出版してみて想定外だったこと・出版を目指すなら知っておきたい現実

2010年に出版し、今も続けています。
その出版をして想定外だったことについてまとめてみました。

※パパの本(手に取っているのは監修本。2022年撮影。許可済)by Nikon Z7Ⅱ+14-24mmF2.8

仕事はそんなに増えない

これまで出版(Kindle出版以外)は18冊。
私のAmazon著者ページ
2023年8月に2冊、年内にもう1冊出す予定です。

2007年に独立したとき、「出版したいな」とは思っていました。
税理士の仕事、出版(書く仕事)、セミナー(話す仕事)の3つが同じくらいになればなと。
そのとき、出版したいと考えた理由の1つは、「自分の仕事につなげるため」でした。

本を出して知っていただき、税理士の仕事につなげたいと考えていたのです。
いざ出版してみて、税理士の仕事が増えたかどうか。

「本を出して仕事の依頼が増えすぎて……」
「仕事が増え、人を増やさざるを得なくなった」
「電話が鳴り止まない」
ということはありません。
今も。
(まあ、電話使ってないですし)

「本が売れていないからだ」と言われればそこまでですが、私の出版の目的によるものでもあります。
2010年の最初の本から一貫して、「自分の仕事につなげる」ことは考えていません。
もちろん、結果的につながることはありますが、「自分の仕事につなげる」ことをメインにしていないのです。

本は、読者の方々に貢献するために出すものであり、そして、出版社の方とのコラボ。
自分の仕事につなげるという目的は、二の次、三の次、四の次に過ぎません。

こういう考えになったのは、
・最初の本が決まった2009年当時、すでに2年ほどブログを書いていた
・その時期に、本をそれなりに読んでいた
といったことが影響しています。

ブログも、自分の仕事につなげる、宣伝目的がメインでは、読んでいただけないもの。
無料とはいえ、お役に立つというのが第一義です。
そのブログを当時2年ほど書いていて、そう感じ、出版もそう感じるようになりました。

その後、出版を続ける中で、その思いは強くなっています。

「自分が書きたいもの」だけを書いていてはいけないというのもブログから学んだことですし、出版が決まる過程でも学びました。
とはいえ、「お役に立てるけど、自分は書きたくない、自分以外でも書ける」というものを出してもしかたありません。
ブログでも本でも。

そのバランスをとるのが書く仕事です。

そして、34年間、ほとんど本を読まなかった私が、独立後は観念して本を読み始めていたのが、最初の本を書いた頃。
今考えると、読書の習慣がついていてよかったなと本当に思います。
本を書きたいなら誰よりも本を読むべきです。
研究も含めて。
動画 速読入門セミナー – タイムコンサルティング オンラインショップ

その読書の中で、つまらない本は、「仕事につなげるためだけに書いた(書いたと思われえる)本」。
(そういう本は自費出版や共同出版であることも多いのですが)

そうじゃない本を書きたいなと当時から思い、今に至っています。
仕事につなげることが薄くなれば、出版後仕事が増えすぎることはありません。
メニューの設定もポイントではありますが。

私が昔から「出版業」と呼んでいるのも、他の仕事につなげることをメインにせず、出版を売上の柱にすることにしているからです。
売上の柱になる=売れるということであり、読者のお役に立てるということですから。

出版を目指す上でも、ご自身の仕事につなげるよりも、
・読者
・市場のニーズ
に目を向けたほうが、実現しやすいものです。
動画 Kindle出版入門セミナー2 – タイムコンサルティング オンラインショップ
 

印税はそれほど多くない

出版すると、印税という名の売上が立ちます。
その売上は、一般的に、本の単価×部数×%で計算するものです。

2000円の本が3000部で10%なら、60万円。
1500円の本が3000部で10%なら、45万円。

3000部、10%というのは条件がいいケース。
1500円の本が1000部で8%なら、12万円です。

その他、
・部数が印刷部数ではなく実際に売れた部数
・分割払い
・それなりに後払い
など様々な条件があります。

印税生活!なんて現実にはありません。
たとえ、1000万円入ったとしても、それでずっと食べていけるわけではありませんから。

出版前、さほど期待はしていませんでしたが、条件によっては、想定以上に少ないということもありました。
今は、そういった条件では受けていません。

印税は、現実的に考えておきましょう。
1500円×2000部×8%=24万円くらいで考えておきたいものです。
出版だけで食べていくのはより至難の技。
他の売上の柱を組み合わせるのがやはりおすすめです。

その結果、出版の条件を吟味できることにもなります。

とはいえ、重版の積み重ねによる売上はそれなりにあるものです。
本がいくら売れても、出版という仕事量は増えません。
独立後ひとりで仕事をするなら、なおさら1つの柱として持っておきたいものです。

 

 

想定以上に知っていただけている

出版すると知っていただけるとは思っていましたが、想定以上に知っていただけています。
当時も今もブログを書き続けており、今はYouTubeVoicyメルマガもある中、やはり「本で知りました」という声をいただくことは多いです。

出版には、
・書店、Amazonで知っていただける
・それなりの分量の本は印象に残りやすい
といった特色があります。
その特色は出版以外にはないもの。

結果的に(あくまで結果的に)仕事につなげるためにも、知っていただける本を出しておくのはおすすめです。

出版で信頼性が高まるかどうか。
そうでもないでしょうし、本であんまり信頼しないほうがいいです。
総合的に判断しましょう。
あることないこと書けますからね。
編集者さんやライターさんといった本人以外の手が入りますし。

想定以上に知っていただけるということから、
・軽い気持ちで本を出さない
・自分で書く
・仕事として書く(出版業という売上にこだわる)
ということが、なおさら大事です。

最後に想定以上だったことを。
出版は想定以上に楽しいものでした。
楽ではありませんが。

・これを伝えたい!を形にする、作品をつくるという過程の楽しみ
・ひとりで仕事をしている中、編集者さんをコラボする楽しみ
・書店で自分の本を見かけるというささやかな楽しみ
など。

家族が喜んでくれるというのも他の仕事とはまた違った楽しみです。
フラフラ何をしているかわからない中で、形があると安心するのかもしれませんけど。

ご依頼がある限り出版は続ける予定でいます。
(もしまったくご依頼がなくなれば、Kindle出版を続けます)

楽ではないけど楽しいのは、独立自体と同じです。
ぜひ目指していただければ。

 

 



■編集後記
昨日は、朝から病院へ。
交通事故の骨折のチェック。
レントゲンを撮って変わりはなく。
次は1年後です。

その後、近くのプール(屋内)へ。
屋外のプールに行こうかと思っていましたが、暑すぎたので屋内でよかったです。

その前後はカフェで週刊メルマガ、ブログや原稿執筆など。
夕方は戻って、早めに帰ってきた娘と夕飯をつくりました。

1日1新Kindle『1日1新』
朝一番でいつもの病院へ
ロカボナッツチョコ

■娘(6歳)日記→Kindle『娘日記』・ Kindle『娘日記Ⅱ』
18時まで学童にいると疲れることが多いので、ちょいちょい早めに帰ってきてもらっています。
昨日は17時に。
ママがちょっと遅くなるということだったので2人で夕飯を。
いろいろと候補を上げましたが、やっぱりオムライスがいいと。

卵を割ってかき混ぜてもらいました。
ママに似たのか、丁寧にきれいに混ぜることができます。
パパはざっくりなので……。

オムライス、ママの分もつくったつもりでしたが、全部食べてしまい……。
まあ、いいことではあります。
並行してハッシュドビーフもつくっていたので、ママとパパはそれを。