レシートのスキャナ保存をやらない理由。執筆『経理ウーマン 証票書類のスキャナ保存Q&A』

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レシートをスキャンして、捨てることができる制度。
以前からあったこの制度が使いやすくなりました。
ただ、「ひとりしごと」の場合は、そうそう簡単にはできない理由があります。
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※日本橋のカフェにて iPhone 7 Plus

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執筆『経理ウーマン 証票書類のスキャナ保存Q&A』

専門誌『経理ウーマン』に『「証票書類のスキャナ保存」にまつわる疑問に答えるQ&A』という記事を執筆しました。

・そもそもスキャナ保存とは
・「証票書類のスキャナ保存」のメリットは?
・スキャナ保存は普及しているのですか?
・平成28年税制改正でなにが変わったのですか?
・スマホ保存するにはどのような要件が必要ですか?
・改正後は、「スキャナ保存」がやりやすくなるのですか?
・撮影するスマホは、社員の私物のものでもいいのですか?
・その他「証票書類のスキャナ保存」について、経理担当者の注意点を教えてください。

といった内容で書いています。

Kindle版はAmazonで買えますので、ご興味あれば、ぜひ。

「ひとりしごと」でスキャナ保存できない理由

今回の連載は、経理担当者向けですので、経理担当者がいるような会社を想定しています。

このスキャナ保存(法律上「スキャナ保存」という語を使います)、私自身はやりません。

正確に言うと、できないのです。

スキャナ保存の要件の1つは、「複数人でチェックすること」。

・スキャンする
・スキャンしたものにタイムスタンプというものをつける(改ざんできないようにするため)
・タイムスタンプがつけられたデータをチェックする
といった複数人が必要となります。

ひとりだとできません。
(家族に任せる方法もあるのでしょうが)

ただ、今回の改正で、2017年(平成29年)1月1日以降は、税理士がチェックするなら、ひとりでもスキャナ保存が可能になりました。
この場合の、「税理士」は、税務申告まで依頼している税理士、いわゆる顧問税理士です。
(決算申告のみ依頼している場合も含みます)

私の場合、自分の会社の顧問税理士として私自身がチェックするといっても無理があります。
かといって、チェックできる人を見つけてお願いするのも変な話です。

本来であれば、「スマホでレシートを撮って、捨てる」なんて、すぐにでもやりたいのですが、できません。

「ひとりしごと」の方は、
・チェック体制を整えるか
・税理士に税務を代理してもらうか
という方法で、レシートのスキャナ保存ができるようになりますが、このために、チェック体制を作ったり(人を雇ったり)、税理士に代理を依頼したりするかどうかでしょう。

スキャナ保存できるとしても残る問題点

仮に、ひとりでもスキャナ保存ができるとしても、問題点はあります。

1 3ヶ月前までに申請

スキャナ保存する3ヶ月前までに申請をしなければいけません。
まあ、これは最初の1回だけやればいいので、なんとかならないわけでもないです。

また、社内規定(どういう流れでチェックをするか)を作らなければいけません。

2 コストがかかる

スキャナ保存には、タイムスタンプというしくみが必要です。
データは改ざんされる恐れがあるため、それを防ぐ目的があります。
(実際改ざんできるどうかは別として)

タイムスタンプ対応の会計ソフト(市販のもの)は、現状2つ。
1つは、クラウド会計ソフトのfreee。
個人事業主なら、月額980円+税のところが、タイムスタンプ対応だと月額3,980円+税、法人なら、月額1,980円+税が、月額3,980円+税です。

もう1つは、弥生会計。
こちらは、あんしん保守サポート(個人だと年12,960円〜法人だと年28,080円〜)が必要です。

従来に比べればコストアップはそれほどでもありませんが、毎月の固定費は増えます。

レシートの保存期間(法人だと通常7年)は、タイムスタンプがついたデータを保管しておかなければいけません。
原則として、その期間は、上記のコストがかかりますし、会計ソフトの変更もやりにくくなります。

3 スキャンの手間・会計ソフトの仕訳精度

申請、コストの手間をのりこえたとしても、毎回のスキャンの手間がかかります。
スキャンしてデータを読み込んでくれれば、データ入力もしなくてよくなりますが、そのスキャンは必ずしも精度が高いものではないので、修正しなければいけません。

その手間はどう考えるかです。
まとめてスキャンすると、やはり大変でしょう。

レシートを捨てることができるというメリットは確かにあります。
・チェック体制(他人か税理士)
・上記の問題点の解決
とそのメリットを天秤にかけて、導入するかどうかを決めましょう。

スキャンすれば取引を会計ソフトに取り込んでくれます。
ただ、その精度は、必ずしもいいものとはいえず、スキャンして修正、スキャンして修正となってしまうのが現実です。
「クラウド会計ソフトは便利」「クラウド会計ソフトの仕訳取込で楽になる」という声や本もみかけますが、実際にスキャンしていないのかも・・・と思っています。。

手で修正すること前提でスキャンするという考えもあるでしょうし、今後この取込精度は高まる可能性もあるので、期待はしているのですが。

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【編集後記】

昨日は、所用で千駄ヶ谷へ。
自宅から千駄ヶ谷までは激坂も多く、回避しています。
Googleマップで自転車版ができるとその辺も考えてくれるのでしょうが。。

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

クロスバイクで千駄ヶ谷
三田ばさら

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井ノ上 陽一
1972年生まれ。大阪生まれ宮崎育ち東京在住。 ひとりビジネスを、時間・お金の両面でサポート。 ・株式会社タイムコンサルティング代表取締役 ・MicrosoftMVP for Excel ・アイアンマン(スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.2km) ・著書に『ひとり社長の経理の基本』、『社長!「経理」がわからないと、あなたの会社潰れますよ』、『ひとり社長の経理の基本』,『そのまま使える経理&会計のためのExcel入門』ほか。 さらに詳細なプロフィールはこちら