RPAの3つの誤解。かんたんじゃない・労働者じゃない・AIじゃない

RPA(Robotic Process Automation)を日々使っていて、感じることをまとめてみました。

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※カフェにて iPhoneX

RPAはかんたん・・・じゃない

RPAはかんたんに効率化できる!といわれています。
しかしながら、そんなにかんたんじゃないな・・と感じるのです。

私が生粋のプログラマーでないからかもしれませんが、結構難しいなと。
「プログラミングの知識がいらない」ってことはありません。

RPAツール(正確にはPC1台でのみ動くのでRDA、Robotic Desktop Automationといいます)、UiPathのプログラムの一部です。

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この「プログラムの一部です」と普通に言うくらい、私はRPA=プログラミングと思っています。
少なくとも、プログラミング的な思考は必要です。

かんたんです!っていうのは、RPAの導入を進めるための言葉のような。

私もRPAセミナーをやっている以上、「かんたんです!」と言ったほうが申し込みをいただけるのでしょうが、そうしていません。
多くの方にすすめるわけではないですし、ある程度の覚悟は必要だからです。
(これはブログにもITにも税金にもいえます)

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昨日、使ったプログラムは、
「メールで届いた請求書PDFから金額を読み取り、ネットバンクにログインして、支払う」
というもの。
(実際には、第二暗証番号を入れる手前でとめ、確認してから支払っています)

この事例です。

RPA UiPathで自動化。メールで受け取った請求書PDFを読み取り、住信SBIネット銀行で振込。 | EX-IT

毎月やることなので楽になりました。
が、昨日はエラーが出てしまったのです。
プログラム上、新しいメール10件から請求書メールを探しています。
そのメールが来てから時間がたっていると、10件から外れてしまうわけです。
古いメールは下に行ってしまうので。
昨日は、メールは来てから時間がたっており、メーリングリストのメールが大量に入ってきたことから、10件どころか100件でも足りないくらいだったのです。
結果的には200件にして、探してもらいました。

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このように、プログラミングにはトラブルもつきもので、それを修正する力も求めらえます。
そして、他人が書いたプログラムは、自分には合わないこともありますし、わからないまま使っていると、思わぬトラブルも起きるものです。

RPA=プログラミングと考えて、やるのなら、じっくり取り組みましょう。
「RPAはマクロの記録のようにかんたん」という声もありますが、マクロの記録はそもそも限界があります。
繰り返しの処理や条件によって処理を分けるといったことはできませんし、マクロの記録だけやっていてはトラブルに対応できません。

それでも、プログラミング、たとえばExcelマクロに比べると、RPA(UiPath)は敷居が低いのも事実です。
これをプログラム学習の入り口にする手もあります。

次の画像は、「ExcelファイルのセルA1に100を入力する」というUiPathのプログラムです。

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同じことをExcelマクロでやると、こうなります。
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UiPathだと、パーツを組み合わせて、必要事項を入力すれば、プログラミングできますが、Excelマクロだとゼロから書かないといけないのです。

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Excelマクロも、
・ファイルを開く=Workbooks.Open “〇〇”

・セルに入力する=Range(“〇〇”).Value = △△

というパーツを組み合わせるという考えもできますが、敷居はやや高いといえるでしょう。

RPAは労働者・・・じゃない

「RPAは、24時間365日働ける」
「残業という概念がない」
「デジタルレイバー(労働者)」
「人がやらなくていい仕事をRPAで」
「くだらない仕事はロボットに」
「人はもっと価値ある仕事に」
などということも言われています。

ひとりで仕事をしている私の戯言としては、「労働者」や「やらせればいい」ということに違和感があるわけです。

くだらない仕事だったら、それがなくなるようにする、効率化するというのがよりよい道のような気がします。
ロボットだから、感情がないから、法律の枠外だからやらせればいいというのはちょっと違うような。
今、人間をロボットのようにこきつかっているところが、RPAを導入しても働き方は変わらないのではないかと思っています。

ロボットだってやりたくないはずです。

考え方を変えないと、結局は、RPAを見張る、チェックすることを、ヒトにやらせてしまうのではないかと。

従来のITやPCで効率化できることを、ロボットで無理やり効率化しても、どこかにひずみが出るのはないでしょうか。

「Excelを見ながら入力する」がロボット(RPA)で効率化できてしまうのは、人類にとって正しいのか | EX-IT

RPA、ロボットを労働者と考えずに、仲間と考えるべきです。

雇わない生き方は、人を雇ってこきつかうことをしなくてすみます。
そのかわり、本当の意味の仲間(ヒト、IT、AI、RPA)は積極的につくっていきましょう。

RPAはAI・・・じゃない

RPAを導入すれば、なんでもできる、自動化できるといわれることもありますが、決してそうではありません。

技術的には昔からあるもので、プログラミングの一種だからです。

AI=人工知能で、勝手に判断してくれるものではなく、そもそもAIだってそこまで進化しているわけではなく、限界はあります。
(だからこそ、すでに実現しているRPAのほうが、ヒトの仕事を奪う可能性は高いです)

文字を認識する技術は、AIでもなく、OCRという技術であり、まだまだ完ぺきではありません。
手書きの書類を自動化するということは、RPAでもできないのです。

RPAはITと同じく、ヒトが合わせる必要があります。
ヒトが、邪魔をしたら効率化できないのはITと同じです。
・半角、スぺース、文字、数字などといったデータの入力パターンを崩す
・イレギュラーなことをする
・手書きする
といったことをやらないことが、RPAでも大事です。


【編集後記】
ワールドカップをみつつ、NintendoSwitchで、FIFA18(サッカーゲーム)を楽しんでいます。
そして、本腰を入れているのは、ゼルダの伝説。
面白いのですが、腰をしっかり据えて取り組まないととてもクリアできないゲーム。
100時間以上かかるとか。

先日から集中してとりくんでいます。
やらないことリストにも、「ゼルダをクリアするまではゲームを買わない」と追加。
じっくり楽しみます。

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

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【昨日の娘日記】

いきなり会話できることも増えてきてびっくりします。
昨日は、「靴はく?」と聞いたら、「はく!」と。
(そう聞こえただけかもしれませんが)
と思うと、夜は、口笛を吹きだしたり。
昔、口笛でよくあやしてはいたのですが。

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■井ノ上陽一のプロフィール
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井ノ上陽一のVALU
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