Excelファイルを作るときに注意すべき9つのこと&データ加工事例

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確定申告に使うデータを母がExcelで作ってくれました。
このファイルを題材にExcelファイルを作る際に気をつけるべきことをまとめてみます。
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まずは、きちんと依頼しなかった私のミス

「医療費はExcelで入力すると楽だよ」という話を、私が母に常々していました。
どっちみち電卓をたたいて計算するのですから、それならばデータとして加工できるExcelで入力した方が、後々楽です。

ただ、今回の場合、私がきちんと依頼してなかったのが大きなミスでした。
「こういうデータが欲しい」
「月の小計はいらない」

などと依頼していない以上、希望のものが出てこないのは無理もありません。
(今回も私が入力する予定でしたが、先に母がやってくれていました)

仕事って依頼する側にも大きな責任があると思うのです。

 

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Excelファイルを作るときに注意すべきこと

 

それでも、Excelに入力してくれていたおかげで、ちょっと加工して確定申告に使えるようになりました。
母にヒアリングした内容も踏まえて、Excelファイルを作るときに注意すべきことをまとめてみます。

 

1 ファイルの目的を聞く

私の落ち度で、依頼しなかったこともあるのですが、Excelファイルを作るときは必ず目的があります。
どこまでやればいいのか、集計までする必要があるのか、フォーマットはどうするかなどを必ず確認しておかなければいけません。
そうでないと、「こういうのじゃなかった」と二度手間になります。
理想を言えば、サンプルデータを作ってもらうのがいいでしょう。

次に使う人のExcelの使い方によっても、必要な形式は異なります。

 

2 データを作るか、表を作るか

Excelで作ることができるものには、データと表があります。
これがデータで、
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これが表です。
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表の形式にすると、それ以上の加工は非常に難しくなります。
相手にもよりますが、データの形式で渡した方がその後の応用がきき、活用の幅が広がります。
私が依頼するときはほとんどの場合、データの作成を依頼します。
表の作成は手間もかかりますし、ほとんどの場合、私の方でやります。

会計データもこの「データ」の1つです。

 

3 集計するかどうか

上記の理由と同様に、集計や小計もデータさえあれば、あとからいくらでもできます。
「集計していないと失礼に当たる」「集計がないと意味がない」と思われるかもしれませんが、そんなことはないのです。
(もちろん、集計まで求められる場合もあります)

 

4 合計を簡単に確認する方法

データの合計を簡単に確認するには、データが入っている列を選択します。
選択するだけで、右下に合計が出ます。
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5 罫線は必要ない

「人に渡す以上、罫線もビシッと引いておかなきゃ」と思いがちですが、そんなことはありません。
データで渡すなら罫線は必要ありませんし、表でも必須ではないのです。
Excelにはセルの線がありますので、PCで見る限り問題ありません。
プリントアウトする場合も、罫線がなくても意外と困らないものです。
(「罫線はちゃんと引くべし!」という上司がいたら仕方がありませんが)

 

6 極力シート、ファイルを分けない

Excelの弱点の1つは、「複数のシートにあるデータを1つにすること」です。
同じデータであれば、極力1枚のシートに入力しましょう。
今回、母はデータを4枚の表に入力していました。
この理由を聞いてみると、罫線や見栄えの問題だったようです。

 

7 桁区切りにすると数字を読みやすい

数字と桁区切り(カンマ区切り)にすると、読みやすくなりチェックもしやすいですし、間違いを防げます。
桁区切りにするならば、Excelの上部にある[,]のアイコンをクリックしてください。
Ctrl+Shift+1のショートカットキーも便利です。
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8 電卓を使わない

Excelを使っているときに、電卓で計算する場面が出てきたら、疑問に思うようにしてください。
もっといい方法があるはずです。
(検算などは除いて)

データの作り方がよくない場合や、SUMなどの関数を使いこなせていない可能性があります。

 

9 データで渡すか、紙で渡すか

もうそれ以上加工することはないならば、紙で渡してもいいでしょう。
ただ、データは自由に加工できるのが特徴ですので、データの状態でも渡しておくの好ましいケースが多いです。
(紙でないとダメという場合もあるでしょうが)

母が紙でこの資料をくれたときに「データでちょうだい」というと、
「ああ、なんかそういうことブログに書いてあったね」と(^_^;)

加工することを考えると、データでもらった方が私はうれしいのです。

 

 

私が加工した方法

今回、私は、データを次のように加工しました。

データ(1-5、6-7、8-10、11-12)をマクロで「集計」というシートにまとめます。
この操作はマクロでないとできません。
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父と母のデータが横に並んでいましたので、同じ列にまとめます。
こうした方が集計しやすいからです。
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ここのデータに「誰が利用したものか(治療を受けた人)」を追加していきます。
データは、1つ1つに必要なものが入っている必要があります。
あとで集計するときに空欄だとその項目では集計できません。
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データの余計な部分をオートフィルタで抽出して削除します。この場合は、[小計]を削除します。
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これでデータがきれいになりました。
本来はこの形式でいただくようにしています。
上と同じものであれば、コピーやCtrl+D(下方向へコピー)を使うと便利です。
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ここでピボットテーブルを使います。
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データさえあれば一瞬でこのような表が完成です。
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※数値は架空のものです。

今回のデータをはじめ、母はExcelに興味を持ってくれています。
バスの時刻表や住所録、旅行の日程表などもExcelで作っています。
そろそろ実家でもExcel講座を本格的に開く予定です。

ビデオスカイプ、Gmail、Dropbox、googleリーダー、Facebook、写真管理など他のIT機器、サービスは強制導入しています(^_^;)





【編集後記】
先日、完成した書籍を受け取りました。

タイトルは、『社長! 「経理」がわからないと、あなたの会社潰れますよ!』(ダイヤモンド社)です。

書店には、2/16(土)から並びます。
社長をはじめ、経営幹部のみなさま、そして経理担当者・税理士事務所の方にもお手にとっていただけるとうれしいです。
(Amazonなどのネット書店よりも実際の書店の方に早く並ぶ予定です。)

発売日には、当ブログでも特集記事を書きます!

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