【復興特別所得税導入後の預金利息】対策Excel

昨日の記事に続いて、復興特別所得税導入後に煩雑化する預金利息業務の対策案を解説します。
現時点での結論です。
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追記:平成28年1月以降の預金利息(住民税利子割廃止後)については、こちらの記事で解説しています。

問題点のおさらい

昨日の記事で概要を解説していますが、問題点についておさらいします。
復興特別所得税後の預金利息の税金計算ー実は現場ではこんな問題がありますー » EX-IT

復興特別所得税導入後の預金利息業務の問題点

1 所得税(15%)が所得税(15.315%)に変わり、計算が煩雑になる

2 平成25年(2013年)からの改正であり、平成24年(2012年)と平成25年(2013年)を含む事業年度では、年によって処理を変えなければいけない

3 税務申告書へ、所得税と復興特別所得税を分けて入力しなければいけない。その際五捨五超入の処理がある。

例のごとく現場を考えていない改正で、腹が立ちます。
まだまだ力不足で、改正があるときに「現場で問題ありますか?」と聞かれる立場にないので、いたしかたありません。
(そういったリサーチがあるのかどうかもわかりません。あったとしても、聞かれる税理士は現場を離れているでしょうし、意味がないでしょうね。)

今私にできることとしては、どんな改正があろうとひるまずさくっと終わらせることです。


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Excelファイルのしくみ

計算のしくみと作ったExcelファイルでの対策を解説します。

このファイルに、日付と預金利息の手取金額を貼り付ければ、所得税、復興特別所得税、住民税が計算されます。
さらに、会計上の仕訳も自動作成します。

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①データの準備

会計ソフトから[日付]、[手取金額](預金利息の入金額)を貼り付けます。
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[日付]の形式が重要となります。年によって、IFで処理をわけるからです。
Excel上で日付と認識されるように処理しなければいけないソフトもあります。
こちらの記事を参考に加工してください。

意外と不揃いな日付データをExcelで加工する方法 » EX-IT

②税率の計算

利息が入ってきた年により、税率を表示させます。
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[所得税合計税率]は、所得税と復興特別所得税の合計の税率です。

「日付が2012年だったら、15%、そうでなかったら15.315%」という数式を入れます。

=IF(YEAR(A2)=2012,15%,15.315%)

住民税は改正がないため5%です。

[所得税合計税率」と「住民税率」を足して「合計税率」を出しておきます。

③[所得税合計]を計算

[所得税合計]は、[手取金額]を(1−合計税率)で割り、端数切り捨てし、[所得税合計税率]をかけて、その結果を端数切り捨てしています。

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1つめのデータで例を示すと、

800÷(1-20%)=1,000(端数切り捨て)
1,000×15%=150(端数切り捨て)

となります。

[所得税合計]に
=INT(INT(B2/(1-J2))*H2)
を入れています。

INT関数は、小数を切り捨てる関数です。

④[住民税合計]を計算

③と同様に[住民税合計]を計算します。
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さらに[所得住民合計]を出しています。
後ほど仕訳に使うからです。
(なくても支障はありません)

⑤復興特別所得税を計算

[所得税合計]から復興特別所得税を計算します。

式はこう入れています。
=IF(YEAR(A2)=2012,0,
IF((E2*2.1/102.1-INT(E2*2.1/102.1))>0.5,ROUNDUP(E2*2.1/102.1,0),INT(E2*2.1/102.1)))

[日付]が2012年だったら、0(復興特別所得税はなし)、
そうでなかった場合、
[所得税合計]に2.1/102.1をかけて、もし小数点以下が0.5円(50銭)を超えていれば切り上げ、そうでなかったら切り捨てというものです。

考え方のサンプルを作ってみました。
このしくみを1つの数式にまとめたと考えてください。
切り上げにはRoundup、切り捨てにはINTを使っています。
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(これを間違えても、1円変わるだけですし、変わる可能性は非常に少ないです。時間をかけるべきものではないでしょう。)

⑥所得税(通常のもの)を計算

最後に[所得税合計]から[復興]を引いて[所得税]を計算します。

この表は、【テーブル】という機能を使っていますので、行が増えても一番下に集計されるようになっており、数式も壊れにくいです。

さらにもう一工夫!

さらにもう一工夫しています。
会計ソフトに計算結果を入れるのもめんどくさいので(^_^;)、そのまま仕訳を作るようにしています。
一般的な形だと次のようになります。

仕訳のフォーマットをあらかじめ作っておいて数字を集計行から参照させているだけです。(「=」を押してマウスでクリック)
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税務申告書とのチェックも考えて、所得税と復興特別所得税は分けて仕訳を作っています。

セルの幅の関係上、科目が表示されていませんが、上の表がメインですので気にしません。
ブログで解説する関係上、下に置いていますが、実際は,横又は別シートがいいでしょうね。

これは弥生会計連動バージョンです。
18行目から21行目をCSVファイルとして保存して、弥生会計でそのまま取り込めます。
(消費税が計算されていますが、消費税区分が「対象外」「非課税」であれば取り込み時に0となるので私はそのままにしています。IF文入れてもいいんですけどね。)
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実際は、「仕訳をCSVファイルとして保存する」というマクロを入れます。

まだ実戦で使っていないので、使ってみると不具合があり修正する可能性もあります。
イレギュラーなケースがあるかもしれません。

現段階のファイルはこちらからダウンロードできます。

EX-ITサンプル 預金利息Excel

一般的な仕訳、弥生会計取込バージョン、端数切り捨ての解説シートがついています。
※ご自身の判断でご利用ください。

この不毛な仕事に時間をかけないようにしましょう〜。

■2016年以降対応の記事はこちらに書きました。

【関連記事】法人の預金利息の税金計算Excel[2016年(平成28年)1月以降対応版]。住民税利子割は廃止で経理も税金もちょっと楽に。 | EX-IT
リンク

■関連記事 サンプルファイルには、この[テーブル]という機能を使っています。
簡単!きれい!ミスが減る! 何かと便利なExcelの[テーブル] | EX-IT
■関連記事 復興特別所得税関係の記事です。

復興特別所得税後の預金利息の税金計算ー実は現場ではこんな問題がありますー | EX-IT
平成25年1月から所得税の2.1%が上乗せ!法人が復興特別所得税で注意しなければいけないこと | EX-IT
1989 フリーランス・フリーランスに支払う方、要注意! 来月(平成25年1月)から復興特別所得税がかかります。 | EX-IT





【編集後記】

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昨日、新しい活動に備えて動きました。
いろいろと立て込んでいるんですが、新しいことをやりたくなるときってだいたいそういうときです(^_^;)
そう考えると、常にある程度の負荷を自分にかけておいた方がいいんでしょうね。