フリーランス・ひとり社長の「守り」。年金・小規模企業共済・確定拠出年金・生命保険・仕事の分散など。

ひとりで働く場合、稼ぐという「攻め」はもちろん、「守り」も必要です。
私が考えている「守り」をまとめてみました。
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ひとり仕事のリスク

雇われず、雇わず、ひとりで仕事をする

メリットもありますが、デメリットもあります。
そのデメリットの1つは、自分しか仕事ができないことです。

もし、けがや病気で働けなくなったら、収入は途絶えてしまいます。
定年がないとはいえ、年齢とともに衰えはありますし、いつまでも今のパフォーマンスを維持できるとは限りません。

退職金も有給休暇もなく、会社員に比べてリスクは高いです。
なんらかの「守り」をやっていかなければいけないのは、誰もが認識していることでしょう。

攻撃は最大の防御?

攻撃は最大の防御という言葉どおり、ガンガン仕事をして、ガンガン稼ぐ「攻め」を重視する方法もあります。
お金を稼いで蓄えがあれば、万が一のとき収入が途絶えても食べていけるからです。

究極的には、手元のお金が最大の防御になります。

ただ、そのお金はどれくらい必要になるでしょうか。
ひとりで得られるお金には限界があります。
年に1,000万円貯めたとしても、それほど持ちません。
30代、40代、50代とそれぞれ働ける期間は様々ですが、いずれ働けなくなります。
働けないまでも、収入は減るでしょう。

仮に60歳ごろに収入が減るとしても生きていかなければいけません。
80歳まで生きるとしても20年。それ以上ならもっと蓄えが必要です。

今の稼ぎだけでその20年以上の蓄えを得るには非常に難しいでしょう。
仮に得られたとしても、働き過ぎで心身に悪影響がでる可能性も高いです。

となると、「攻め」だけではなく、「守り」も考えなければいけなくなります。
サッカー、バスケットボールなどで攻めだけで勝ち続けるのは難しいのと同様に、人生も攻めだけでは続けられません。

フリーランス・ひとり社長として実践している「守り」

私が、現時点で考えている「守り」は次の つです。

1 年金

「年金なんてあてにならない」という考え方もありますが、「守り」の選択肢としては考えておくべきです。
支払った年金は税金上控除される、受け取った年金も税金上優遇されているという理由もあります。

【関連記事】ねんきんネットで将来の年金額を確認する方法&年金を増やす方法。一生働くフリーランスだからこそ現実を見ておこう |EX-IT
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フリーランス(個人事業主)なら、国民年金です。
上乗せで払える付加年金もおすすめします。

ひとり社長なら、自分の給料に対して計算される厚生年金です。
給料を増やす→会社の経費になる→保険料が上がる→年金が増えるが、今のお金は減る
というしくみですので、うまくいいバランスを見いだしましょう。
健康保険と年金がセットになっているため、給料に応じて両方の保険料が上がってしまうのがネックです。

私の場合、自分の会社で厚生年金に入っています。

2 小規模企業共済掛金

フリーランス、ひとり社長の退職金のようなものです。
年間84万円まで保険料を払え、支払額は、個人の税金上全額控除されます。

ひとり社長は会社から退職金を出すこともできますが、現実的には厳しく、自分で積み立てるならこの制度がおすすめです。
月1,000円(年12,000円)から月7万円(年84万円)まで、掛金を変更できるので、今のお金の状況にあわせて選べる点も魅力といえます。
ただ、原則として事業を辞めるまではもらえません(65歳以上なら共済金を受け取れる)。

私の場合、独立当初は1,000円で入り、昨年は金額を増やしました。

経営者の皆様ご自身の退職金制度です。

3 個人型確定拠出年金

フリーランスの場合、月68,000円、ひとり社長の場合(厚生年金加入の場合)、月23,000円まで支払え、個人の税金上全額控除されます。
受け取り時も税金で優遇されているものです。

表だって売られていないのは、売る側の利益が少ないからといわれています。
(投資信託やNISAなど利益がとれるものはガンガン告知されています)

私は厚生年金加入なので、支払額は月23,000円です。

支払ったものを運用できるのが特徴で、その運用によっては増えることも減ることもあります。
元本割れ(支払った金額よりも受け取る金額が少ない)のが嫌ならば、全額預貯金に投資すれば大丈夫です。
預貯金の他、国内株式、国外株式、国内債券、国外債券などに割り振れます。
私は多少リスクをとって、投資しており、状況を見てバランスを変えるつもりです。

今のところ、利回りは年17%ほどになっています。
ただ、60歳までは引き出すことはできませんので、どうなるかはわかりません。

運用会社によって、手数料や投資できる商品が異なり、私は比較検討して野村證券にしました。
http://dc.nomura.co.jp/

4 生命保険

生命保険は万が一に備えるもので、加入したら即保障されることが特徴です。
極端な話、今日加入して、明日けがや病気になったら、保険金を受け取れます。
(要件に該当すれば)

保険にしかない特徴であり、利用しない手はありません。
保険の機能として、保険、貯蓄、節税などといったものがありますが、欲張ると保険料が高くなります。
基本は、貯蓄、掛け捨て、それぞれに入り、あとは、どれだけ残すか(家族に)で増やしていけばいいでしょう。

法人で入るか個人で入るかの選択も重要です。
個人の場合、生命保険による税金の控除額は年最大12万円ですので、その範囲は個人で入り、それ以上は会社で入りましょう。

私は、次のような保険に入っています。
・個人で入っているもの
生命保険(保障)→個人の税金から控除。満期あり
ガン保険(保障)→個人の税金から控除。掛け捨て
個人年金(貯蓄)→67歳まで払って70歳から支給。個人の税金から控除

・法人で入っているもの
生命保険(保障)→5大疾病(3大疾病+肝硬変・腎不全)が60日以上継続すると65歳まで支給。病気やけがで180日働けない場合月々支給。法人の経費。
生命保険(貯蓄)→積み立て後、65歳で受け取り。三大疾病(心臓、脳、がん)で60日労働制限又は悪性のがんで払い込みが免除。死亡・要介護で支給。税金上の控除なし。

5 仕事の分散

お金を得る手段を複数持ち、すぐに収入が途絶えないようにしています。

たとえば、講演の仕事が多ければ動けなくなったときのリスクは高くなります。
病気で動けないときもPCで文章を打つことはできるかもしれませんので、そういった仕事を増やしておくのも「守り」です。

元気だから、若いからできるような仕事も、減らしていかないと、いつまでたっても力任せの働き方はできません。

6 税金を払って貯蓄する

お金を貯めることも大事です。
ただ、事業をやっているなら、税金(所得税や法人税)を払っていかないと、お金はたまりません。
たとえば、フリーランスで500万円の利益を出せば、税金はだいたい70万円くらいです。
70万円のお金は出ていきますが、500万円ー70万円の430万円は貯めることができます。

ひとり社長なら、法人で500万円利益を出せば、130万円ほどの税金が出て行きますが、500万円ー130万円の370万円は貯めることができるのです。
(法人の場合、自分に給料を出せるので、個人にもお金を貯めることができます)

このしくみを割り切り、税金を払っていかないとお金は貯まりません。
税金が嫌だからといって、無駄なお金を使っていると、税金を払わずにすみますがお金が貯まらず「守り」はおろそかになります。

7 健康管理

健康で働ける体をつくるのも「守り」です。
食べるものに気をつけ、適度な運動をすることも欠かせません。

長時間働いて、嫌な仕事をやってストレスを感じても健康を害しますので気をつけましょう。
ひとりで仕事をするなら、もっと自由に働くべきです。

8 投資

お金を得るには、稼ぐ、貯める、増やすがあります。
このうち、増やすのは投資です。

株や投資信託などに投資するのも1つの手です。
私は勉強できる程度にこれらのものに投資していますが、基本的にはやっていません。
限られたお金を、前述の小規模企業共済、確定拠出年金、生命保険(積み立て、保障)などに使い、さらには、自分に投資しています。

事業をやっていれば、自分の知識やスキルに投資することで最も確実なリターンがあるからです。

9 後継者探し

1から8の「守り」は、万が一のときのお金に関するものです。

実際に何かあったときは、「その仕事をどうするか」という問題があります。
仕事の種類にもよりますが、いざというときに任せられる、又は引き継いでくれる方を探し、お客様や取引先に迷惑をかけてしまうことは避けなければいけません。

執筆、セミナー、ブログといった仕事はそれで途絶えてしまうので比較的問題にはなりませんが、継続的な仕事はそうはいきません。
(このこともあり、仕事の柱を複数持つようにしています)
年を重ねると、センスの問題、頭の問題(回転が鈍くなる・・)も出てくる可能性もあるので、今とは違う仕事をしなければいけない可能性もあります。

同士、後継者探しは、フリーランス・ひとり社長にも必要です。
徐々にその準備をやっています。
今日明日何かあったら正直対応できないのですが、あと3年以内には構築する予定です。
(3年くらいは生きていると思いますので・・)

今は、万が一のときの引き継ぎファイル・資産状況ファイルを作っていたり、
【関連記事】40歳になったらエンディングノート・万が一ファイルの準備を。『銀行がつくったセカンドライフノート』を監修しました。 |EX-IT
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こういった活動をしたりしています。
ひとりだからこそ、横のつながりは作っておくべきでしょう。
【関連記事】新刊『ひとり税理士の仕事術』。同業者に企業秘密を明かす3つの理由。 |EX-IT
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【編集後記】

土曜日の早朝の海練を申し込みました。
トライアスロンチームポセイ丼の新チームメイトも参加です。
プールで泳ぐのはもちろん海にも慣れておく必要があります。
彼は浮きやすい体型なのですぐ慣れるかと。。

私がはじめてウエットスーツで泳ぎに行ったときは、怖くてただ浮いているだけでした。。

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

Windows10(製品版)
ガパオにアサリを入れて作ってみた


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