新刊『ひとり税理士の仕事術』。同業者に企業秘密を明かす3つの理由。

新刊『ひとり税理士の仕事術』が発売されました。
この本をあえて書いた理由は、私と同じようなタイプの方のお役に立ちたかったからです。
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発売後重版に!『ひとり税理士の仕事術』の内容

先日、新刊『ひとり税理士の仕事術』が発売されました。
今回お世話になった出版社は、大蔵財務協会というところです。
税理士向けの税務本を主に出しています。

章はこのようなものです。

第1章 ひとり税理士として独立する心構え
第2章 ひとり税理士の仕事のつくり方
第3章 お客様にどう対応すべきか
第4章 時間の使い方
第5章 心と体のマネジメント
第6章 スキルマネジメント
巻末付録 独立を後押しするナインストーリー

おかげさまで、発売後、すでに重版となりました。

もう1つの王道を書いた本

「ひとり税理士」というタイトルのとおり、独立後8年になろうとする今、私はひとりで仕事をやっています。
税理士は、独立すると、顧客を増やし、人を増やし、オフィスをかまえ、経営者的な立場になるのが王道です。

ただ、その王道にはずっと疑問を持っていました。

・右から左の作業の仕事をこなすだけでいいのか
・売上を上げて、人を増やしていく右肩上がりは本当に必要か
・自分のやりたくない仕事を独立後にやっていくのか
・そのやりたくない仕事をスタッフに任せて解決していいのか
・経営者的な立場になったら税金や会計の勉強を怠ってもいいのか
・作業ではなく、価値を影響するのに、規模は必要か
・さほどよくない環境(長時間、低賃金)に、将来の税理士候補生を囲い込んでもいいのか
・平均年齢60歳以上、定年がない税理士業界の停滞感を打破できないか
・知識をいつまでもブラックボックス化していてもいいのか
・資格を取り、せっかく独立しても自分が望まない道にいくのはなぜか
・雇われているときに嫌だったことを、自分が雇う側になるとやらざるを得なくなってしまうのか
・時代の流れにおいてけぼりになっていていいのか
・先生、先生とちやほやされて、その歩みをとめていいのか
・会計ソフト、税務ソフト、保険会社、税理士紹介会社など、税理士を取り巻くビジネスが巨大になりすぎ、時代にあった方向転換ができていない

税理士という仕事は好きですが、その王道は好きになれなかったのです。

独立前や独立直後、王道を歩む税理士を見て、「なんか楽しそうじゃないなぁ。。」と思っていました。
王道がそうだからといって、自分が好まないのに従うのはおかしいと思うのです。


------※この記事は、投稿日現在の状況、心境、法律に基づいて書いています。---------

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通常のビジネスでは、
・規模を拡大していく方向性
・ひとりでやる方向性
があります。

独立・起業して自分でやるとするなら、前者は経営者、後者はフリーランスという生き方です。
どちらが正しいわけではなく、自分がどちらを選ぶかにすぎません。
中途半端に、どちらもとろうとすると余計に苦しみます。

税理士にも、経営者タイプ、フリーランスタイプがあってもいいはずです。
従来のようなスタイルが1つの王道なら、人を雇わないフリーランスタイプ、「ひとり税理士」も、もう1つの王道といえるでしょう。

ひとりでやることがその本質ではなく、
・どんな価値を提供できるか
・その価値を提供するための自分に合っているのはどんな生き方か
を考え続けています。
その結果、人を雇わないスタイルをとっていますが、本質は、人を雇わないことだけではありません。
自分で自分の生き方・働き方を決めて、その方向に向かい続けることが大事です。

なぜ、秘密を明かすのか

そのもう1つの王道に対して考えていることを、毎日(平日のみ)メルマガ「税理士進化論」で配信しています。
いわば、企業秘密を積極的に明かしているのです。
今回の出版により、さらにその秘密を明かすことになります。
あえてそうしている理由は次の3つです。
印税収入もメリットになり得ますが、特定の層を対象にしている本でもあり、それほど大きな収入ではありません。
それを超えるメリットがあるのです。

同じタイプの方の力になりたいため

私と同じように、税理士の従来の王道に疑問を持つ方も多いです。
(従来の税理士像は明らかに時代の流れに即していない、お客様のニーズにあっていないものもあります)
そして、人を雇うのに向いていない方もいます。
もともと、専門的な知識とスキルを磨き、提供するタイプの方が税理士になっているので、経営スキルはもちあわせていないことが多いのです。
経営者タイプではなく、フリーランスタイプを目指す方の力になりたいと思っています。
無理して規模を拡大していっては、ご本人にとっても、雇われる側にとっても、お客様にとってもいいことではなありません。
まだまだ少数派ですので、その道を開くきっかけ・刺激になればと考えているのです。

もちろん、本を読んでいただき、私の考えや行動を見て、「やっぱり拡大すべき」と思うならそれはそれでかまいません。
反面教師であってもなんらかの影響を与える存在を目指しています。
毒にも薬にもならないのは、存在しないのも同じです。

独立を増やしたいため

税理士の受験生は減り、独立も躊躇する方が増えています。
このままだと今後、ますますその傾向となっていくでしょう。

そんな中、独立のハードルを下げ、こんなやり方もあるということを示し、税理士の独立を増やしたいのです。

秘密を明かし、日々の思考をアウトプットすることで、これからの税理士や税理士受験生に道を示せればと思っています。

その先の影響力を考えているため

税理士は、経営者やフリーランスと接する仕事です。
税理士自身の考え方やスタンスは、少なからずその先のお客様へ影響します。

仮に、税理士へ影響力があるのならば、その先の方々への影響力を発揮できるはずです。
おこがましいことかもしれませんですが、そんなことを考えて、あえて秘密を明かしています。
秘密を明かしても売上が下がるわけではありません。
それならば、どんどん明かすべきです。
(そういったスタンスも伝えようとしています)

こういった本を書くことで、自分へのプレッシャーも強まります。
そのプレッシャーは、秘密を明かすデメリットではなく、秘密を明かすメリットです。
そうでもしないと停滞し、サボってしまいます。

また、秘密を明かせば明かすほど、本当の仲間ができるというメリットがあり、非常にありがたいです。
同業だから仲間ではありません。
しかし、同業で仲間ができれば、かけがえのない絆ができます。
すでにそういった絆はできつつあり、今後も影響を与え続けていければと思っているところです。

最後に、目次一覧を載せておきます。
税理士向けの本で、税理士業務に特化した部分もありますが、フリーランス、士業の方にも読んでいただければ、うれしいです。

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第1章 ひとり税理士として独立する心構え
1 税理士だから偉いわけではない─evenという考え方─
2 税理士のいない世界が理想
3 税理士業界にそまらず「普通にやる」
4 独立当初に力を入れすぎない
5 独立の自由度を活かす
6 税理士事務所のダークサイドを払拭しよう
7 税理士業界で「おかしい」と思ったことをポジティブに書き留めておく
8 暗い税理士業界を変えていこう
9 次の世代のためにできることを考える
10 「ぬるま湯」という軌道に乗らない
11 税理士事務所は、人を雇って大きくするもの?
12 一人何件まで担当できる?
13 独立当初から方針を貫く
14 記帳代行に頼らない
15 作業代行?税理士の役割
16 税理士がいなくても経理、決算、申告はできる
17 freeeが普及して、なくなる仕事はしてはいけない
18 独立当初のムダな出費
19 お金を上手に払う
20 「税理士とは何か」を常に考える
21 税理士の仕事は楽しいですか?

第2章 ひとり税理士の仕事のつくり方
22 ひとり税理士のブランディング
23 他と違いを作る3つのポイント
24 自分のメディアを持とう
25 「情報発信」とは他者への貢献
26 「○○な税理士」の「○○」を探すには
27 インターネットで検索されるようにしておく
28 一見ビジネスにならない税務知識が役立つとき
29 どこまで安くすればいいのか
30 「独立したばかり」は両刃の剣
31 友達価格を設定すべきか
32 理由なく値下げしない
33 ひとり税理士のお金の不安をなくすために、複数の柱を作る
34 サービスの提供ルートを複数作る
35 できることをメニュー化する
36 税理士が出版に向けてやっておくべき5つのこと
37 提供できるもの・できないものを明確にする
38 自分がされて嫌な営業はやらない
39 仕事がどのようにつながっていくか
40 合わない仕事がくるのは自分の落ち度
41 仕事を引き受けるかどうかのチェックリスト
42 仕事を断る判断軸
43 仕事を減らそうと思うくらいがちょうどいい
44 浅い仕事、深い仕事、どちらを選ぶ?
45 外注していては、顧客獲得スキルは身につかない
46 75%の紹介料を払ってまでお客様をとる理由
47 「集客」には意味がない
48 紹介に注意!
49 「面談」で断られることをなくそう
50 理想のお客様を引き寄せるためには
51 お客様は自分の器で決まる
52 ナイス断!
53 顧客リストは真空を嫌う

第3章 お客様にどう対応すべきか
54 食べるために必要なのは顧客獲得スキルか?お客様を思う心か?
55 何がお客様の役に立つかを常に意識
56 何が欲しいか?をお客様に教えてもらう
57 サービスを受ける側で考える
58 身体に染みついた慣習を捨てられるか
59 苦しみを引き受けるか、楽しくなってもらうか
60 めんどうなこと、非効率なことをやらないとお客様に貢献できない
61 報われない仕事をどう考えるか
62 打ち合わせのメモはお客様のために
63 お客様を急がせない
64 イラッときたら昔の自分を思い出そう
65 「ください」の使いどころ
66 依頼されたら最速で仕事をこなす
67 経理業務IT化の秘訣
68 入力担当者はもういらない?
69 資料のインフレを防ぐ
70 お客様ごとの資料を個別に作る
71 説明資料にパワポを使う
72 資料を作る上での「目で見る」と「耳で聞く」のバランス
73 制度を説明するのか、メリットを説明するのか
74 数字を徹底的に見ることしかできない
75 数字の背景や思考を共有する
76 コンテンツとコンテキスト、ツールと考え方、テクニックと思考
77 税理士の不養生

第4章 時間の使い方
78 税理士が自由な時間を得る3つの方法
79 独立初日からルールを決める
80 独立後の完全OFFタイプとMIXタイプ
81 電話をなくすことで時間を作る
82 電話であわただしく仕事をしない
83 ネットに時間を奪われないようにしよう
84 スケジュールを減らす
85 独立してからの早起き
86 自分の仕事を書き出してみよう
87 決算(申告期限)がない月をつくろう
88 仕事の季節変動を減らす努力
89 独立したら、自分の確定申告をいつするか?
90 仕事が忙しくなっていいかげんにならないように
91 確定申告時期が忙しい時代は、終わった
92 仕事の改善は難易度の高いものから
93 仕事だけではつまらない
94 仕事と人生とのバランス
95 定年がない税理士が、将来に向けて考えておくべきこと

第5章 心と体のマネジメント
96 すべては「バランス」
97 心・技・体を整える
98 ストレスは根本的に解決
99 モチベーションの維持
100 ロールモデルから1本取る
101 アンチロールモデルからも学べる
102 禁句をつくろう
103 健全なうしろめたさを持つ
104 独立後の体調管理5つのポイント
105 「疲れていないか?」を自問する

第6章 スキルマネジメント
106 なぜ、IT効率化にこだわるか
107 税理士のIT化を阻む3つのもの
108 仕事と学びの相乗効果を得るには
109 独立後の「仕事をしながらの勉強」
110 考え、行動し続ける
111 勉強を通じて得た経験は一生消えない
112 「やり方」は蓄積される
113 基礎を繰り返す
114 「世の中に魔法はない」とあきらめた方が楽
115 情報を編集することが大事
116 人はなぜ専門用語を使うのか
117 ミスを恐れず、負荷をかけた方がスキルは身につく
118 専門スキルと非専門スキル
119 会計ソフト、申告ソフトに頼らない
120 税金の横のつながりをまとめておく
121 税制改正は、アウトプットして勉強
122 資金調達の知識をどう身につけるか
123 一般向けの税務会計本を読む
124 知識の蓄積よりも顧客ニーズ
125 「教える」というスキルを磨く
126 税理士は、情報を惜しみなく提供しやすい
127 そのうちばれる情報は、惜しみなく出す
128 相談業務は武者修行
129 話し方を習う意味
130 税理士の「腕」ってなんだろう?

巻末付録 独立を後押しするナインストーリー
1 資格を取ったら独立!をすすめます
2 「税金だけの税理士」には必ず勝てる
3 なんでもわかるようになってから独立?
4 独立後の経験値は数十倍から数百倍
5 20代で独立できる?
6 税理士事務所の経験なしに独立できる?
7 「独立に向いているか」ではなく、「独立したいか」
8 独立前にくよくよしてもしかたない
9 独立したら解決することはたくさんある

あとがき

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【編集後記】

昨日は、夜六本木で予定があったため、日中はヒルズそばのMuseumCafe THE SUNで仕事。
その前にガンダム展 THE ART OF GUNDAMへ。
予想以上に楽しめるものでした。
ネタにシャアザクライスも。

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【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

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森アーツセンターギャラリー
THE ART OF GUNDAM

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