集中連載「鉄人への道」Vol.04 レースまで175日のトレーニング&準備

2013年6月23日、フルのトライアスロン(五島長崎国際トライアスロン。バラモンキング。スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.195km)に挑戦し、無事完走できました。
備忘録と、今後トライアスロンに挑戦される方へ、「鉄人への道」を連載していきます。
第4回は、トライアスロン4年目、今年のレース前までの話です。
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スイム、バイク中心にトレーニング

昨年末にロング(スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.195km)への参加が決まり(応募して当選)、年が明けた。

スイムは苦手だが、3.8kmというのはなんとなくイメージできていた。
遅くても泳ぎ切るのは何とかできそうだが、後半ペースが落ちるかもしれない。

バイクの180kmは、まったくイメージできなかった。
時速30Kmで走ったとしても、180km÷時速30Kmで6時間。もちろん6時間も乗ったことはない。
(トライアスロンやるようになって、時間、距離、速さの計算を結構ひんぱんにやる(^_^))

ランの42.195kmはフルマラソンで経験済み。
なんとかなりそうだ。
前年の夏に、リタイアしたとはいえウルトラマラソンに出て、70km、91kmを走り、トレイルラン30Kmに完走し、12月のフルマラソンでベスト(3時間51分)を記録していたことも励みになった。
年明け早々、1人で山手線1周(約43km)を走り切れたこともあり、ラン練習の比重は落とすことに決めたのである。
けががほぼ治りつつあったのも追い風だ。

ランを減らして、苦手のスイム、長距離のバイクを中心にトレーニングするという方針は五島の本番まで続けた。

ところが、年明けから2月はじめまで、書籍執筆の仕上げや税理士業務、そして、なぜかこの時期にオフィス移転(笑)
なかなかトレーニングの時間がとれなかった。

年明けから五島トライアスロンまでのトレーニング状況(レース含む)は以下のとおり。
スイムは右軸の目盛、バイク・ランは左軸の目盛。
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1月に谷川真理ハーフマラソン、新宿ハーフマラソン、2月におきなわマラソン(フル)に参加した後、ランの比重はかなり落とした。
結果的には、これがロング完走につながったと思う。
ランの練習自体は落としたが、フォームの確認のため、セミナーやレッスンは引き続き受けていた。
もちろん、バイク、スイムのレッスンも比重を増やした。
センスや強靱な肉体がない私にとっては、方法を学ぶ→実践するというパターンは欠かせない。

スイムは、オフィス近くのジムに3月の1か月だけ入会し、時間の許す限り泳いだ。
この時期は、距離を稼がず、毎日ちょっとでもプールに入って、フォームを確認するのが目的。
TIスイムに通いながら、フォームを整えていった。
土日はチームメイトと、練習会へ参加。
練習会では速い人にプレッシャーを感じながら、距離を泳いだ。

4月になり、50mプールがある東京体育館が再オープン(2012年4月から2013年3月まで大規模改修のため休館)。
即入会し、1.5km、2km、1時間泳などで距離を伸ばした。
土日は海練に参加し、本番まで計4回。レースを含めると4月から6月に7回海を経験した。

バイクは、東京湾1周(166km)、葉山まで往復(133km)、オフィスから甥っ子宅まで往復(60km)、ノンストップで練習場を3時間周回(83km)など、長距離もこなせた。
4月のはじめには、ホイールを軽量化し、6月はじめには、坂道対策でギアを新しくした。
ホイールは12万円(イギリスのショップで購入。日本だと25万円くらい)、ギアは2.5万円。

バイクのマンツーマンレッスンでも、フォームの改善、坂道対策を教えてもらった。
バイクは、まだまだ改善の余地がある。
距離を乗る、山道で練習するなど、今後もやっていきたい。

その他、4月にはじめた(いまさらだが)、体幹トレーニングが3種目にいい影響があったように思える。
サボらず続けなければ。
1月からは、減量にも励み、少しだけ結果が出た。
どれがいい影響だったかわからないが、以前から続けていたことも含み、やっているのは次の6つだ。
・麺を減らす
・肉は3食で1回
・毎朝プロテイン+豆乳を飲む
・酒を減らす
・玄米(おかわりは禁止)
・水を多めに飲む

ずっと75kgくらいで推移していたが、6月になり73kgくらいに落ち着いている。
とはいえ、身長171cmなので、まだまだ重い。

パニックになった石垣島トライアスロン

フルマラソンの他、強化も考えて、4月にデュアスロン(ラン10.5km バイク80km ラン9.5km)にエントリーしていたが、台風後の悪天候で参加を辞退(レース自体は行われたが、けが人も多かったらしい)。
これが大きな誤算だった。

トライアスロンは、五島前に3レースへ参加した。
4月の石垣島(オリンピック スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)は2時間56分。前年のタイムを20分縮めた(スイム7分 バイク5分 ラン8分)
スイムは前年が遅すぎたといえるし、バイクも前年は雨だった。
縮めたにしろ、どのくらい伸びているかはまだなんともいえない。
苦手のスイムではトラブル発生。
調子に乗って、前の方からスタートしてみようとしたのがまずかった。
さらに、レース当時は潮の流れが強く、ウェーブごとの間隔が短い(1分)、コースが狭い、1周目と2周目の選手が交わるといった状況もあり、大混乱だったのだ。
通勤ラッシュの電車のように、海上の選手が密集し、身動きもとれない。
コースロープに逃れても、人が多すぎて、コースを伝わって進む選手も後ろから来た。
心拍も上がって、パニックになり、「横浜も五島もやめよう!」とすら思ったほどだ。

3分くらいコースロープでとどまり、心拍を落ち着けてから進んだ。
石垣の海は底が見えるくらいの透明度。これも気分を落ち着けるのに役だった。

やはりスイムは甘く見てはいけない。

チームでは「前日酒を飲まない」というルールも決めている。
他の大会ではないが、石垣島では前日の説明会でも「酒禁止」を強く言われる。

今だから書くが、実はこのレースでなくなった方がいる。41歳の方でスイムは29分くらいで泳ぐ方だ。
決して初心者とはいえない。
死因は明らかにされていないが、この日の混乱もその理由の1つだろう。

先日もハーフマラソンでも26歳の方がなくなった。
「リスクがあるから運動をしない方がいい」という意見もあるだろうが、運動していなくても、死が突然訪れる可能性もある。
その可能性を意識しつつ、悔いのない人生を送りたい。
トライアスロンをするようになって、ますますそう思うようになり、あらゆる意味で覚悟が決まった。

トライアスロンに限らず過酷なレースに参加しているチームメイトに、覚悟が決まっている方、行動力がある方が多いのは偶然ではないだろう。

直前のレースで、スイム撃遅・・・(T_T)

石垣の次は、横浜。
石垣、横浜とともに、抽選でしたが運良く当選していた。
これらのレースがなかったら、ロング完走もなかったかもしれない。

横浜は今年からスイムの制限時間が厳しくなった(50分→45分)
当時のスイム1.5kmのベストタイムは、38分19秒。あまり余裕はない。
そのプレッシャーがあったからか、スイムは36分58秒で制限時間をクリア。
パワーアップしたバイク、ランもベストを出し、トータル2時間39分57秒だった。

前年9月の同大会と比べると、12分(スイム2分 バイク8分 ラン2分)の短縮。
疲労もほとんどなく、作戦もうまくいき、五島に向けて勢いがついた。

続いては、6月9日のセントレア アイアンマン70.3(愛知県 常滑 知多)。
初のミドル(スイム1.9km、バイク90.1km、ラン21.1km)だ。
2週間後に五島ロングがあるため、出場に迷ったが、ミドルを経験しておくことを優先し、参加を決めた。
結果的に、これはいい判断だった。
バイクで眠くなる可能性があることもわかったし、ミドルでも疲労がそれほどないことも確認できた。
オリンピックまでは、スイム→バイク、バイク→ランの切替を1カ所でやることが多い。
ミドル以上だと、コースも長くなるため、スイム→バイク、バイク→ラン そしてゴールの場所がそれぞれ離れた場所になる。

事前に、バイクで使うもの(ヘルメットやサングラスなど)、ランで使うもの(シューズ、キャップなど)を袋に入れて、それぞれの場所にセットしなければいけない。
より考えなければいけないのだ。
もちろん今回の五島ロングでも、そのパターンだったので、直前に経験できたのは貴重だった。

レースでは100%のパワーを使わないように意識しつつ、目標の6時間をクリア(5時間43分 スイム52分 バイク2時間59分 ラン1時間51分)。
そこそこの感触を得た。

しかし、スイム1.9kmを52分は遅すぎた。。。
セーフティにいったこともあるし、後ろのウェーブにガンガン抜かれたこともあったが、1.5km換算でも41分。
ヘッドアップ(泳ぎながら前方を確認すること)の方法を、直前の海練で教えてもらったものに変えたのも影響があったかもしれない。
五島ロングでは元に戻し、そこそこタイムが上がったので、あながち的外れではないだろう。

具体的には、今までは左手を伸ばすときにヘッドアップ→息継ぎだったが、このレースは、右手を伸ばすときにヘッドアップしていた。

ロングに向けての準備

調整のレースはすべて終わり、あとは準備を残すのみ。
バイクは、セントレアの会場から直接五島へ送った。
(五島から次のレース地、宮崎へ送ったので、もうしばらく会ってない(^_^;))
もうバイク練習はできない。

直前は、軽くランをしてフォームを確認しつつ、1週間前の土日は、葉山、保田(千葉)へ海練へ行った。
その両日で泳いだ距離は、4.1km。しかも休憩を入れつつ。
これと同じくらいの距離(スイムは3.8km)を当日に泳ぐと考えると、ぞっとした。

プールで3.8kmを泳いでおくべきか迷ったが、もはや距離は関係ないと思い、結局泳がなかった。
体力よりも、基本の泳力、海への対処方法、メンタルの方が大事だと思う。

もちろんスイムのレッスンにも直前の20日に行った。

体、心の準備とともに、道具の準備も重要だ。

セントレアから導入したカーフガード。
ふくらはぎに付けて、疲労を軽減しパフォーマンスをアップさせる(らしい)
こういうのは、効果も重要だが見た目も大事。スイム時からつけるために乾きもいいタイプを選んだ。
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フロントのバイクボトルもはじめて使ってみることにした。
かなり便利だった。
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ロングだと補給食もかなり必要。
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バイクにも乗せるので、トレーニング時から乗りながら食べる練習をしていた。
きらいなようかんも今回投入。
小さくて、塩も入っていて170kcalとれるのは貴重だ。
五島ロングの前に、食べてみたが意外とおいしかった。
嫌いなものも克服だ(^_^)

同じく貴重な補給食になる梅干しは、やはり嫌いなもの。こっちは結局準備しなかった。
味が苦手なのだ。。

食事については、木曜日からカフェイン入りの飲料を避けた。
カフェインをたっておき、レース日にだけ摂取する作戦だ。効果のほどはわからないが、前回のミドルのバイク時に眠くなって大変だったことから、やるだけやってみようと思ったのだ。
同じく木曜日から大量に水を飲む。
食べ物をとるカーボローディングよりもウォーターローディングという説もあり、台風一過で暑さが心配されるレース当日に備えていた。
(実際はくもり+大雨だったが)

台風で中止の危機

レースは日曜日。金曜日には長崎に飛行機で行き、ジェットフォイルという船で五島に行く予定だった。

ところが、なんと火曜日に台風発生。
ほぼきっちり金曜日の朝に九州北部に近づくコースだった。
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船より飛行機の方が安全ということで、長崎→五島福江のフライトを急遽予約。
台風もそれて、多少予定時間から遅れたが、無事五島に到着した。
ジェットフォイル、フェリーはほぼ欠航で、夕方の便も大幅に遅れたそうだ。

現地では、そのまま説明会に参加し、五島に住む友人と合流。
税理士で、実は東京で一度しか会ったことがないが、ネット上の交流は続いていて、今回宿もお世話になった。
(写真はレース翌日の朝)
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チームメイト総勢13名で参加し、宿には10名宿泊。
五島の海の幸、焼酎も堪能させてもらった。
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本当にありがたい。

遠征に行っても、まともに酒や食事を楽しめるのは金曜日だけだ。
土曜日は禁酒にしているし、日曜日のレース当日は、どんな状況かわからない。
ましてやロングだとご飯ものどに通らないかもしれない。
(結果としては、意外と普通に食べれた)

前日の準備

レース前日。
前日入りする仲間を迎えつつ、バイクを組み立てる。
多少ばらして箱にいれて郵送するために、組立チェックが必要なのだ。

前日の説明会(金曜日又は土曜日に出ればいい)に出るチームメイト、海に泳ぎに行ったチームメイトもいたが、私はランチ後、ホテルに戻り、補給食や道具の確認をしていた。
(買い物がてら軽くランニングした)

タイムも計算。
前年のレースに出たチームメイトのタイムも参考にしながらExcelでいろいろと考えてみた。
苦手のスイム3.8km、山道のバイク180.2km、スイム・バイク後のフルマラソン42.195km。
なかなかタイムが読みにくいが、結構制限時間ぎりぎりである。

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バイクで8時間かかると、ランを4時間半で走らなければいけない。
普通にフルマラソンを走っても、ベストは3時間51分。少々厳しい。
スイムが奇跡的に1時間40分くらい、バイクが7時間なら、結構楽になる。
いずれにしても、今の実力だと、制限時間を意識しなければいけない。

チームメイトと合流し、バイク及びランバッグを預けに。

ランバッグとは、ランで使う道具を入れておき、バイク→ラン時にもらうものだ。
私は、次のようなものを入れた。
・ランニングシューズ
・キャップ
・アミノ酸(アミノダイレクト)
・ラン用のウェア(上)→ポケットにロキソニン、アミノ酸2本、胃薬、カフェイン入りジェル
・テーピング
・ロキソニン
・ワセリン(股ずれ防止)
・胃薬

このランバッグに入れ忘れるとアウトだ。
慎重にチェックリストでチェックしながら入れた。

バイク、ランバッグを預けた後は、チームメイトと焼き肉。
ご飯を2杯おかわりし、炭水化物もとった。
もちろん酒はなし。

食事も21時前に終わり解散。
次の日の準備をして、眠ったが、2回起きてしまった。

当日は3時起きだ。

(つづく)

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