便利な生成AI。
有料版もあります。
その有料版を使ったときに経費になるのかどうか、その考え方について書いてみました。
※今朝のメルマガ税理士進化論のネタとして by Sony α1 Ⅱ+24mmF1.4
生成AIにかかるコスト
ChatGPTを始めとする生成AIは、無料版と有料版があります。
有料版だとだいたい月額3,000円前後、20ドルというところが多いです。
3,000円でいろいろとできるので安いでしょう。
古いITにお金を払うぐらいであれば、ChatGPTに払って試してみるというのもおすすめです。
3,000円だと年間でも36,000円ですから、月額でそれ以上のITは山ほどあります。
しかもすぐにやめられなかったり、年間契約だったり。
生成AIなら、月ごとに課金ということもできます。
日々といっていいくらい進化している生成AI。
一方で、できなくなることもあり、様子は見たいところです。
では、この生成AIを有料版にしたとして、そこにかかるお金は経費になるのでしょうか。
経費になる可能性は十分あります。
生成AIは経費になる?
経費になるには、
・仕事として必要かどうか
・売上につながるかどうか(可能性があるか)
などといったことが基準です。
どう使っているかによっても経費に考え方が変わります。
単に遊びに使っているだけなら経費になりません。
たとえば、日々アイデア出しをしてもらっているということであれば、人を雇うようなものではありますし、コンサルタントに相談するようなものではあるので、十分経費になります。
AIで画像をつくってもらうという場合に、その画像を仕事に使っていれば、もちろん経費です。
文章の校正をしてもらう、音声をテキストに変えてもらうというものも、そういった仕事をしていれば経費として問題ありません。
ただ、大きな問題が1つあります。
「これって何ですか」と聞かれる可能性は高いです。
聞かれると言うより怪しまれる可能性が。
いつ聞かれるのかというと、税務調査があったときです。
年間で36,000円、複数の生成AIに課金していると、その金額がさらに大きくなります。
ひとりしごとだと、それなりに目立つ金額です。
月額なら別ですが。
(かといって、月額にしようというのは、間違った解釈ですが)
ChatGPTサブスクリプションといった形で、その経費が入っていると、「これって何」と聞かれかねません。
ご存じない場合、特に。
そんなときにちゃんと説明して、必要あれば実演してみるということは必要です。
ときには税理士に対しても。
じゃあその経費にするとして、勘定科目(経理で記録する場合の項目)はどうするか。
IT関係のコストとして支払手数料でいいでしょう。
他の科目でもかまいません。
通信費とはちょっと違いますし、消耗品費でもないですし。
とはいえ、雑費はやめておきましょう。
なんでもかんでも雑費に入れると、経理データとして意味をなしませんので。
外注費っていうのも、相手が人ではないので……。
間違いではないのですが。
AIに外注している感じではありますし。
数年後は認識が変わって外注費に入れるというようになるかもです。
ご自身がわかる勘定科目で記録しておきましょう。
おすすめなのは、通常の経理と決算書と科目をかえることです。
会計ソフトの設定を工夫すれば、そういったことができます。
IT関係のサブスクリプションは、たとえばITサブスクリプションというような形で別に分けておいて把握し、決算書では支払手数料とまとめてしまいます。
決算書は現実的には税務署か銀行が見るものではありますので、無難な表示にしておいたほうがいいでしょう。
私はITコストという科目で、月額や年額で払っているものをわけています。
(最終的には「支払手数料」)
ただ、経費になるかどうか以前に、生成AIの有料化が必要かどうか、というのも考えてみましょう。
生成AIの有料版は必要かどうか
私は生成AIへ常には課金していません。
必要なときだけ月ごとに課金しています。
今はChatGPTに課金しており、これは以前書いた記事のために必要だったからです。
家族写真を公開するなら生成AIでイラストに
普段は別に無料版でいいやと。
新しい機能が出てきたら、そのときだけ課金するということをしています。
月3,000円とはいえ、いらないものはいらないので。
私がよく課金しているのはClaudeです。
文章に対する処理に関しては、Claudeが強いなあという印象なので、使っています。
PDFからの文字認識というのも、Claudeが強く、ChatGPT(有料版)でも全然ダメなときもあります。
Copilotは……。
本を書くときに、音声データをテキストにしており、そのときの有料版にしました。
今は、もう私のターンになっているので、課金していません。
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生成AIは無料版でも有料版の機能が一時的に使えるということも多く、それで問題ない場合もあるでしょう。
有料版じゃなきゃダメというようなものでもありませんし、無料でとことん使うというのがおすすめです。
そして、有料版にしたときには、堂々と経費に入れましょう。
カード払いをしているので、そういった経費はもれがちではあります。
最終的に今一度確認したいものです。
■編集後記
昨日は、家族で福島へ。
私と娘ははじめてです。
東北サファリ→温泉を楽しみました。
■1日1新→Kindle『1日1新』
東北サファリ
福島
小滝温泉
■娘(8歳)日記→Kindle『娘日記』・ Kindle『娘日記Ⅱ』
はじめての福島へ。
東北サファリでは、ショーを楽しみました。
パパはレッサーパンダ撮影を。
夜は温泉や夕食を。
宿に猫がいて、遊んだりも。
■著書
『税理士のためのプログラミング -ChatGPTで知識ゼロから始める本-』
『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
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