Excelで作るか、マクロで作るかの判断基準

  • URLをコピーしました!

Excelで資料やしくみを作るときに、Excelの機能だけでこなせるのか、マクロを書いた方がいいか、判断することがあります。
昨日、ちょうどその事例がありましたので、判断基準を取り上げてみます。
Excelとマクロ

 

Excelとマクロの使い分け

昨日、しくみをつくった事例は、コンサルの案件です。
給与計算システムをExcelで作っています。

給与計算部分はExcelの機能を使い、給与明細の作成や集計には、マクロを使っています。

昨日は、さらに賃金台帳→源泉徴収票というしくみを作りました。
退職した社員に源泉徴収票を作成、交付する必要があるからです。

給与計算ソフトや年末調整システムを持っていれば、源泉徴収票を出すこともできますが、システムによっては年末のバージョンアップを待たなければ源泉徴収票を出せないものもあります。

今回、作ったマクロは、社員コードを入れると、その社員の給与を集計し、源泉徴収票を作るものです。
賃金台帳を作る部分はマクロですが、その集計や源泉徴収票への連動は、Excelの機能を使っています。
マクロ ボックス

 

 

Excelで作るか、マクロで作るか

今回の事例は、完成までが早く、汎用性があり、運用時の手間が少ないという判断で、マクロを使いました。
Excelの機能だけでもできないことはありませんが、これら3つの基準で判断しています。

1 完成までの時間

Excelもマクロもそれぞれの習熟度によって、所要時間が変わります。
習熟度が低いうちなら、Excelの機能の方が使いやすいでしょう。
しくみを作るのに時間がかかりすぎてもいけません。
(ある程度はかけるべきものです)

 

2 汎用性

マクロで作った方が、イレギュラーに対応しやすくなります。
どんなケースでも、誰でも使えるようにするには、多少手間をかけてマクロで作った方がいいでしょう。

また、他者へ提供する場合は、使う人のExcelスキルによっても、どう作り込むかが変わってきます。

あまりがちがちに汎用性を重視して、一般的なものにしてしまうと、かえって使いにくいものとなりがちです。

(多くの市販システム、ソフトがそうならざるを得ない理由の1つです)

 

3 運用時の手間

マクロで作ると、ボタン1つクリックすれば、ショートカットキーを使えば、瞬時に処理ができます。
今後も繰り返し使う手間を考えると、マクロで作った方が、リターンは大きいです。

 

 

 

Excelでもマクロでも、山を登る

昔はマクロでやらざるを得なかったことも、今はExcelの普通の機能でできるものもあります。
例えば、ピボットテーブルや、Excel2007からのテーブル、オートフィルターの検索などは、マクロを使わなくても簡単にできるものです。
一方で、マクロでしか効率化できないものもあります。
簡単!きれい!ミスが減る! 何かと便利なExcelの[テーブル] | EX-IT

[Excel入門]オートフィルターの応用的な使い方 | EX-IT

プログラマーとしてマクロをガンガン書くのなら別ですが、仕事を効率化するという目的であるなら、Excelとマクロを最適に使うためには、その場その場に応じて最適なものを選んでいった方がいいでしょう。

理想をいえば、Excel本来の機能とマクロ双方から、山を登っていった方が効果は高いです。

実は私がExcelを使い始めたとき、Excelを覚えながらマクロも勉強していました。
しかし、その後、数年はマクロに頼りっきりで、試行錯誤しながらマクロを書くのに時間をかけすぎていたのです。
その後、Excelを再度勉強しはじめ、マクロを使わなくてもできることに気づき、さらに楽に、メンテナンスもしやすいしくみを作るようになりました。
(すべてマクロで、すばやく処理をする方もいらっしゃいます)

Excelとマクロ 山

マクロを勉強すると、Excelの機能を別の側面から見ることができ、理解が深まるという効果があります。

「Excelのレベルの高いものがマクロ」というわけではなく、別の斜面を登る道と考えておきましょう。

Excelセミナー、マクロセミナー双方をやっていますので、ぜひ活用ください。

 

5/18(土)
経理・会計のためのExcel入門セミナー

5/22(水)
Excelマクロ入門セミナー

※マクロ入門セミナーでは、上記の事例は取り扱いません。マクロをまったく触ったことのない方向けのセミナーです。

 





【編集後記】

昨日、仕事の後、整体に行ってきました。
今は特に故障がないのですが、肩甲骨、骨盤の調整をしてもらいたかったからです。
ネットで探して、はじめていったところでしたが、結構いい感じでした。
しばらく通ってみようと思っています。

  • URLをコピーしました!