ビットコインと税金。ビットコインの利益は換金・購入時で雑所得。

ビットコインの利益は、税金上どう扱うか。
2017年9月6日に国税庁が見解を発表しました。
雑所得となります。
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※カフェにて iPadPro

ビットコインの「利益」とは

ビットコインは、仮想通貨であり、実態のないものです。
このビットコインが注目されているのは利益が出る、つまり儲かる可能性があるから。

ビットコインには、相場があります。

取引所の1つであるビットフライヤーで見ると、スクリーンショットをとった瞬間で、1BTC(ビットコイン)=515,229円。
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ビットコインは、小数(0.1、0.01)で買えるので、たとえば、ビットフライヤーでは0.00001BTC=5円で買うこともできます。

このビットコインを売ったときに価格が上がっていれば、利益が出るわけです。

利益があるところに税金あり。
売って利益が出れば、当然税金がかかります。
ビットコインも例外ではありません。
現物があろうとなかろうが税金がかかるのは株やFXも同じです。

ただ、その利益とは、何をいうのかが問題でもあります。

2017年9月6日に、国税庁で、ビットコインの扱いが掲載されました。
EX IT 4

まあ、
・取り扱いが出るのが遅い
・しれっと、サイトで発表
・「ビットコインは、物品の購入等に使用できるものですが」と、順接の「が」
・2017年(平成29年)9月6日に更新したのに、なぜか「平成29年4月現在法令等」とある
など気になるところはあります。
タックスアンサーというコーナーやQ&Aで見解を表明するのも変で納得いかない部分もありますが、一応の国税庁の見解として、これを元に今回の記事を書きました。


------※この記事は、投稿日現在の状況、心境、法律に基づいて書いています。---------

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税務署、税理士によっても見解は異なるでしょう。
ビットコインで利益を出している税理士個人としての見解を書いてみます。

まず気にすべきなのは、
「ビットコインを使用することで生じた利益」
というところ。

1 売らなくて持っているだけなら利益にならないのか。

私の場合、ビットコインを買ったのは、1BTC=96,000円ほどのときでした。
今は、前述のように、50万円超え。
約5倍になっているわけです。

これは利益なのか?
保有しているだけですので、利益とはなりません。

「ビットコインを使用することで生じた利益」とはいえないからです。

2 ビットコインでモノを買えば利益にならないのか。

ビットコインで決済できる店が増えています。
私はこれまで、ビックカメラや寿司屋でビットコインを使ってみました。
日本円に変えなければ利益ではなく、、税金はかからないのでしょうか。

・ビットコインで寿司代を払う

・ビットコインを日本円にかえて、日本円で寿司代を払う
は、同じことです。
(厳密には、日本円にした時点で利益、寿司代を払ったときに利益)

「ビットコインを使用することで生じた利益」となります。

これがまかりとおるなら楽ですが、そうはいきません。

つまり、ビットコインを使わなければ利益が出ない、ビットコインを使えば利益が出る=税金がかかるのです。
こうなると、ビットコインの利用は減る可能性も高いでしょう。
使うたびに税金がかかるということになるのです。
決済手段としても注目されていたビットコイン。
ブレーキになるかもしれません。

3 ビットコインでアルトコイン(ビットコイン以外)を買えば利益にならないのか

ビットコインでアルトコインを買えば、仮想通貨同士の交換だから利益にならないのでしょうか。
私は、ビットコインで イーサリアム(アルトコイン)を買ったことがあります。

これも、
・ビットコインでイーサリアムを買う

・ビットコインを日本円にかえて、日本円でイーサリアムを買う
は同じことです。
(厳密には、日本円にした時点で利益、イーサリアムを買ったときに利益)

ビットコインでアルトコインを買っても利益となります。

4 ビットコインだけでアルトコインは税金がかからない?

「ビットコインを使用することで生じた利益」とあるので、アルトコインは対象外で、利益とならず税金はかからないのでしょうか。

これが、「仮想通貨」だったら、シンプルでした。

「ビットコイン」とあっても、「仮想通貨」全体を意味するものと思われます。
ビットコインだけが対象で、その他は対象外というのは考えにくいです。

宅配便といったら、クロネコヤマトのサービスではあるのですが、佐川、西濃なども宅急便と呼ぶ
サランラップといったら、旭化成の商品なのですが、クレラップもサランラップと呼ぶ
ガンダムといったらRX-78のことですが、Zもユニコーンもガンダムと呼ぶ
というのと同じようなものでしょう。

5 デビットカードを使えば、税金はかからない?

「デビットカードを使えば、ビットコインに税金はかからない」という話がネットでささやかれいます。

デビットカードにビットコインをチャージしておけば、そのカードでモノを買えるのです。

税金かからないと聞いてつくっちゃいました。
Wirexで。
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これも
・デビットカードにビットコインをチャージして、モノを買う

・ビットコインを日本円にかえて、日本円でモノを買う
は、同じことです。

もし見つからないとしても、デビットカード会社の取引履歴を調べられれば芋づる式に見つかるでしょう。
そして、過去にさかのぼって税金を取られるわけです。
今年分の確定申告を提出したら終わり!というわけではありません。

まとめると、

・ビットコインを使ったら利益となる(損失の場合も)
・「使う」とは、買う、利用する、他の通貨を交換する、結果的に使ったことになるなど。
・ビットコインを持っているだけなら利益とならない

と考えられます。
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ビットコインの利益は雑所得

「ビットコインを使用することで生じた利益」には税金がかかるわけです。

ビットコインでそしてその利益の税金をどう計算するか。
税金の計算は種類により、優遇されているものもあります。
たとえば、給与所得。
給与の税金はある程度、優遇され、年収500万円なら154万円を引くことができます。;

一時所得という一時的な収入なら、50万円引いて1/2にできますし、退職所得なら、勤続年数によって優遇されているのです。
事業の利益、事業所得でも、65万円を引ける優遇制度があり、マイナスなら他の所得と通算できます。

そんな中、優遇がないのが雑所得。
雑=その他の所得という意味で、この場合、ノーガードで打たれるのみ。
優遇はありません。

ここで、先ほどの国税庁タックスアンサーを見てみると、

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「事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分されます。」
とあります。

ようは、雑所得です。
ほぼノーガードで打たれます。

雑所得の特徴は、
・収入から経費を引ける
・雑所得の合計がマイナスになっても通算できない
・税率は他の所得と合算して決まる
というものです。

損しても、他の給料や不動産、事業収入とは通算できません。
(同じ年のビットコイン等での損得は通算できます)

所得税は、所得(給与、不動産、事業等)の合計額により、次のような税率です。
さらに所得合計額×10%の住民税がかかります。
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雑所得としてのビットコインの税金試算

会社員の場合

目安としてビットコインで20万円の利益が出た場合の税金(所得税、住民税)を試算してみました。
会社員の場合、年収(額面)に応じて、こうなります。
(生命保険、健康保険料、医療費、扶養などの状況により数字は変わります)

年収500万円だと、所得は、240万円ほど。
税率は、所得税10%+住民税10%(一律)なので、合計20%。
ビットコインの利益20万円×20%=4万円となります。

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ただし、会社員で他の案件で確定申告をせず、年間の雑所得の合計が20万円以下なら、確定申告をする必要はありません。
結果的に税金は払わなくてすみます。

フリーランスの場合

フリーランス(個人事業主)の場合は、こうなります。
事業の利益(所得。青色申告控除後)でみていただければ。

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フリーランスは、どっちみち確定申告をするので、雑所得が20万円以下でも、確定申告する必要があります。
「確定申告をしないんだったら、わざわざ少額のものを申告しなくてもいいけど、確定申告をするんだったら、雑所得も申告して」
という制度です。

ビットコインの「利益」の計算ー日本円への換金ー

ビットコインの利益が雑所得になり、確定申告をするということはわかったとして、その「利益」をどう計算するかが問題です。

実例で考えてみます。

日本円の換金は、比較的わかりやすいです。

私の場合、ビットコインは換金してませんが、イーサリアムを換金しています。
2/22に1万円で購入
5/20に96,345円で売却

売買だけの利益は、86,345円です。
これに税金が20%かかるなら、17,000円ほどの税金です。
所得税は、2018年3月までの確定申告時に払い、住民税は、2018年6月以降に払います。

これは購入が1回だからシンプルなのですが、複数回買っていると、計算は複雑です。
そのときにより相場が変わるからです。
おそらく、取引所(ビットフライヤー
coincheckなど)から明細が出るようになるでしょう。
そうしないと正確な計算はほぼ不可能です。

ビットコインの「利益」の計算ー買い物ー

モノを買った、サービスに支払ったときにも利益が確定します。

1/16 0.1ビットコイン購入(1BTC=97,238円)
2/7  寿司屋で、2,829円をビットコインで支払い→ 0.02392 BTC(1BTC=118,269円)
という取引をしました。

(118,269円-97,238円)*0.02392=503
503円得しているので、これが利益と考えられます。

これも、もし、ビットコインを複数回買っていたら、平均単価を出して計算することになるでしょう。

しかも、私の場合、ビットフライヤーで購入し、コインチェックに送金し、コインチェックで決済しています。
この動きを捉えて明細を出せるのかどうか。
自分で計算するとなると、やっかいです。

実際に複数回買った後、ビックカメラで買い物をしました。
今年分の確定申告、どうなることやら。。。

ビットコイン決済を導入するとして、支払ってもらうと、利益が確定し、税金の対象になるってのも複雑ですね。。。

ビットコインの「利益」の計算ーアルトコイン購入ー

ビットコインでイーサリアムを購入したことがあります。
この場合も、ビットコインを購入したときの単価(平均単価)より、イーサリアムを購入したときの単価が上がっていれば、利益です。

ビットコインの「利益」の計算ーアフィリエイトー

アフィリエイトの報酬もビットコインで入ってきます。
この場合は、その報酬ー経費が利益です。
私も多少入ってきているので、これも確定申告の対象となります。

ビットコインの「利益」の計算ーVALUー

VALUを買ったときも、「使ったとき」で利益が確定するということになります。
私も、持っています、有望株バラモンキング、ザックVALUを。

ただ、計算はどうするか。
0.001707BTC で買っています。
ビットコインは、1BTC=97,238円のときに買い(1,659円)、VALUは、1BTC=515,229円のときに買っている(8,794円)とすると、利益は、7,135円です。

ビットコインの「利益」の計算ー複数の取引所で購入ー

ビットコインを複数回、そして複数の取引所で買った場合、その購入単価はどう計算するか。
明確な取り扱いは定かではありませんが、平均単価を自分で計算しなければいけない可能性があります。

たとえば、
ビットフライヤーで、1BTCを購入(1BTC=90,000円)、Coincheckで2BTCを購入(1BTC=500,000円)だとすると、

1×90,000=90,000
2×500,000=1,000,000
ーーーーーーーーーーーーー
1,090,000÷3=363,333が平均単価として利益を計算する方法が考えられるでしょう。
(その他考えられる計算方法はあります)
しかし、これが正しいかどうかを誰がチェックできるのか。
管理者がいないビットコインで。

ただ、こう計算しないと、取引所ごとに計算するのは難しいでしょう。
複数の取引所で買えばばれない、この取引所ならバレないという情報が出回るかもですね。

そのときはバレなくても、税務署は後出しジャンケンができます。
あとでバレたら、その分罰金も大きいので、それなりにきちんと計算して申告しておくべきです。

税金は後払い

税金は後払いです。
・ビットコインを日本円にかえた
・ビットコインで買い物をした(デビットカード含む)
・ビットコインでアルトコインを買った
ということがあれば、ざっくりとでも把握しておきましょう。


【編集後記】

昨日は、午後に個別コンサルティング。
freeeの経理についてでした。

「自動化!」とうたっているfreee。
まあ、そうでもないところも多いんです。

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

とあるアクシデント
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【昨日の娘日記】

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ちょっとずつハイハイするようになっています。
目の前に気になるものがあると、ずりずり進んで、つかんで、ガジガジ。
うれしい一方で、目を離せません。

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