかありません。
数を増やすことができないのであれば、値段を上げていくしかないわけです。
値上げではなく、値付け
ひとりで仕事をしているなら、安く数を増やしていくという負の連鎖から逃れなければいけません。
「値段を上げなければいけない」というわけではありませんが、自分が適正と思う値付けはしていく必要があります。
・モチベーション
・時間とお金のバランス
・自分が払うかどうか
などといったことを考えて値付けしましょう。
このときに、同業がどうのこうのとか、地域がどうのこうのとか、慣習がどうのこうのとか考えてはいけません。
そもそも同業と違うものを提供しているのなら、その値付は同業やこれまでの慣習は参考にならないはずです。
独立して年数を重ねるに従ってサービスの質が上がるという考え方もできます。
そう考えると、それに伴って値上げをするというのが適正な考え方でしょう。
もちろん値上げだけではなく値下げということもありえます。
値段に比して提供するものの価値が上がれば、実質的な値下げです。
考えるべきなのは値上げではなく値付けです。
値付けは、自分の心の中との戦いもあります。
新しいサービスメニューを考えれば値付けは必ずやらなければいけないことです。
値付けに正解はなく、ずっと考えていくものと思っておきましょう。
どうしても値上げと考えてしまい、それがやりにくいのであれば、新しいメニューをつくって値付けする方法があります。
名前や内容を変えて、それに値付けをしていきます。
醤油ラーメン550円の店で、味噌ラーメンが出てそれが600円ならそんなもんかと思うのではないでしょうか。
これが醤油ラーメンを550円→600円にすると、値上げだけのイメージになるでしょう。
私が独立した2007年、最初に行ったセミナーは4000円でした。
そのセミナーと同じ内容、テーマでは今はやっていませんので、4000円という値付けはありません。
もしやるとしても全く内容は違うものですので、値付けはそのとき考えます。
もちろん伝える内容や伝え方というのは、その当時よりも上がっているつもりでありますが、特に値上げというものではなく、今こういうものを提供するのであればこういった値段をつけるという感覚でつけているだけです。
数字の語呂も考えたりしてますが。
その感覚ですので、今後も値付けはしていき、それが結果的に上がったり下がったりというものはあるでしょう。
値上げではなく値付けをしていくという考えで行きましょう。
継続的なものでも値付けを変えていくことはできます。
事前に通知ということを考えると、「1年は〇円でやります。1年たったらお互い見直しましょう」というのも手です。
何よりも、単価×数という式を忘れないようにし、よりよいものを提供し働き方・生き方を軌道修正するためには値付けは欠かせないことを意識していきましょう。
適正な値付けができない仕事は断るのも1つの方法です。
■編集後記
昨日は、自宅近くで個別コンサルティングを実施。
(土日は自宅近くでの実施とさせていただいております)
7年ぶりにお目にかかる方でした。
その間ブログ・メルマガを読んでいてくださっていて、好きなものも知ってくださっていて(娘のことも知っていていただいて)感激です。
■昨日の「1日1新」
PS4 Marvel’s Spider-Man
とある仕事
■昨日の娘日記
昨日は、なぜかママDay。
「遊びいこーよ」→「いかない」。「すべり台行く?」→「うん。ママと行く」とふられ続け…。
最近好きなブドウゼリーを買いに行くのは付き合ってくれました。(2回)
■著書
最新刊『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
ひとり税理士のギモンに答える128問128答
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