2022年1月電子帳簿保存法改正。やってはいけないこと・すぐやるべきこと・税務調査までにやるべきこと

2022年1月から法律(電子帳簿保存法)が変わり、経理のやり方を変えなければいけなくなります。
フリーランス・ひとり社長向けに、何を本当にやるべきか、いつやるべきかについてまとめてみました。

※自宅での税務調査のイメージ by SIGMA fp+Panasonic50mmF1.8

2022年1月電子帳簿保存法改正

2022年1月から電子帳簿保存法という法律が変わります。
そのポイントは、3つ。
1 税務調査にも必要な総勘定元帳をデータで保存しやすくなる
2 紙をスキャンして保存しやすくなる
3 データで受け取ったものはデータで保存しなければならない

1と2は、フリーランス・ひとり社長はスルーしましょう。
「しやすくなる」というものなので、やらなくてもいいのです。
手間もかかりますし。

従来どおり
・税務調査のときには、総勘定元帳というものを会計ソフトからプリントアウトして紙で準備
・紙で受け取ったレシート・領収書は、紙で保存
でもいいのです。

ただ、3だけは、「しなければいけない」。
2022年1月以降データで受け取ったものはデータで保存しなければならない、プリントアウトして保存してはダメということです。

保存方法については、こちらの記事を参考にしていただければ。
メールで請求書PDFを受け取るとめんどくさくなる?すべてのフリーランス・ひとり社長に関係する2022年1月電子帳簿保存法(電子取引)改正。

まとめると
・パソコン、ディスプレイ、プリンタを準備
・データを改ざんしないというルールを準備(規程)
・PDF、スクリーンショット、ソフト、サービスでデータ保存し、検索できるようにしておく
ということをする必要があります。

これが本当に影響するのは、税務調査のときですので、ある意味焦る必要はありません。

電子帳簿保存法改正が本当に影響するのは税務調査

税務調査とは、
・税務署の方がオフィスや自宅に来る→別の場所も可能
・担当は1人または2人
・税金に関する書類を確認、質問される
・日程は、1日間から3日間、10時〜16時。
・対象の書類は、通常は直前の3年(3期)
・通常は事前に電話が来る→日程調整はある程度できる
・コロナ後でもある
・なにか間違いがあれば、指摘され、修正する必要→罰金もあり
・税務調査の対応だけ税理士に依頼するのも可
というものです。

フリーランスでもひとり社長でも税務調査がある可能性はあります。
税務調査がある確率は、フリーランスは1%程度、ひとり社長は3%といわれていますが、実際はもうちょっと高いです。
全体でみた確率ですので。

これまでの税務調査では、
・総勘定元帳(紙)
・過去の申告書(紙)
・レシート、領収書、請求書、契約書等(紙)
などを3年分準備する必要がありました。

3年というのは、たとえば、2022年1月に調査があるなら、だいたいは、
・フリーランスの場合→2018年、2019年、2020年(2021年はまだ確定申告していない)
・ひとり社長の場合→直近3期(3月決算なら2019年3月期、2020年3月期、2021年3月期
が対象です。

フリーランスで1月に税務調査があることはほぼありませんが。
あるなら、2022年4月に、2019年・2020年・2021年を対象に税務調査でしょう。
問題の2022年1月が含まれるのは、2020年・2021年・2022年が対象となる税務調査です。
2022年4月以降の税務調査では、電子帳簿保存法改正の影響があります。

ひとり社長だと、電子帳簿保存法改正の影響があるのは2022年1月が含まれる税務調査からです。
最速だと、2022年4月。
1月決算の会社だと、
・2019年2月〜2020年1月
・2020年2月〜2021年1月
・2021年2月〜2022年1月
と、2022年1月が含まれます。

こういった場合には、前述した
・総勘定元帳(紙)
・過去の申告書(紙)
・レシート、領収書、請求書、契約書等(紙)
などに加え、
・検索できるデータ
が必要となるのです。

※2年(2期)前(基準期間)の売上が1000万円以下なら、検索はできなくても大丈夫です。

以上のことを踏まえて、2022年1月以降
・やってはいけないこと
・そのままでいいこと
・すぐやるべきこと
・税務調査までにやるべきこと
をまとめてみました。

2022年1月電子帳簿保存法改正後にやること

やってはいけないこと

やってはいけないのは、
・データ削除
です。

データ削除は、「なくした」「どこかにいってしまった」も含めて。

「プリントアウトしたからデータは消そう」
「パソコンを新しくしたらなくなった」
「メールでもらったはずだけど、ない……」
ということはやってはいけません。

「なんだったか、まったくわからない」ということもあってはいけないことです。
「わからないから、その経費外してもらっていいです」というのも通用しません。

こちらから請求書をつくって送る場合、メール、つまりデータで送るなら、そのデータをとっておく必要があります。
送ったから消すというのはやってはいけません。

なお、国税庁のQ&Aには、「メールでとっておくのはダメ」とあります。
ただ、メールでとっておけば、そこからPDFをダウンロードしたり、スクリーンショットを撮ったりすることはできますので、最低限メールは消さないようにしましょう。

そのままでいいこと

そのままでいいのは、
・仕事の流れ
・税務調査時の総勘定元帳プリントアウト
・レシート、紙の領収書・請求書で経理して保管
といったものです。

仕事の流れでこれまで、データをプリントアウトしてそれを元に経理をしていた場合、その流れはそのままでもかまいません。
ただ、データで保存し、原則として(※)検索できるようにしておく流れは加える必要があります。
※2年(2期)前が売上1000万円以下なら、検索はできなくても大丈夫です。

「絶対プリントアウトしてはいけない」
「プリントアウトは違法」
「プリントアウトしたら青色申告取り消し!」
ではありません。

「データで保存していないとダメ」ということです。

「データで受け取ったものをプリントアウトし、紙でもらったことにしてする」のはありか。
基本的に、「〜したことにする」っていうのは、なしです。基本的に。

「データでもらうとめんどくさいから、紙でもらうようにする」
「データではなく、紙で領収書を求められる」
ということもあるかもしれません。

「領収書ください」→「メールで送りますね」だと、データ保存する必要があります。
そのメールの領収書PDFをプリントアウトするのは、NGです。
Webゆうびんなら紙で先方に届くのでこれまでどおりにできます。
はんこを自主的になくすなら、Office ・Acrobat Reader DC・Webゆうびん

すぐやるべきこと・税務調査までにやるべきこと

じゃあ、すぐやるべきこと(そのつども含めて)・税務調査までにやるべきことは何か。
(これらを並べて1項目にしている意図は想定していただければ)

・データ保存の対象の洗い出し
・2年(2期)前の売上が1000万円以下かどうかを認識→1000万以下なら検索要件なしで簡易的にできる
・データの保存場所を明らかにしておく
・検索できるようにしておく(日付、取引先、金額を入れたExcelを準備※)
・税務調査時には、税務署の調査官が使うパソコン(+ディスプレイ)、プリンタを準備
ということです。

※私は、手間や要件から、ファイル名での検索は、なしと考えています。

データさえ消さなければ、あとからなんとでもなりますが、ためすぎると大変でしょうね。
通常の経理と同様に。

ただ、猶予はありますので、情報やアプリ・サイトの対応を待っても問題ありません。
パソコンがない、プリンタがないというものも含めて。

経理については、Q&Aの回答、オンラインセミナーの開催も考えていますので、ご興味ある方は、こちらのLINE公式アカウントにご登録いただければ。
(税理士向けについては、別途開催し、開催については、メルマガ「税理士進化論」 にて告知します)

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■編集後記
昨日は公園へ自転車で。
書籍執筆も進めました。

1日1新Kindle『1日1新』Instagram『1日1新』
新しい公園
公園の山
北野エース カフェ

■娘(4歳7ヶ月)日記→Kindle『娘日記』
家族で公園へ。
ちょっとした山の探検もしました。
その後、ランチして帰宅。
夜は、アベンジャーズインフィニティ・ウォー→エンドゲームを。
娘もストーリーを理解したく解説しつつ。
好きなキャラになにかあると本気で泣くので大変ではあります。
「あれ、ここは大丈夫なんだ」というところもありますけど。