年収1,000万円商法に気をつけよう。会社員の年収1,000万円とフリーランス(個人事業主)の年収1,000万円の違い

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会社員で年収1,000万円というと、「おお〜」と感じがします。
同じ年収1,000万円でも、フリーランスだと事情が異なるので注意が必要です。
税金のしくみ、「年収」の意味合いが異なります。
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※Keynoteで作成

会社員の年収1,000万円の手取り

会社員の場合、年収とは、額面金額、所得税や社会保険料が引かれる前の金額をいいます。

年収1,000万円の場合、手取りは、年で737万円、月で60万円くらいです。
※年齢35歳 単身または共働き 前年も年収1,000万円くらいと仮定しています。
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この手取りから生活費を払っていきます。
実際に振り込まれる金額が手取りです。

フリーランスの年収1,000万円の手取り

フリーランスの場合、年収とは、売上高のことをいいます。
売上高(収入)から経費をひいた利益から、さらに青色申告特別控除(青色申告を申請している場合、最大65万円を引ける)引いたものに対して税金を計算するしくみです。

年収1,000万円の場合、手取りは、年で484万円、月で40万円くらいになります。
※会社員の場合と同様の条件で試算
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この場合、
売上=利益になる業種(仕入がない)
経費は、
・家賃 月10万円
・投資(本、勉強代) 月10万円
・ITその他の経費 月10万円
の合計月30万円、年360万円をざっくり入れてました。

経費が増えれば、当然手取りは減ります。
たとえば、人を雇えば、手取りは、がくんと減ってしまうのです。

年収1,000万円商法に気をつけよう

会社員とフリーランスの年収1,000万円

会社員とフリーランスで、同じ「年収1,000万円」の場合の手取りを比べると、こうなります。
会社員は737万円、フリーランスは484万円です。
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フリーランスは経費が年360万円(月30万円)で計算していますので、経費が多くなればさらに手取りは減ります。
仮に経費が年600万円(月50万円)だとすると、フリーランスの手取りは323万円です。
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年収1,000万円!といっても、フリーランスだと、そうそう安心できる金額ではありません。
さらには、
・売上が不安定
・売上が保証されていない
・経費は全部自腹
という悪条件も加わります。
自由の反面、リスクもあり、手取りも減るのがフリーランスです。

フリーランスは年収1,000万円では足りない

同じ年収1,000万円でもフリーランスの場合は手取りが減ります。
(会社員で手取りから支払っている書籍、セミナー、PC、打ち合わせ代などを経費に落とせるという利点はありますが)

会社員で年収1,000万円なら十分だとしても、フリーランスで年収1,000万円だと足りない可能性もあるわけです。

「年収1,000万円を目指そう!」
「年収1,000万円が実現します!」
「年収1,000万円達成したノウハウ!」
というフレーズをよく見かけますが、フリーランスの場合、年収1,000万円を通過点と考えなければいけません。

無理に年収1,000万円を狙うと、そこでとまってしまいます。
広告費、人件費、家賃など経費をかけ、休みなく長時間働き、仕事を選ぶ力をつけないまま年収1,000万円を達成しても、その先がありません。
年収1,000万円商法だと、「年収1,000万円を達成するだけ」に終わってしまうのです。
自分の軸をじっくり磨き、時間とお金のバランスをとり、結果として、年収1,000万円を目指すようにしましょう。

なお、上記の試算で、会社員の年収1,000万円と同じくらいの手取りを得るためには、フリーランスで年収1,400万円が必要となります。

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会社員時代と同じくらいの手取りが必要なら、会社員時代の年収の1.5倍〜2倍ほどを目指しましょう。

私の場合、独立直近の年収は550万円ほどでした。
税理士資格あり、34歳です。
※税理士は勤務しているとそれほど給料が上がりません。

経費が年360万円(月30万円)なら、会社員の年収550万円と同じくらいの手取りを得るにはフリーランスで889万円が必要です。
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経費が年600万円(月50万円)なら、会社員の年収550万円と同じくらいの手取りを得るにはフリーランスで1,129万円が必要となります。

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感覚値として、このくらいの売上だったときに、会社員時代と同じくらいかなぁという感じでした。
私は経費(投資)が多いので・・。
自由度、満足度、開放感、充実度は、会社員時代と比べものにならないくらい大きいものでしたけど。

フリーランスになったら(なってしまったら)覚悟を決めて、年収1,000万円にとらわれず自分の軸を磨きましょう。
拡大しても手取りが減ったり、手取りが増えても時間がなくなったりしたら意味がありません。





【編集後記】

昨日は午後に個別コンサルティング。全5回お申し込みいただいた方の第1回目です。
前後に新刊の原稿チェック。
なんとか完成しそうです。

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

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