ひとり社長の新しい税金、特別法人事業税(増税ではない)。

法人の税金で、特別法人事業税というものが新たにできます。
その内容や計算方法をまとめました。

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※都民税の申告書(サンプル) by Leica M10(SUMMARIT 75㎜F2.5)

ひとり社長の税金のしくみ

法人の利益に対してかかる税金には次のような種類があります。
(東京23区の場合)
・法人税
・地方法人税
・都民税
・事業税
・地方法人特別税

(なお、消費税は利益に対してかかるわけではなく、取引内容に対してかかるものです)

こんなにたくさんかかるのかと思われるかもしれません。。
税務署と、その会社がある場所の役所(東京都千代田区なら千代田都税事務所)に納めなければいけないわけです。

 

納める場所別に分けると、

・税務署が法人税と地方法人税

・役所が都民税、事業税、地方法人特別税

となります。

「国に地方法人税を納める」「役所に地方法人特別税を納める」
というところに違和感があるかもしれません。

これは直接住んでいるところに納めるだけだと、地域ごとで税収に差が出てくるので(東京は多くなるでしょうし)、いったんまとめて納めて、それぞれの自治体に税金を再度分配するという目的でつくっています。

こちらとしてはまとめて計算して納めて、そっちでわけてくれればいいとは思うのですが、まあそうもいかないのでしょう。
(消費税の場合は国にまとめて納めて国と地方で分けています)。

次の図の赤い部分が税務署に納める税金であり、青い部分が自治体に納める税金です。

 

※所得(法人税額)により都民税、事業税の税率が変わります。
その場合も地方法人特別税は、標準の税率で計算した事業税に税率をかけます。

税務署への税金(赤い部分)を計算する書類の1枚目がこういったもの、

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自治体への税金(青い部分)を計算する書類の1枚目がこういったものです。

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わかりにくい書類ですが……。
税理士である私もわかりにくいので、ご安心を。
(多くの税理士にはわかりやすいのかもしれませんが)

 

 

所得(ほぼ当期純利益)が1000万円すると、
法人税が1,664,000円
地方法人税が73,200円

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都民税が合計で284,600円
事業税が474,000円
地方法人特別税が204,700円

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合計で2,705,000円の税金がかかります 。

1000万円から考えるとだいたい27%ほど。
ざっくり考えて多めに30%ぐらいで税金を見積もっておけばいいでしょう。
(所得が増えるとその割合も増えていきます。

東京23区以外であれば、道府県と市町村に分けて計算しますので次の図のようになります。
赤(税務署)、青(道府県の役所)、黄色(市区町村役所)に提出するので、提出先は3か所です。

※所得(法人税額)によって道府県民税、市町村民税、事業税の税率は変わります。
その場合も地方法人特別税は、標準の税率で計算した事業税に税率をかけます。

どこに会社があるかで、損得がないように、だいたい金額は同じです。
ただし、利益が出なくても払わなければいけない均等割という税金(東京23区では7万円)は、地域によって違い、71,000円だったり8万円だったりします。

こういった税金のしくみが変わりました。

 

 

 

特別法人事業税とは

新しくできる税金は、特別法人事業税。
その時期は2019年10月1日以降にスタートした事業年度からです。

通常でいえば、最も早く特別法人事業税になるのは、9月決算のところであり、2019年10月1日から2020年9月30日までの事業年度からになります。

3月決算の場合は2020年4月1日から2021年3月31日からの事業年度から。
12月決算の場合は2020年1月1日から2021年12月31日の事業年度から。
うちの会社は6月決算なので、2020年7月1日から2021年6月30日の事業年度からということです。

 

税金のソフトを使っている方は、ソフト側で対応していますが PDF や紙で申告する場合は、気をつけておきましょう。

なお法人の申告書をひとり社長ご自身でやるならば、やはり『全力法人税』がおすすめです。
個別コンサルティングではこちらを使っていただいています。

全力法人税 |クラウドの法人税務申告ソフト・年10,800円・Mac対応のレビュー | EX-IT

 

ネットで提出できないのが残念ではあるのですが、使いやすく一般の方でも税務申告が不可能ではありません。

『新版ひとり税理士のひとり社長の経理の基本』でも紹介しました。

 

特別法人事業税ができることにより、本の内容も変わってしまうので、重版のタイミングがあれば、そのときに 変更することになります。
本というメディアの特性上、すぐに修正して市場に出回っている本を差し替えるということはできないのですが。

新しくといっても、地方法人特別税が特別法人事業税に変わるということになります。
税率も変更となりました。
自治体に直接納めるものと後で分配するものの割合を変えるということです。
より複雑にはなるのですが。

税率が変更となっても、トータルの税金は上がらないようになっています。

 

特別法人事業税の計算

変更後、 東京都の場合は次のようになります。

赤字が変わったところです。

 

一覧にして計算をまとめてみると次のようになります。

 

地方法人特別税が特別法人事業税になり、地方法人税、都民税、事業税の税率が変わりました。
税率が変わっても増税というわけではありません。
実際に事例で計算してみると、これまでのルールなら2,700,500円、改正後は2,695,700円と若干少なくはなっています。

東京23区以外では次のとおりです。

計算してみると、やはり若干少なくなります。
(減税というほどではありませんが)

会社の決算月によって、特別法人事業税になるタイミングが違ってきますが、なんとなく意識しておいていただければ 。

申告書は、こういった表現です。

 

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■編集後記

昨日は個別コンサルティングで確定申告。
2008年からサポートさせていただいていますので、もう12年になります。
無事、e-Taxで提出、納税も完了しました。

 

■昨日の1日1新
※詳細は→「1日1新」

新宿の会議室
LeicaズマリットMレンズフード

 

■昨日の娘日記

昨日、家の中で鬼のパンツを発見。
(節分で使いました)

「おにさん、ぱんつはかないでかえったのかな……」と心配していました。