Leica M10を買って1年。後悔と喜び。

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Leica(ライカ)というカメラを買って1年ちょっと経ちました。
その後悔と喜びについてまとめてみます。

※Leica M10  by Panasonic G100

Leicaというカメラ

Leicaとは、ドイツの歴史あるカメラで、私もなんとなくは知っていましたが、まさか買うとは思っていませんでした。
きっかけは2019年の交通事故。
88日間の入院。ひとりしごとで、いざというときに備えてやっておいてよかったこと

3ヶ月入院し事故から1年半ほど経った今でも、経過を見つつ走るのは禁止されています。
切った傷は多少痛むくらいで普通に生活するぶんには問題ありません。なんなら走れそうです。
趣味であったトライアスロンのトレーニングができなくなりました。
(バイクとランはできますが、バイクは路上を走る気にもならず、スイムは寒いのでちょっと休止中です。)

入院中から考えていたのは、「膨大な時間が空いてしまう」ということ。
暇さえあればトレーニングしていましたので。

特に走って移動していたので、ランができなくなるのは大きな痛手でした。
そこでふと興味がわいたのがカメラ。

そのときもミラーレス一眼のSony α7を持っていましたが、それほど使っていませんでした。
「もう一度カメラをやってみようかな、写真を撮りながら歩けばリハビリにもなるだろうし」とこともあろうか入院中に買ったのかリコーのGR Ⅲです。
病室に届きました。

その過程でも気になっていたのが、ライカ。
ただパッと見とても気軽に買える値段ではありません。
トライアスロンの自転車が買えますし、車も買えるぐらいの値段でしたので。

そこで見つけたのがLeicaのコンパクトデジタルカメラ=コンデジ。
コンデジといえどらいかそれそれに見合う性能と値段でした。
当時発売されたばかりのLeica Q2というカメラは品薄で手に入らない状態であり、頼みの中古もない状態。
これがGR Ⅲを買った理由でもあります。
(GR Ⅲもいいカメラでした)

気になったのが、Leica Q2のその前の機種のLeica Q。
調べてみるとLeica Qもすばらしい性能でした。
退院後、Sonyのα7、買ったばかりのGRⅢやその他のカメラ・レンズを下取りに、Leica Qを発注したのです。
このとき、出会ったのがマップカメラという悪魔のお店。

マップカメラは、カメラやレンズを下取りしてくれ、なんとなくお得感を持ってカメラを買うことができます。
しかもこの悪魔、先取交換というものがあり、先に買いたいカメラが送られてきて、その後に下取りしてもらうカメラやレンズを送ればいいという制度があるのです。
今に至るまでこの悪魔にかなりやられました。
いい意味で。

Leica Qを買って感動して使っていたのが、心残りだったのがコンデジということ。
コンデジはレンズを入れ替えて楽しむということもできませんし、Leicaならではのレンジファインダーというものを経験できなかったのです。

レンジファインダーとは、ファインダーを覗いて2つの像をぴったり一致させるようなようにしてピントを合わせるしくみ。

レンジファインダーカメラのLeica M10が気になりつつも、その悪魔のマップカメラに行ったのが運命の日でした。
行ったのは、47歳の誕生日。
まあこういう日に行くこと自体、買うつもりではあったのでしょう。

店頭でLeica M10を触って衝撃が走りました。
衝撃が走りましたが、前述のとおり車が買える値段ですので、すぐには買わずいったんスタバに入り会議を自分と。
1時間ほど考え、買うことを決め、Leica M10とレンズ(Summilux 50mmF!.4)を、その後買ったのです。
買ったのは中古。
それでも状態のよい「美品」というものを買いました。
(その後、Qは売却)
Leica QからLeica M10へ買い替えた理由・比較

Leica M10は、新品と中古で40万円ほど差があるので、中古を買うだけの理由があります。
またこの悪魔のお店、60回まで金利手数料無料というシステムがあり、それにも乗りました。
ただ5年だと長いので、3年、36回にしています。
50歳になったら支払いを終わるということです。
カード一括で買えなくはなかったのですが、50歳までに払い終わるというのも面白いし、分割を選びました。
(なお、手数料がかかるなら、分割にしていません。リボ払いなんてもってもほかです)

そうやって手に入れたLeica M10。
1年ちょっとが経ちました。
後悔もありますし喜びもあります。

Leicaを買った後悔

Leica M10というカメラはデメリットだらけです。
・オートフォーカスなし
・手ブレ補正なし
・ズームレンズなし
・ディスプレイのチルト、バリアングル(ディスプレイが動く機能)なし
・動画は撮れない
・望遠レンズなし(135mmまで)
というもの。

写真を撮って失敗というのもよくあります。
ピントがずれていたり手ぶれがあったり。
走り回る娘を撮るのはなかなかの至難の技。

上記のようなことがあるので自分はまだしも、妻に撮ってもらうのも難しいです。
(それでもだいぶ慣れてもらえましたが)

ズームレンズがないというのも人によっては大きなデメリットでしょう。

そして何より
カメラ本体、レンズ、アクセサリー、何もかもが高い
のはデメリットです。

このデメリット、普通に最新の日本製のカメラを買ったら、解決することだらけです。
レンズは、高いといっても、いろいろ試したいもの。
買った当初は試しすぎました。

失敗したのは、フォクトレンダーに手を出したこと。
フォクトレンダーというレンズ(コシナというメーカー)も、LeicaのM10に対応していて、Leicaのレンズよりもかなりお得なのです。
お得といっても10万円ぐらいしますが。

当初、そのレンズを集めてはいましたが、性能はともかく、なんとなくLeicaのレンズじゃないしなーという思いがあり、結局は全部売り払いました。
マップカメラに。

フォクトレンダーのレンズは大きいというのもその理由です。
Leicaのレンズは高いなりにやはり理由があり、性能はもちろん小さいというのがメリットでもあります。

またオールドレンズといわれている古いLeicaレンズにも手を出したことは後悔でした。
中古なら5万円前後でLeicaのレンズが手に入るのです。
5万円でも安くはないのですが、Leicaの最近のレンズと比べると安く感じ、いろいろと手を出してしまいました。
これも結局は全部売り払っています。
マップカメラに。

こういったことを繰り返しながら、今はLeicaのレンズのみにに落ち着きました。
LeicaM10の他にSIGMA fp、Panasonic G100がありますけど。

今でも持っているLeicaレンズは。
・Summilux 21㎜F1.4
・Elmarit 28㎜F2.8(4th)
・Summicron 35㎜F2(4th)
・Summilux 50mmF1.4
・Summarit 75㎜F2.5
・Apo-Summicron 90mmF2

21mm、50mm、90mmに注力し、28、35、75mmはグレードを落としています。
135mmF2.8も持っていましたが、重くて大きく扱いにくい(メガネつき、レンジファインダーしにくい)ことで手放しました。

ここにたどり着くまでにいろいろと後悔があったなと。
最初からM10にしておけばよかったとかも。
こうやって試行錯誤しつつわかってくるものですけど。

ただ、Leica M10を買ったこと自体、後悔はありません。
本当によかったと思っています。
ありがとう、天使のマップカメラ。

早く買わなかったことも後悔といえば後悔ですが、事故にあわずトライアスロンを続けていたらLeicaを買わなかったでしょう。
・事故にあわずにLeicaにも会えなかった人生
・事故にあってLeicaに会えた人生
どっちもどっちでしょうね。
事故後の入院はほんとうにつらいものでしたので、事故がなかった人生のほうが一歩リードしてますけど。

 

Leicaを買った喜び

Leica M10は、前述のとおりいろいろとデメリットはあるのですが、そのデメリットを乗り越える楽しみというのもあります。
いまだに写真を失敗することもあるのですが、ピタッとはまったときはLeicaならではの写真が撮れるのは、喜びです。
この辺のコントロールにはまだまだ鍛錬が必要なのでしょうが。

Leicaの写真の重みというか深さが、私は好きです。
光と影の表現が他のカメラとは違うような。
この辺は好みもありますし、単なる所有している喜びかもしれませんが。

今朝の娘。
「ポーズを撮って」というと、こういったポーズに。

たとえば、これがLeica M10+Summilux50mmF1.4で撮ったもの。

こちらが、Panasonic G100+Olympus 12−100mmF4で撮ったもの。

比較対象として好ましいかどうかは別として、この重みは好きです。
もちろんG100もよいカメラであり愛用しており、使い分けています。
G100はオートフォーカスもありますし、小さくて軽石、望遠レンズもズームレンズもありますし。

最近撮った写真で、いくつか挙げてみます。
この狛犬の陰も好きです。

2020年の正月に実家に帰ったときの写真。

コロナ前でもあり本当に帰っていてよかったなと。
このとき、病気がちとはいえ、元気に歩いていた父が10ヶ月後に亡くなるとは。

10月に、お見舞いに行ったときの写真。

このときも含めて葬式でも父の写真をたくさん撮りました。
元気なときに撮っていればよかったなと後悔もしつつ。
(会ってはいましたが、写真は撮ってなかったので)

そのときに寄った青島での写真。

2020年2月、大阪出張(セミナー)をやったときに会った友人の写真。
お気に入りです。写真としても。
(すいません、また載せてしまい)

夜景もきれいに撮れます難しいですけど。

娘を撮るのは、メインの使い道です。

娘とガンダム。

娘の顔はブログに出さないように決めているので、ブログ用にも写真を撮る日々です。
チームラボでお絵かきする娘。

自宅での一コマ

モノクロもLeica M10の魅力であり、モノクロ専用のLeicaが欲しくなり、試すところまでいきましたが、行きましたが思いとどまりました。
モノクロしか撮れないのにやっぱ高いです。

これもモノクロで撮った写真。
金属の質感がお気に入りです。

ちょっと色をつけてこんな感じでも取れました。
セルフタイマーで撮っています。

ふと撮った写真が、「おーーー」となることも喜びです(自分なりに)。


狙って撮れるようになればいいんでしょうが。

『日本カメラ』にM10とともに載ったのも、いい思い出となりました。

※撮っていただいた写真。使用許可いただきました。コムロミホさん 撮影
コムロミホさんのセミナーに行ったり、動画で勉強したりしています。
とてつもない差がある世界を感じられるのが、写真のおもしろいところです。

『日本カメラ』の取材。腕以外で目立つには。

LeicaM10をはじめとしてLeicaのカメラは、なんといっても高いのが大きなデメリットですが気になる方は、早く買ったほうがいいかなと。
迷っているうちに日々過ぎていくわけですので。

悪魔のまったく片棒を担ぐわけではありませんが、マップカメラで。
今はもっと早く買ってればよかったなぁと思ってはいます。
せめて娘がうまれたときに買えばよかったと。
(2歳と9ヶ月ほどで買いました)

スマホとどう違うか。
写真はもちろん、ファインダーを覗いて撮るというのが、やはり写真の楽しみでもあるかなと。

なお、LeicaM10の他にもいろいろあります。

 

Leica M10 ブラッククローム

LeicaM10にはブラッククロームとシルバークロームがあり、シルバークロームを選んだのはデザインとしてもよかったということがありますが、シルバークロームが10万円ほど安かったからです。

Leica M10-P

デザインがちょっと違い、シャッター音も静か。
M10を選んだのはLeicaの赤いエンブレムが私は欲しかったというミーハー心もあり(赤が好きということもあり)、Leica M10でもシャッター音はそれほど大きくないこと、そして何よりもLeica M10のほうが安かったというのがあります。

LeicaM10-D

ライブビュー(カメラの背面にあるディスプレイ)がないモデルです。
フィルムカメラの場合はディスプレイがなく撮った写真を確認できないので、それをデジタルで再現したというもの。
それはそれで魅力があるのですがLeica M10よりなぜか高いですし普通に見送りました。
今はなんかこっちもありだよなとか思うのが怖いところです。
(今は、M10のライブビューをオフで、修行しています)

Leica M10-R

Leica M10は2400万画素であり、Leica M10-Rは、4000万画素。
私がLeica M10を買った後に出ました。
一瞬買い換えようかなと思ったのですが、画素が多くてもなぁということもあり、なんといっても高いので見送っています。

Leica M8、M9、M

Leica M10よりも前の機種。
古い機種だと安いのが常ですが、Leicaの場合はそうでもありません。
普通にLeicaM10を買ったほうがいいかと。
なお、Leica M7まではフィルムカメラです。
フィルムのLeicaも一時期買おうかと思いましたが、さすがに現像の手間が私には合わないのでやめました。

Leica Q2

47歳の誕生日にマップカメラへ行ったとき,Leica Q2も試しました。
当時持っていたLeica Qと比べるとそれほど驚きはなかったのです。
Leica M10の驚きのほうが大きいものでした。

Leica Q2はレンズ付きのカメラであり、それが28mmであったことも買わなかった理由です。
(なお単焦点です。35、50、75mmのクロップはできます)
28mmは今もLeica M10で使っているのですが、50mmのほうが私は好きですので。

コンデジではLeica D-LUX(ズーム)というものもあります。
これはこれでカッコいいんですけども。

Leica SL2

Leicaのミラーレス一眼。
最近SL2-Sが出ました。
オートフォーカスもあるし、動画も撮れるのですが、M10のレンジファインダーに私は惹かれたので聞M10にしています。
SL2は大きくて重くて高いですし。
ちょっと欲しくなって、たまに中古で見ていますけど、前機種のSLとともにやっぱり高いです。

Leica TL、CL

SLシリーズはフルサイズというセンサーサイズのミラーレス一眼であり、TL、CLはAPS-Cというセンサーサイズです。
小さくて軽くて若干お得ではあるのですが、それでも30万円くらい。
また、SLの理由と同じくレンジファインダーではないので候補から外しました。

Leica M モノクローム、M10モノクローム

モノクロ専用カメラ。
その分、解像度が高く、その描写はすばらしいということで、悪魔のマップカメラで試しました。
確かにM10で撮ったモノクロにしたものと違うなぁと思い、買う寸前までいったものです。

M10モノクロームはM10のモノクローム版で、これがまた高いので候補から外し、Leica M モノクロームは昔の機種で中古しかなく買えない値段ではないのですが、見送りました。
M10のレンズも使えるので魅力ではありますが、現状はLeica M10のモノクロモードで撮ったり、カラーをPhotoshopやLightroomでモノクロに変えたりしています。
そのうち買うかもしれませんが。

Leicaを買うかどうか迷っている方にとって、参考になれば。
(この記事が悪魔の記事になるかもしれませんが)。

Leica M10の焦点距離別レンズ比較

オートフォーカスがないカメラ(Leica M10)の使い勝手



■編集後記
昨日、高校生の甥っ子といろいろ話しました。
私の仕事のことも。
不思議な世界でしょうが、こういう生き方もあるということを、ちょっとずつ話していこうかなと。
「おじちゃん、YouTubeすごいじゃん!」とも言ってくれました。
見てくれているようで。
ブログよりも、やっぱYouTubeですね、若い世代は。

「1日1新」
町田ベッカリー
新宿 シェイクシャック テイクアウト
【PS4】スーパーロボット大戦T プレミアムアニメソング&サウンドエディション

■娘(3歳9ヶ月)日記
保育園へ迎えにいくと、お絵かきの途中。
そういうときは、こちらをちらっとみて固まります。
ちょっとまってもよかったのですが、先生は、「お迎え来たから帰ろうね」と。
タイミングが難しいものです。
ぎりぎり遅くにいくと、混み合うので、私は嫌なのですが……。

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