値段を原価から考えてはいけない理由

値段を原価から考えないようにしています。
そうしないと値付けできないからです。

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※『たまにはTsukiでも眺めましょ』にて iPhone XS

売上ー原価=利益。原価+利益=売上

たとえば、バーで、600円のビールを出すとして、それを仕入れるのに200円かかるとします。
600円が売上
200円が原価

で、利益(儲け)は、600円ー200円=400円です。

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ビールを700円にすれば、利益は、500円、

ビールを1000円にすれば、利益は、800円、

ビールを100円にすれば、利益は、マイナス100円

になります。


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ここでいう利益から、家賃や光熱費(ときには人件費)を払うので、その点も考えて値付けしなければいけません。

そう考えると、原価が200円なので、どれだけ利益をのせるか、どれだけ利益が必要か、欲しいかで、売上を決めるB方法もあります。

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もし、原価が300円になったら、ビールを600円から700円にする必要がありますし、原価が100円になれば、500円で売ることもできるわけです。

このように原価は、値付けに大きく影響するもので、多くの方は、こういった事例を頭の中で考えているでしょう。
しかし、原価にとらわれすぎると、値付けが難しくなります。

原価で値付けできない例

ビールの例のように、モノを売る場合は、原価を考えやすいものです。

しかしながら、原価を考えると値付けできないケースもあります。

原価がかからない売上

たとえば、何かをアドバイスする、教えるといった場合は、自分が話すので、いわゆる原価はかかりません。
原価がかからないとなると、いくらの利益、いくらの売上になるか?

先ほどの例でいえば、原価が下がれば、売上(値段)も下げることができます。
じゃあ、原価が0なら、売上は0になるかというとそうもいかず、なんらかの利益は加えるでしょう。

そのときに、「原価が0」にとらわれすぎると、安く値付けをしてしまいがちです。

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原価があると、「200円で仕入れたから」と考えやすいのですが、原価がないと、利益を載せるのは忍びないとなるのは不思議ではあるのですが、よくある感情です。

私もそうでした。

原価から値付けを考えてしまうと、安くなりがちですので、気を付けましょう。

原価=自分が動いた時間とする場合も同様です。

原価が膨大にかかっている売上

一方で、自分が話したり書いたりすることで、売上がたつ場合、一見原価がないようですが、膨大な原価がかかっているという考え方もできます。

たとえば、セミナーを開催する場合です。
そこで伝える知識は、10年間の蓄積だとします。
その原価を計算すると、1000万円、2000万円、ときには1億円になるとして、それに応じて値付けができるかどうかです。

だれも買ってくださらないでしょう。

かといって、セミナーの準備にかかった原価をもとに決めるのも変な話です。

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たとえば、資格。
その資格を取るのに苦労して時間とお金をかけて、1000万円かかったからといって、それを値付けに反映させることはできないでしょう。
買う側、お客様からしたら、「しらんがな」です。

「正確な値付けはできない」

原価から考えやすい売上もあれば、そうでない売上もあるということです。

・原価だけではなく、経費(家賃、IT機器、ソフト、宣伝費など)も考えるのか
・相場を考えるのか
・その仕事内容に応じて考えるのか。

値付けにはいろんな考え方があります。

ただ、そのときに、「正確な値付けはできない」ということは意識しておくべきでしょう。

値付けで悩むのは、
・高すぎではないか(お客様に申し訳ない、ぼったくりと思われる)
・安すぎではないか(自分がつらい)

ということです。

これはしかたがなく、高いときも安いときもあり得ます。
同じものを提供しても、受け取る価値、感じる価値は違いますので。

値付けを価値と紐づけることもなかなか難しいでしょう。
・5万円で提供して、それで1日1時間の効率化が図れたら、その値付けは正しかったのか
・2万円で提供して、それで人生が変わるきっかけになったら、その値付けは正しいのか

先ほどのビールが1000円だとしても、あの店に行くでしょう。
あの店でしか味わえない雰囲気、店主との会話、おいしい料理があるならば。
そして、そこでの話がヒントになり人生が変わったならということもあるはずです。

私が買う側でも、1万円のセミナーで人生が変わったこともありますし、無料で得たことが自分の軸になったこともあります。

かといって、相場が正しいのかというのも疑問です。
他と違いを出すために日々努力しているのに、値付けはその他と一緒というのも変な話でしょう。

私の値付けは正確かどうかわかりませんが、自分で決めています。
自分にしかできないことに値付けしているので、あとは、お客様に判断していただくだけです。
数年前に「正確な値付けはできない」とあきらめています。

値付けに悩む方は、原価で考えず、「正確な値付けはできない」と考えてみてはいかがでしょうか。


■編集後記

昨日は、打ち合わせ2件。
1つは、新しい仕事へつながる話も。
技術的な課題、法律的な課題がありますが、技術的に面白く、RPAやPythonをフル活用できそうなので、前向きに検討します。
もう1つは、仕事のご依頼。
早速とりかかっています。
こちらも楽しみです。

■昨日の1日1新
※詳細は→「1日1新」

第一ホテル両国
とあるところ

■昨日の娘日記

保育園に行く途中、遊びたがり、昨日は花を見たり、途中に置いてあるモニュメントで遊んだり、階段(30段くらい)を登ろうとしたり。
なんとかかんとか連れて行きました。
だっこすると、エビぞりで暴れます。
ちょっと早めに出るようにしなければ……。


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井ノ上陽一のVALU
■著書
【監修】十人十色の「ひとり税理士」という生き方
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