『ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント』発売。独立後の3段階のリスク。

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新刊『ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント』が発売されました。
独立後のリスクは常に意識しておかなければいけません。

※『ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント』 by Leica M10

独立後の3段階のリスク

『ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント』は 独立後のリスクにどう対応するかということについて書いた本です。
この独立後のリスクには、3段階のレベルがあると考えています。

レベル3のリスクは、万が一自分が死を迎えたときどうするかという問題。
継続的なサービスを提供している場合は、その旨を連絡しなければいけませんし、単発のサービスでも途中の仕事というものはあるもので、連絡はしたいところです。

一応、私は万が一ファイルというものをつくり自分の資産状況とともに、連絡して欲しいところを残しています。
「万が一ファイル」のすすめと5つの効果

デジタル遺産の整理。万が一のとき、Google・Dropbox・Facebook・インスタ・ブログはどうなる?
「最近、メールの返信が来ないなぁ」と思われていたら、実は……ということがないようにしているのです。
そのファイルにはこのブログの最後の記事も準備しています。

代わりがいないというのは、リスクではあるのですが、ただ、「代わりがいない」仕事をしているのはセーフティネットにもなるものです。
人を雇って組織化していても、万が一のときにどうするか?は考えておくべきものなので、ひとり特有の問題ではないとは考えています。

「自分は不老不死ではない」ということは意識しておきたいものです。

レベル2のリスクは、生きてはいるけど動けないというような状態。
まさに私が2019年の6月5日から8月31日までの入院で経験したことです。
88日間の入院。ひとりしごとで、いざというときに備えてやっておいてよかったこと

この場合も、仕事が大きく制限されます。
痛みさえなければベッド上で仕事をすることはできなくもありませんが、やはりできることは限られていました。
こういったときに備えて何ができるか。

パソコンとネットと IT スキルがあれば、入院中もなんとかならないことはありません。
(意識があれば)
外出はできないのですが。
ただ、少なくとも連絡はできます。

そしてレベル1のリスクは日常にあるもの。
元気に生きていたとしても、独立後に食べていけなくなる可能性はいつだってあります。
食べていけたとしても望む仕事ではなく疲弊してしまうこともありえますし、時間に追われることもあるわけです。

これらのリスクで、直面する可能性が高いのは、レベル1→レベル2→レベル3の順でしょう。

 

レベル2のリスクを経験したあとの結論

レベル2のリスクを経験した後、本書を書き始めました。
どういったことを書き残すかと考えたときにたどり着いたのは、日常的なレベル1のリスクへの備え、セーフティネットがやはり大事ではないかということです。

レベル2、レベル3のリスクに直面することは考えたくないものですし、可能性は低いでしょう。
もちろんそれらに備えておくことは欠かせませんが、可能性が低いことに力を注ぎすぎてもいけません。
いつかは、レベル2やレベル3のようなことがあるとしても、そこまでたどり着けない可能性もあるわけです。
だからこそレベル1のリスクへの対応もしていかなければいけません。

日常つまり日々どういったことをやって備えていくかということを中心に書いたのが本書です。
レベル1のリスクに対するセーフティネットが、レベル2、レベル3のリスクのセーフティネットになりえます。
レベル2のリスクのとき=入院時は、レベル1のリスクに対するセーフティネットがかなり役立ちました。

 

『ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント』

本書は、次のような構成になっています。


はじめに 「税理士」のリスクを乗り越えた「ひとり税理士」

第1章 ひとり税理士になったあとの​リスク
1 「リスク」には、3種類ある
2 食べていけなくなるリスク
3 税理士資格剥奪・損害賠償請求というリスク
4 研鑽を怠るリスク
5 時間がなくなるリスク
6 小さくまとまってしまうリスク
7 人間関係を断ち過ぎるリスク
8 心身の健康に関するリスク
9 ひとり税理士にはセーフティネットが必要

第2章 習慣に関するセーフティネット
10 毎日やる習慣を蓄積しよう
11 どこでもいつでもメモする習慣
12 思いついたことをすぐにやらない
13 速読というセーフティネット
14 新しいことをやるのは、行動力の鍛錬
15 誰よりも勉強すれば自信になる
16 自分の甘さを消し、厳しくするには
17 答えを求めない習慣
18 「自分がどうしたいか」を大事にする

第3章 人間関係に関するセーフティネット
19 人間関係はセーフティネット
20 人間関係の優先順位
21 おすすめしない人間関係
22 人間関係をどうつくっていくのか
23 言葉の使い方を練習しよう
24 書くときも言葉に気をつける
25 お客様の要請を断ることができるか
26 初心者を体験し続けるというセーフティネット
27 テイクよりギブ。等価交換という考え方
28 他の税理士との距離感
29 税理士以外の友人をつくる

第4章 仕事に関するセーフティネット
30 引き受ける仕事の基準を決める
31 他の税理士との違いが強みとなる
32 インターネットというセーフティネット
33 考え、動く時間をつくる必要性
34 モチベーションを維持するには
35 仕事の腕を上げるには
36 ミスをなくすためにやっておきたいこと
37 売上の分散というセーフティネット
38 税理士業以外の柱をつくるには

第5章 お金に関するセーフティネット
39 売上の3か月分を貯めているか
40 セーフティネットとしての保険・年金
41 お金を借りるというセーフティネット
42 「いい人」とお金を分ける
43 人を雇わないというセーフティネット
44 ひとり税理士にも「稼ぐ」ことが欠かせない理由
45 ひとり税理士だからこそ単価を上げる
46 自分が動かない売上をつくる
47 自分という資源を無駄なく使う
48 自宅事務所というセーフティネット
49 事務所が自宅であるデメリットへの対応
50 お金を「使う」ことが欠かせない理由
51 ひとり税理士こそ毎日経理すべき

第6章 健康に関するセーフティネット
52 食べることを大事にする
53 寝ることを大事にする
54 税理士こそ運動
55 体調を崩したときのセーフティネット
56 心を整える
57 好きな仕事をする効用
58 「なにが好きか」がわかるまでには時間がかかる
59 成功体験を大事にして自信を持つ

あとがき


日常的なリスクに対応しつつ、何を蓄積していくかという本です。
そうすることによって、それが自分のセーフティーネットになり得ます。
独立とは会社というセーフティネットを捨てるわけものですから、独立後にセーフティネットはありません。
そのセーフティネットを探しても、そうそう見つからないものです。
国が助けてくれるわけでもなく、業界が助けてくれるわけでもなく 。
見つからないならつくらなければいけません。

自らを鍛錬して、つながりを持つことでセーフティネットになりえます。
このブログも私にとってのセーフティネットです。
仕事の依頼だけではなくつながりをつくるものと考えています。

もし興味があれば読んでいただければうれしいです。
「ひとり税理士の」とついており、税理士特有の部分もありますが、参考になる部分もあるかと思います。

本書をご購入いただいた方向けにセミナーを開催するキャンペーン(〜11/26)をやっていますので、もしよかったらご参加いただければ。
(※締め切らせていただきました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!)
セミナーは、12月6日にオンラインで行い、その後、動画と音声もお送りしますので、お好きな方法でご覧いただければと思います 。

本書を書き終えた後に直面したリスクもあったので、そのことについても話しつつ、独立後のセーフティーネットについて語るセミナーです 。

ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント

 



■編集後記
昨日は午後に雇われない雇わない生き方入門セミナーを開催しました。
独立について考えるセミナーです。
動画も販売開始しました。
2020年11月30日までセール中です。

動画 雇われない雇わない生き方入門2020 – タイムコンサルティング オンラインショップ

ランチは、じゃんがららあめん。
私がベストと思うラーメンのおみやげ版を食べてみました。
麺、スープともに、かなり近いなと。
オンラインでも買えるのでまた買おうかと思っています。

「1日1新」
九州じゃんがららあめん おみやげセット
オンラインで雇われない雇わない生き方入門セミナー開催

■娘(3歳8ヶ月)日記

ディズニーの絵本を読み、ストーリーを知ってから、動画で見たがります。
おとといは、『アーロと少年』、昨日は『リロ&スティッチ』でした。
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