独立後は、緊急時に出費を減らす優先順位を決めておく

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独立後は、お金が不安定なもの。
緊急時にどうするか、そのお金の優先順位を決めておきましょう。

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※お台場にて by Leica M10

「食べていけないかも」というときに、どうするか

独立後は、安定した定期的な給料がなくなります。
不安定です。
ちょっとしたメリットの代償に、不安定というデメリットがあります。

お金が不安定で、そのお金がなくなると、食べていけなくなるわけです。
そこまで行く前に、「食べていけないかも」という段階、つまり緊急時にどうするかというのは、平常時から考えておきましょう。

悲観的になりすぎてもいけませんが、悲観的なシナリオも考えておくことは、独立後のリスクヘッジでもあります。

独立をやめて会社員に戻るという選択肢もあるでしょうが、今回の記事では、独立を継続するという前提です。
緊急時のお金の優先順位を考えておきましょう。

緊急時のお金の優先順位

お金の優先順位とは、緊急時に出費を抑える、または出費を遅らせるというものです。
緊急時に売上を立てて入金を増やす、銀行からお金を借りるという方法もありますが、どの出費を抑えるかについて、ここでは考えてみましょう。

人件費

人を雇っている場合は、緊急時に出費を減らすと考えると、人件費が候補の1つになるでしょう。
とはいえ、かんたんにできることではありません。

法人の場合は、自分に払っている給料(役員報酬)も候補の1つです。
完全に支払いを止めるまでいかなくても、自分の役員報酬の支払いを遅らせるということはできます。
たとえば3月分が30万円だったら、その30万円を一切払わず、経費としては30万円入れて未払いという処理にするわけです。
会計処理は、
役員報酬/未払費用 30万円
となります。

もし払えるようになったらその30万円を払えばいいわけです。
(税金や社会保険料は引いて)。

外注費

外部に依頼していることをやめて、外注費を減らすことはできます。
継続で依頼している場合は、解約できるかどうかというのも確認しておきましょう。

取引先(仕入先)には、当然払いたいものです。
しかしながらどうしてものときは、きちんと話し、計画的に払っていくということもせざるを得ません。
「今月払います!」といって払わないというのだけはやめましょう。

家賃

オフィスの家賃がかかっていれば、そのオフィスを解約すれば出費は減ります。
実際、独立当初の私はそうしました。
月10万円が浮いたので大きなコストカットです。
ただ引っ越しや退去の手続き、引っ越し代、不要物の処分などがあるので、早めに考えなければいけません。

自宅についても、もっと家賃が安い所に引っ越しするということもできます。
昔、税理士受験に専念していたときに7000円安く、勉強できる環境に引っ越したことがありました。
もちろん引っ越しの費用などはかかりましたが、しばらくすればペイできるものです。

持ち家の場合は、コストダウンというのがなかなか難しくなりますし、住宅ローンを先延ばしにするということは避けたいものです。
(売る、貸すということは考えられます)

広告費

広告、宣伝のためにお金を払っていれば、それをやめることで出費を抑えることはできます。

保険料

生命保険料を払っている場合、解約すればその分の出費は抑えられます。
(解約でお金が戻ってくる場合も)
しかし、お金の問題だけで解約するのはおすすめしません。
今解約すると大きく損をするというものもありますし、そもそも必要だから保険に入っているはずです。
よく調べましょう。

また払い済みという形で、保険はそのまま残して保険料を払うことだけを止める(保険の効果はそのぶん減りますが)ということもできます。

税金

税金が払えない場合は、税務署に連絡して交渉し、支払計画を示せば、待ってもらえます。
支払いが遅れることによるペナルティ=延滞税はかかりますが。
何も連絡せずに払わないというのは、おすすめしません。

 

社会保険料(健康保険料、年金)

社会保険料(会社で入る健康保険、年金など)や個人で払う国民健康保険や国民年金は必要ではありますので、払っておきたいものです。
ただ、たとえば取引先への支払いに比べると優先順位はどうかというところでしょう。

 

毎月払っているもの

毎月払っているものを見直して、やめることができないかを考えてみましょう。
会費を払っているところで、やめられるところはないかということも含めて。
解約のタイミングによっては、25日までに解約すればいい、末日までに解約すればいいというものがありますので、チェックしておくべきです。

借入返済

銀行その他から借り入れをしているときは、その返済をやめれば出費を抑えることはできます。
どうしてものときは、きちんと話した上で計画を示して返済を待ってもらうということもできなくはありません。
特に銀行なら、話は聞いてくれます。

カード代金

カードで払ったものの引き落としに間に合わず、払えないということもありえるかもしれません。
最悪の場合カードが使えなくなるということにもなりますので、これもきちんと払っておきたいものです。

勉強代

勉強代をケチりたくないものではありますが、緊急時には、致し方ありません。

一方で、緊急時に一発逆転を狙って勉強代をかけることはやめましょう。

ただ、勉強代を削りすぎると、緊急時から平常時に戻ったときに後れを取ることになります。

ITサービス、ソフト

IT に関するサービスの使用料やソフトも一度見直しておきましょう。
これも解約タイミングについては確認しておきたいものです。
なお、リース契約だと原則として解約できません。

IT機器

仕事の根幹であるパソコンその他の機器は、壊れたら買わないわけにはいけません。
新型が出たときに我慢するということで、出費を抑えることはできます。

 

旅行

出費が大きなものになる可能性である旅行は、出費を抑える優先順位は高いといえるでしょう。
(記事執筆現在は旅行に行きづらい、いけない状態ですが)。

 

外食

外食は自炊よりもコストがかかることが多いので、出費を抑える効果はあるでしょう。
お酒をなくすだけでもだいぶ違います。

 

趣味

楽しむための趣味に関するお金も出費を抑える優先順位は高くなるでしょう。

 

上記の例で挙げたようなものの中から優先順位を決めておきたいものです。

 

 

平常時からお金の優先順位を考える

平常時からお金の優先順位を考え、優先順位ゼロというものもつくっておきましょう。
優先順位ゼロというものは最初から払わない、利用しない、使わないというものです。

私の場合、上記のもののうち、
・人件費
・外注費
・オフィスの家賃
・広告費
はゼロで、緊急時にも削りようがありません。

人は雇っていませんし、雇うつもりもありませんし、外注もしないようにしています。

オフィスもありませんので、家賃を払っているのは自宅のみです。

広告費に関しては、純然たる広告はやっていません。
(ブログやメルマガに広告の要素はありますが)

今は借り入れもありません。
(分割払いで払っているものはあります)

その他のコストも経理(ビジネス)・家計簿(プライベート)として日々記録し見直しているので、それほど無駄なものは使っていないつもりです。
仕事や趣味にお金を使いすぎている部分もありますが……。

緊急時の備えということを考えるときに、緊急時の優先順位を考えつつも、平常時からお金の使い方というのは考えておきましょう。

平常時のお金の使い方がベースとなってこその緊急時の優先順位です。

緊急時に優先順位を下げるのであれば平常時から払わなくてもいいものである可能性があります。
そして、平常時から緊急時を考えておくことで、その緊急時が来ることを防ぐこともできます。

とはいえ自分だけの問題ではなく、外部環境により緊急時が来ることもありますので、優先順位は決めておきたいものです。
今の私の緊急時に出費を減らす優先順位としては、人件費、外注費、オフィス、広告費、借入の返済が0として(これらがあれば、優先順位は高くなります)次のように考えています。

・自分の給料(役員報酬)を止める
・カメラ代を減らす。その他趣味を減らす
・新しい IT 機器その他投資を減らす
・保険を見直す、払い済みにする
・セミナーやコンサルティングを受けるのを減らす
・今の家を引き払って引っ越しする

税金の払いに関しては、税理士的にやりにくいなというのもありますし、平常時からある程度コントールしていますし、緊急時には税金がかからないようにするというような工夫も、早めだったらできます。
社会保険料(健康保険・年金など)もある程度コントロールしていますし 、IT サービス系も不要なものにはお金をかけていませんので削りようがありません。

勉強代は削りたくないものではありますが、いざというときはしょうがないですし、より安価な本での勉強のみにするでしょう。

外食も少ないので削りようがないところです。

 

 

過去、これまでの人生で緊急時はありました。

1回目は、税理士受験に専念していた頃。
貯金が減り、仕事も見つからず、やばいな……と切り詰めつつ、趣味のゲームを買わず、友人に借りていたことも。
2回目は、独立後、2011年はじめ。
大きな売り上げがなくなり、仕事のやり方の変更、オフィスの解約、システムの解約などを経て、乗り切りました。
それ以外にも小さな波はあり、そのたびに出費を減らす、やめることを決断しています。

平常時にお金をたくさん使っておいたほうが緊急時に削るところは多くなるのですが、緊急時にも削るところがないぐらい平常時から絞っておくのは、独立後のリスクヘッジになります。

もちろん出費を削らなくても、売上を増やす(不用品を売ることも含む)、お金を借りるという手段もありますので、総合的に考えていかなければいけません。

それらも含めて緊急時にどうするかというのは、やんわりとでも考えておきましょう。

お金の使い方も見直しにもなりますし、緊急時ならぬ万が一のときにも役立ちます。
万が一に備えて、お金の使い方は常に整理しておきましょう。

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「万が一ファイル」のすすめと5つの効果 | EX-IT

 



■編集後記

昨日は、Evernote入門セミナーをオンラインにて開催しました。
毎日使っているEvernote、やはりおすすめです。

 

 

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■昨日の娘日記

風呂で遊べるアイスのおもちゃが気に入っています。
お湯や氷水をかけるとアイスの色が変わるというものです。
氷水も風呂に準備してます。
昨日は、その氷水をかけてこようとするので、困ったものです。

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