出版して売上が急激に増えた場合の節税策-変動所得に対する平均課税-

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もし、本が売れて急激に売上が上がった場合、個人の税金ではそれを考慮してくれます。

※写真はイメージです。
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 急激に売上が増えると税金もかかる

たとえば、出した本が爆発的に売れると、うれしい反面、その分の税金がかかります。

年収500万円の方が本を出し、100万円の印税を得た場合、約10万円の所得税+約10万円の住民税で合計約20万円がかかります。

200万円の印税なら、約50万円、1000万円の印税なら約343万円の税金です。

なお、印税は、基本的に、本の単価×発行部数(実売部数の場合もあり)×印税率(6%~10%程度)で計算されます。

 

税金上の考慮ー変動所得に対する平均課税ー

急激に税金がかかると、支払うのも大変です。

(支払をうけるときに、原則として10%の源泉徴収、いわゆる天引きがあります)

税金上、そういった変動の大きい所得に対して考慮されています。

変動の大きい所得、変動所得は、次のようなものをいいます。

漁獲やのりの採取による所得、はまちやまだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝、真珠、真珠貝の養殖による所得、印税や原稿料、作曲料などによる所得
 

養殖と印税、作曲料などが同じ扱いなんです。

この変動所得を5年間で受け取ったものとして、計算します。

たとえば、対象となる変動所得の5分の1だけを通常どおり計算し、残りの5分の4は、低い税率(平均税率)で計算できるのです。

(「平均課税」といいます)

年収500万円の方で、変動所得が100万円だとしたら、約4万円税金が安くなります。

(前々年、前年の変動所得がない場合。その他扶養親族などの状況でかわります)

 

平均課税ができる要件

この制度を適用できる要件は次のとおりです。

(1)所得の種類

漁獲やのりの採取による所得、はまちやまだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝、真珠、真珠貝の養殖による所得、印税や原稿料、作曲料などによる所得がある。

(2)対象となる変動所得

当年の変動所得が「前々年、前年の変動所得の平均額」を超えた部分
(前々年、前年の変動所得がゼロの場合を含む。つまり初年度は適用可能)

前々年、前年の変動所得を把握しておかなければいけません。

(3)総所得(事業、給与等)に占める割合

当年の変動所得・臨時所得の合計額が総所得の20%以上であること

※所得とは、売上から経費をひいたものです。

年収500万円の方なら、変動所得(印税、原稿料などから経費をひいた金額)が、だいたい86万円以上あれば、対象となります。
(前々年、前年の変動所得がゼロと仮定した場合)
事業所得が500万円の場合も同様です。
 
印税や原稿料が入った方は、検討してみてください。
国税庁の確定申告書作成コーナーでも、変動所得の計算ができます。

 

なお、法人にはこういった制度はありません。個人のみの話です。

郵送提出もできる!国税庁の確定申告サイトのすすめ | EX-IT

 

 

 

 





【編集後記】

昨日、ソフトバンクのルーターをようやく解約できました。
契約解除料がかかるので、ずっと待っていたタイミングです。

今後は、iPhoneのテザリングのみで十分なので、もうルーターは使いません。

【1日1新】

※詳細は→「1日1新」

・新企画の打ち合わせ
・新宿 GoodTimes

 

 

 

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